警部 神爪強の事件ファイル

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CASE10(エピソード5) リンクする2つの殺人(脚本)

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〇keep out
  神爪たちはとあるビルに臨場した──

〇施設のトイレ
佐原純「被害者は印美圭三さん41歳。 死因は出血死。この包丁で刺されたと思われます。死亡推定時刻は昨日のよる7時から9時です」
佐原純「もう1つ、血痕がありましたが 鑑識からの報告では被害者の血痕とは一致しなかったそうです」

〇応接室
  不動産会社──ロッカーを社員が開けた。すると・・・・・・
岬春樹「ウワァーーーーーー!!!!」

〇応接室
伊藤恵里「被害者は浮堂雅夫さん43歳。 死因は出血死。死亡推定時刻は昨日のよる7時から9時の間と思われます」
神爪強「浮堂さんといえば・・・・・・」
伊藤恵里「はい。カレー店の唐井さんが殺害された事件でその被害者が揉めていたと栗野さんに言っていた不動産会社社長です」
神爪強「なぜ唐井さんは浮堂さんに殺されかけたと言ったのか・・・・・・」

〇大会議室
伊藤恵里「神爪さん、トイレにあった血痕と浮堂さんの血液が一致したそうです」
神爪強「浮堂さんはトイレで殺害され、あのロッカーまで運ばれたってことか」
神爪強「犯人は浮堂さんをトイレで殺害したあと 警備員の印美さんに見つかり殺害したってところか・・・・・・」
伊藤恵里「クリーニング店の栗野さんにもう1度話を聞いたところ、唐井さんが嘘をつくような人とは言っていませんでした」
伊藤恵里「唐井さんと浮堂さんの証言が矛盾しています」
神爪強「そうか。引き続き、頼んだぞ」
神爪強「俺は岬という名前に聞き覚えがある。ちょっと資料室へ行ってくる」

〇警察署の資料室
神爪強「やはり前歴があったか・・・・・・」

〇オフィスのフロア
  警視庁生活安全課ストーカー対策室──
神爪強「大木、ちょっと聞きたいことがある」
大木真菜「神爪さん!!どうしましたか?」
神爪強「岬という男はストーカーの前歴があった」
大木真菜「岬・・・・・・」
大木真菜「ちょっと待って下さいね」
大木真菜「あっありました。岬春樹さん。 数年前、南香奈子さんにストーカー行為をしていた男です」

〇大会議室
伊藤恵里「唐井さんは浮堂さんと揉めていたと栗野さんに言っていたそうですが、実際は立ち退きの件はなくなっていたみたいです」
神爪強「そのようだな・・・・・・」
神爪強「とにかく真犯人をいち早く挙げよう」

〇古いアパートの一室
???「・・・・・・」

〇屋上の隅

〇屋上の隅
伊藤恵里「ここから転落したのね・・・・・・」
神爪強「自殺とみて間違いなさそうだな」
家相健「えぇ遺書もありました」
神爪強「警備員と浮堂を殺した罪を自分が償う・・・・・・」
神爪強「伊藤、身元は?」
伊藤恵里「それが身元を示すものは所持していませんでした」
神爪強「そうか・・・・・・」

〇大会議室
家相健「神爪さん!!」
神爪強「どうした?」
家相健「被害者の指紋が前歴データにヒットしました」
家相健「被害者は溝ノ上努さん 46歳。 溝ノ上さんは数週間前に刑期を終え、 釈放されたばかりでした」
家相健「あと遺書の筆跡も溝ノ上さんのものとは 一致しませんでした」
神爪強「ということは・・・・・・」
家相健「自殺ではなく他殺の可能性が出てきました」
神爪強「なにっ・・・・・・」

〇大会議室
伊藤恵里「神爪さん、もう1度 唐井さんのことを調べてみたら SNSにこんな書き込みが」
神爪強「これは・・・・・・」
伊藤恵里「サイバー班に調べてもらったところ、 アカウントは栗野さんのものであることが 分かりました」

〇SNSの画面
伊藤恵里「栗野さんは唐井さんのことを悪く言うことはありませんでしたが、この投稿では、 唐井さんをかなり批判しています」
神爪強「この投稿が本当ならかなり唐井さんの性格が悪かったと言うことか」
神爪強「もう一度、栗野に話を聞きに行ってくれ」
伊藤恵里「分かりました」

〇アパレルショップ
  栗野クリーニング店──
伊藤恵里「栗野さん・・・・・・警視庁の伊藤です。 いらっしゃいますか?」
伊藤恵里「栗野さん!!栗野さん!!」
  そこには栗野が倒れていた──

〇大会議室
神爪強「まさか栗野さんまで亡くなってしまうとは・・・・・・」
伊藤恵里「司法解剖の結果、栗野さんの体内から毒物が検出されたそうです」
伊藤恵里「ペットボトルの水に毒物が入っていたと見られます」
神爪強「そうか・・・・・・現場に行ってくる」

〇アパレルショップ
神爪強「なんだこれは・・・・・・」
神爪強「ブローチ!?」

〇化学研究室
家相健「このブローチから前歴のない指紋が出たよ 被害者のものでもなかった」
神爪強「ありがとうございます」
家相健「神爪さん、少しいいですか?」
神爪強「何でしょう?」
家相健「私はもうすぐ辞職しようと思っている」
神爪強「そうでしたか・・・・・・」
神爪強「家相さん、今までありがとうございました」
家相健「いや、こちらこそ」

〇大会議室
神爪強「印美さん、浮堂さん、溝ノ上さん、栗野さん、この4人の命を奪った真犯人は一体誰なんだ・・・・・・!?」
伊藤恵里「神爪さん」
伊藤恵里「どうぞ」
神爪強「あぁありがとう」

〇組織のアジト
???「バレてない・・・・・・このまま逃げれば・・・・・・」
???「そうだよな・・・・・・静江」
???「えぇ・・・・・・」
南香奈子「・・・・・・や・・・・・・め・・・・・・」
???「お前は黙ってろ・・・・・・」
???「黙っていないとどうなるか分かってるでしょうね・・・・・・??」

〇大会議室
佐原純「神爪さん、大変です!」
佐原純「こんな映像がSNSに・・・・・・」
神爪強「これは・・・・・・」

〇白
  映像には香奈子の口がテープで塞がれ、
  手と足が縛られた状態が映し出されていた──

〇化学研究室
神爪強「音声鑑定をお願いしたい」
家相健「分かりました」
家相健「んっ?この音は・・・・・・」
家相健「電車の音ですね」
神爪強「この映像がさっき撮られたばかりだとしたら、電車の時刻でわかりますね」
家相健「電車の音が聞こえる範囲で ひとけの少ない場所と行ったら・・・・・・」
伊藤恵里「ここしかないわ・・・・・・」

〇ボロい倉庫
  倉庫を突き止めた神爪たちは拳銃を構えながら少しずつ近づいた──

〇組織のアジト
神爪強「警察だ!!」
伊藤恵里「香奈子さん、大丈夫ですか?」
  神爪と捜査員は犯人たちを逮捕──
  恵里は香奈子の紐を解いた──

〇綺麗な会議室
岬春樹「・・・・・・」
神爪強「なぜ香奈子さんを誘拐した?」
岬春樹「なんでって?」
岬春樹「理由なんかないさ・・・・・・」
神爪強「ふざけるな・・・・・・!!」
神爪強「印美さん、浮堂さん、溝ノ上さん、栗野さんを殺したのもお前らか?」
岬春樹「そうさ・・・・・・」
岬春樹「俺と静江は婚約していた── だが、浮堂は静江に近づき不倫していたんだ──!!」
岬春樹「浮堂を殺したことをあの警備員は見やがった」
岬春樹「溝ノ上は共犯だった── だが、溝ノ上は自首すると言い出しやがった・・・・・・」
神爪強「仲間割れか・・・・・・」
神爪強「栗野はどうしてだ?」
岬春樹「栗野──!?そんな、女知らねーよ」
神爪強「なぜ、女性だと?」

〇綺麗な会議室
伊藤恵里「今、岬が全部話したわ──」
北浜静江「チッ・・・・・・」

〇keep out
  こうして、4人もの命を奪った連続殺人は
  幕を閉じた──

〇化学研究室
神爪強「家相さん本当にお疲れさまでした。 今までありがとうございました」
家相健「ありがとう。神爪さん」

〇大会議室
天井好二「神爪さんお疲れさまです」
神爪強「天井くん!」
天井好二「差し入れです」
神爪強「ありがとう。天井くん」
神爪強「天井くん、久しぶりだな。 新しい部署に異動したそうだが」
天井好二「そうなんです。スイーツ係に」
神爪強「スイーツ係か・・・・・・」
神爪強「またゆっくり話そう」
天井好二「ぜひ!!」

次のエピソード:CASE11(エピソード6)神爪のスイーツ作り!?疑惑の美人研究員

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