伝説のフルーツ!?(脚本)
〇渡り廊下
田村 修一「芋うまいな〜華!」
桜田 華「はいっ!私焼き芋大好きです♪」
田村 修一「おっ!じゃあいい”お華”出せそうだな!?」
桜田 華「お任せください!」
桜田 華「ラブストーリーが始まってしまうかもですよ!?」
田村 修一「んっ?」
桜田 華「どうしました?」
田村 修一「華・・・わりぃ・・・」
桜田 華「え?」
田村 修一「トイレ行ってくるっ!」
桜田 華(修一先輩・・・焼き芋でお腹が元気になっちゃったのかな?)
〇お嬢様学校
桜田 華「何だかそろそろいいお華を出せそうな予感!」
桜田 華「あっ!」
桜田 華「やった!初お華〜!」
???「ちょっと!」
???「ちょっと待って!」
桜田 華「ん???」
桜田 華「何かどこかから声がしたような?」
桜田 華「気のせいか〜♪」
???「そこの子ちょっと待ったあ!!!」
桜田 華「え!?」
伊集院 幸太郎「やっと追いついた!」
桜田 華(・・・誰!?)
伊集院 幸太郎「今の匂い君だよね?」
桜田 華(”お華”のことかな?)
桜田 華「多分・・・」
伊集院 幸太郎「やっぱり!君すごいよ!!」
伊集院 幸太郎「頼む!もう一回その匂いかがせてくれないか!?」
桜田 華「え!?」
桜田 華(皆おならのこと忘れてるからすんなり言うんだろうけど・・・なんか・・・)
桜田 華(嫌かも・・・)
桜田 華「いや、ちょっとそれは・・・」
伊集院 幸太郎「頼む!この通り!」
桜田 華「そんなこと言われても本当にちょっと・・・」
伊集院 幸太郎「頼むよ・・・君のその匂い・・・」
伊集院 幸太郎「伝説のフルーツ『ミニチュッサル』と同じ匂いなんだ!!!」
桜田 華「──・・・!!!!」
桜田 華(何それ知らない!そんなフルーツ私知らない!!)
伊集院 幸太郎「本当にお願い!」
桜田 華「私・・・そんなフルーツ知らないです・・・」
伊集院 幸太郎「え?」
桜田 華「それじゃあ・・・」
──ガシッ
伊集院 幸太郎「待って!!」
桜田 華(手!!手──!?)
伊集院 幸太郎「俺には君が必要なんだ・・・」
伊集院 幸太郎「行かないで話を聞いて──」
桜田 華「やだっ!離して!」
伊集院 幸太郎「本当に少しだから・・・話を──」
桜田 華「やだやだ!!」
桜田 華(助けてっ・・・会長っ──)
田村 修一「はーなぁぁぁあ!!!」
田村 修一「華ぁ!!」
桜田 華「修一先輩!?」
田村 修一「大変だ!事件だ!」
桜田 華「え?」
田村 修一「戻るぞっ!」
桜田 華「はいっ!」
伊集院 幸太郎「あっ・・・」
〇華やかな裏庭
桜田 華「修一先輩!助かりました!」
田村 修一「お?何がだ?」
桜田 華「さっき変な人に絡まれてて・・・修一先輩が来てくれてなかったら私どーなってたか・・・」
田村 修一「華さっき誰かといたのか?」
桜田 華「へ!?」
田村 修一「俺華しか見えてなかったぜ!」
桜田 華「──・・・」
桜田 華(目・・・悪いのかな?)
桜田 華「とりあえず助かったのは本当だからありがとうございます♪」
田村 修一「俺もとりあえず役にたててよかった──」
田村 修一「──ってそうだ!事件だ!とにかく研究室に急ぐぞ華!」
〇研究所の中
近藤 亜希「あら?二人とも揃って戻ってきたの?」
宮藤 茜「どうですか?お華は出せましたか?」
田村 修一「いやいや、それより事件だ!」
桜田 華「そうなんです!なんか事件だからって研究室に戻るぞって言われて・・・」
宮藤 茜「何があったんです?」
近藤 亜希「事件?」
田村 修一「俺、研究室出てから華と焼き芋食べながら歩いててよ・・・」
田村 修一「華とわかれてトイレに行ったんだよ・・・」
近藤 亜希「それの何が事件なのよ?」
田村 修一「トイレに行ったら臭かったんだよ!!」
「──・・・」
田村 修一「3人して何キョトンとしてんだよ! お華はいい匂いなんだろ!?」
田村 修一「でもトイレで大きい方をしたら臭かったんだよ!!!」
桜田 華「え・・・だって──」
近藤 亜希「それは──・・・」
宮藤 茜「お華じゃないでしょう?」
田村 修一「え!?」
田村 修一「だって出るとこ一緒だよな?いい匂いするんじゃねぇの?」
桜田 華「修一先輩・・・そんなこと言い出したらきりがないですよ・・・」
桜田 華「それにブツがいい匂いしたらそれはそれで問題ですよ?」
近藤 亜希「そうね・・・それはそれ、これはこれよ?」
宮藤 茜「修一さん?汚物は汚物です」
「汚いものまでいい匂いさせたらこの世がだめになるでしょう!?」
田村 修一「うっ・・・」
田村 修一「それならそうと先に言ってくれよぉ・・・」
桜田 華「あっ!」
桜田 華「それよりもさっき私も変な人に絡まれたんです・・・」
近藤 亜希「え?大丈夫だったの?」
桜田 華「修一先輩が事件だ!って私のこと連れてってくれたんで大丈夫だったんですが」
桜田 華「でも言ってることが何かおかしいし気持ち悪くて──」
近藤 亜希「何があったの?」
桜田 華「私が出したお華が伝説のフルーツ?ミニ何とか・・・サルッチョ?そんな感じの名前の匂いがするから、かがせてくれーって・・・」
近藤 亜希「ミニサルッチョ?」
宮藤 茜「ミニチュッサル──・・・」
桜田 華「あっ!それです!」
近藤 亜希「え?」
宮藤 茜「伝説のフルーツは『ミニチュッサル』です」
田村 修一「なんだぁ?そんな食べ物聞いたことないぞ!?」
宮藤 茜「ミニチュッサルはもう何百年も前にあった伝説のフルーツです」
宮藤 茜「今この世界でミニチュッサルの匂いを知ってる人なんて・・・」
桜田 華「亜希先輩?」
近藤 亜希「何?」
桜田 華「何百年前のフルーツに詳しい会長って一体何歳──」
近藤 亜希「華?それは禁句よ・・・」
宮藤 茜「二人とも?コソコソ話してどうしたんですか?」
桜田 華「何でもないですっ!」
近藤 亜希「そ、それよりその人他に何か言ってたの?」
桜田 華「んー俺には君が必要とか・・・話を聞いてくれとかですかね?」
近藤 亜希「それって・・・」
宮藤 茜「恋のはじまりですか?」
桜田 華「えー?!」
桜田 華「多分違うかと・・・」
近藤 亜希「そ、そう・・・私達ったら焦りすぎたわね──」
宮藤 茜「また会ったら教えてください」
桜田 華「はいっ」
桜田 華(出来たらもう会いたくないけど・・・)
桜田 華(なんか期待されてる気がして言えない・・・)
桜田 華「ん?」
桜田 華「あれ!?」
近藤 亜希「華?どうしたの?」
桜田 華「私ちょっと行ってきます!!」
近藤 亜希「どうしたのかしら?」
宮藤 茜「ロマンの始まりですかね?」
〇華やかな裏庭
──次回予告!!!
桜田 華「はぁ〜やっぱりお芋は美味しいなぁ〜」
田村 修一「華今日もいっぱい食えよ〜?」
桜田 華「え!!この匂いまさか──・・・」
田村 修一「ん?どーした!?」
桜田 華「修一先輩?私・・・」
〇華やかな広場
宮藤 茜「あ・・・あなた──」
伊集院 幸太郎「あっ・・・」
伊集院 幸太郎「おばー・・・ちゃん?」
伊集院 幸太郎「なんで逃げるんだよ・・・」
伊集院 幸太郎「せっかく会えたと思ったのに・・・」
伊集院 幸太郎「待って!」
伊集院 幸太郎「おばーちゃん・・・」
桜田 華「──・・・」
〜乞うご期待♪〜
とても気になる内容ですね!続きが楽しみです!
”お華”の香りで恋が芽生えるって想像すると、それはもう変態としか思えなくなりますよね、前話を読んでいなかったらw ずっと楽しい空気感が漂う第2話ですけど、ストーリーを転換させる存在と思しき方も登場されて、この後が気になります。