警部 神爪強の事件ファイル

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CASE11(エピソード6)神爪のスイーツ作り!?疑惑の美人研究員(脚本)

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〇オフィスのフロア
伊藤恵里「神爪さん、マンションの一室で女性のご遺体です」
神爪強「分かった。向かおう」

〇綺麗なダイニング
伊藤恵里「被害者は関帯(かかおび)知代さん 38歳。 死因は毒物による窒息死。 死亡推定時刻は昨日の午後10時から11時頃と」
伊藤恵里「思われます」
伊藤恵里「人気チョコレート店・「ビター・スイート」のオーナーだそうです」
伊藤恵里「毒物はどこから被害者が摂取したのか 今、科捜研で調べてもらっています」
神爪強「そうか。被害者の周辺をあたろう」

〇カウンター席
神爪強「警視庁の神爪です。ここのオーナーの関帯さんが殺害された事件でお話し、伺えますか?」
神爪強「あなたは?」
島木実花「島木実花です。オーナーが亡くなったなんて まだ信じられません・・・・・・」
伊藤恵里「昨日の夜10時から11時頃はどこに?」
島木実花「その時間ならもう家に帰っていましたね」
神爪強「関帯さんが誰かと揉めたり、恨まれたり、なにか心当たりはありませんか?」
島木実花「あっそういえば、南方さんという方と口論していましたね・・・・・・」
神爪強「南方さん、どこにいるか分かりますか?」
島木実花「南方さんは駒百貨店の従業員の方です。 ここのチョコレートを卸していて」
神爪強「ありがとうございました」
島木実花「・・・・・・」

〇備品倉庫
南方百弥「警察の方がなんの御用で?」
神爪強「関帯知代さん、ご存知ですね? 実は今日、殺害された状態で発見されたんですよ」
南方百弥「そ、そんな知代が・・・・・・」
神爪強「ずいぶん親しいようですね」
南方百弥「私と知代はお付き合いを・・・・・・」
神爪強「なるほど・・・・・・とある方からあなたと知代さんが口論していたと伺ったのですが?」
南方百弥「口論!? あぁちょっと喧嘩しただけですよ」
伊藤恵里「昨夜10時から11時頃はどこに?」
南方百弥「もしかして疑っているんですか? その時間なら家にいましたけど」
神爪強「そうですか・・・・・・ありがとうございました」

〇大会議室
沢森泰美「神爪さん、はじめまして。 科捜研の沢森と言います これからよろしくお願いします」
神爪強「あぁよろしく」
伊藤恵里「よろしくね沢森さん」
沢森泰美「神爪さん、さっそくですが・・・・・・ 被害者の家にあったものからは毒物が検出されませんでした」
神爪強「犯人が持ち去ったのか!?」
沢森泰美「あと被害者の自宅周辺の防犯カメラの 映像に怪しい人影が」
神爪強「この男・・・・・・」
伊藤恵里「被害者と交際していた南方百弥さんですね」

〇綺麗な会議室
神爪強「あんたは嘘をついていたのか」
南方百弥「すみません。刑事さん。加代の家に行ったというと怪しまれそうで」
南方百弥「家に行ったことは認めます。 でも殺してなんかいない」

〇大会議室
佐原純「神爪さん大変です!」
神爪強「どうした」
佐原純「被害者の自宅近くの公園のゴミ箱から 毒物の入った瓶が発見されていたんですが鑑識さんの話では沢森さんの指紋が検出されたそう」
佐原純「なんです」
神爪強「沢森・・・・・・って科捜研の?」
佐原純「えぇ」
沢森泰美「呼びましたか?」
佐原純「沢森さん・・・・・・」
神爪強「どういうことだ? なぜ毒物の入った瓶から君の指紋が!?」
沢森泰美「・・・・・・」
神爪強「おい、答えろ!」

〇化学研究室
沢森泰美「私のミスで・・・・・・まさか、こんなことになるなんて・・・・・・」

〇大会議室
伊藤恵里「被害者の周辺をもう1度調べたところ、 ある人物が浮上しました」
伊藤恵里「佐伯讓さん 33歳」
伊藤恵里「被害者と共同開発していたパティシエです」
伊藤恵里「どうやら二人はガトーショコラを共同開発していたそうです」
神爪強「ガトーショコラ・・・・・・」

〇カフェのレジ
神爪強「警視庁の神爪です ショコラティエの関帯さんが殺害された件でお話を伺いたいのですが?」
伊藤恵里「同じく伊藤です」
佐伯讓「えっ関帯ちゃんが!?」
神爪強「あなたは関帯さんとガトーショコラを共同開発していたとか?」
佐伯讓「えぇ。関帯ちゃんのチョコレートを使って私がガトーショコラを作るっていうプロジェクトがありまして」
伊藤恵里「事件当日の前日10時から11時頃 何をしていましたか?」
佐伯讓「あぁその日ならケーキをずっと考えてました」
神爪強「証明できる人は?」
佐伯讓「ここの従業員の加藤ちゃんと一緒だったよ」
佐伯讓「だよね?」
加藤佳奈「はい。一緒でしたよ」
神爪強「あの表情・・・・・・」

〇オフィスのフロア
  警視庁生活安全課ストーカー対策室──
大木真菜「神爪さんの勘、当たってました」
神爪強「やはりそうだったか・・・・・・」

〇広い厨房
佐伯讓「ありがとうねぇ・・・・・・」
加藤佳奈「や、やめてください・・・・・・」

〇大会議室
神爪強「佐伯について調べてみた。そしたら 加藤さんのストーカーであることが 分かった」
伊藤恵里「じゃああのアリバイは偽証ってことでしょうか?」
神爪強「でも加藤さんはあそこのウエイトレスじゃなかった。ウエイトレスのフリをさせられているみたいだ」
神爪強「佐伯に話を聞こう」

〇綺麗な会議室
佐伯讓「なんで俺が取り調べを?」
神爪強「お前は加藤さんにストーカー行為を繰り返し、ウエイトレスのフリをさせていたな?」
神爪強「加藤さんには雇用書がなかった」
佐伯讓「・・・・・・知らねーよ」
神爪強「関帯さんとはどういう関係だ?」
佐伯讓「だから、共同開発していただけだ」
大木真菜「失礼します。生活安全課ストーカー対策室の大木です。あなたの証言は嘘よ。 関帯さんがあなたにセクハラされている様子」
大木真菜「が、映っていたわよ」
神爪強「それで揉めて殺したのか?」
佐伯讓「殺してなんかいねー💢」

〇大会議室
佐原純「神爪さん大変です。加藤さんが行方不明です」
神爪強「行方不明──!?」

〇広い厨房
加藤佳奈「・・・・・・」

〇L字キッチン
神爪強「まさか私が、スイーツ作りとはな・・・・・・」
天井好二「これも捜査の一環ですよ」
天井好二「スイーツは真実を知っているんですよ」
神爪強「お前がスイーツ係に抜擢されるのがよくわかるよ」

〇綺麗な会議室
神爪強「あんただったんだな・・・・・・関帯さんを殺害したのは」
神爪強「加藤佳奈!!」
加藤佳奈「はぁ?そんな人知らないけど?」
神爪強「毒が入った瓶の指紋にあんたのものも あった」
神爪強「どうしてだ?」
加藤佳奈「・・・・・・あいつ、私が南方と付き合ってるのに奪ったのよ・・・・・・佐伯と 私が浮気していることも突き止めた・・・・・・」
加藤佳奈「あいつは私に電話をかけてきてその証拠を言いつけた・・・・・・だから・・・・・・」
伊藤恵里「本当にそうかしら? 科捜研であなたにかかってきた電話を音声鑑定した結果・・・・・・会話の内容が見えてきたわ」
神爪強「あんたは証拠とショコラを聞き間違えた。 ガトーショコラを加藤、証拠だと 聞き間違えた」
加藤佳奈「そ、そんな・・・・・・ことないわっ!!」
神爪強「あんたは聞き間違いだけで人の命を奪った」
加藤佳奈「・・・・・・くっ・・・・・・」

〇化学研究室
沢森泰美「すみませんでした。 私が証拠を見つけたのに手袋もせずに触ってしまって・・・・・・怖くなって回収せずに・・・・・・」
神爪強「大丈夫だ。刑事部長には私から言っておく。これからもよろしく頼む。沢森」
沢森泰美「はい──!!」

〇大会議室
伊藤恵里「えっこれ神爪さんがつくったんですか?」
神爪強「まぁそうだな」
天井好二「神爪さん、結構上手なんですよ〜」
佐原純「えっーどれどれ?」
大木真菜「神爪さんが作ったガトーショコラ!?」
佐原純「美味しい!」
大木真菜「美味しいですね!」
伊藤恵里「美味しいです!」
神爪強「それは・・・・・・良かった」
沢森泰美「コーヒー入れますね」
神爪強「あぁありがとう」

次のエピソード:CASE12(エピソード7①)神爪の休暇 前編

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