がっこうでひょうけつ(脚本)
〇二人部屋
殿 福「挨拶がわりに発砲するな! 四方八方に迷惑かかって八方塞がりになる」
あづま「一発で目が冴えるよね」
殿 福「口から発泡しそうになるよ・・・。俺学校行かなきゃだから、朝ご飯食べようぜ」
「いただきます」
殿 福「その戦闘服で寝たの?」
あづま「いつ敵襲があるかわからないから」
殿 福「ないよ! 八方美人じゃなくてもいいけど、この国に馴染む為に装備は没収させてもらう」
あづま「丸腰か〜熊までしか倒せないかも」
「ごちそうさまでした」
玄担 一茶「朝から八宝菜はちと重いかな」
〇おしゃれな教室
殿 福(実は緊張で眠れなかった・・・)
南都 勅使香「福ちゃんおはよ」
南都 勅使香「手作りクッキー・・・どうだった?」
殿 福「異臭がして放置してたら家ごと爆破──とは言えない、ハートは癒えない」
南都 勅使香「南都財閥の一人娘であるわたし様の手作りを粗末に!?」
男子「シンガリがまた御令嬢泣かせてる」
男子「非道な奴、と非難しておかないと俺たちが実験台にされかねん」
曇天坂 昇「席に着きなさ〜い 転校生を紹介する」
あづま「あづま=マ=アヴァランチカスタムだよ よろしくな!」
殿 福「あづま!?」
南都 勅使香「かッ──かわいい〜!!!」
男子「かッ──かっこいい〜!!!」
曇天坂 昇「空いてる席は、シンガリの隣だな」
あづま「どっちの?」
曇天坂 昇「シンガリの両隣は誰も座りたがらないから──うーん右」
殿 福「そっち左じゃないか? 転向せい、転校生だけに」
曇天坂 昇「暖房つけていい?」
あづま「誰から見て左かわかんないんだもん よろしくね、ダーリン」
南都 勅使香(福ちゃんが・・・ダーリン!?)
南都 勅使香「許せん!!!!!!」
曇天坂 昇「やっぱり暖房切っていい?」
〇おしゃれな教室
曇天坂 昇「人生は三次関数のグラフだ」
あづま「抽象的な授業だね」
殿 福「優しい言い方だなあ。先生はいつも自分の世界に入っちゃうんだよ」
曇天坂 昇「人生は接戦、グングン伸びて傾きはついに極大! てっぺん!」
曇天坂 昇「──と思った瞬間にそう! 傾きはマイナスに転じる!!」
殿 福「接戦じゃなくて接線だろ」
曇天坂 昇「我が人生も、あの極大点に殿今日さえいなければ〜!」
キーンコーンカーンコーン
曇天坂 昇「何だっけ。えー、退屈に思えても、単調に増加ならそれが最強だぜ! 終わり!」
南都 勅使香「福ちゃん、もっと離れた方がいいよ。クンクン」
殿 福「教科書がないって言うからさ。今日はしょーがない」
あづま「冷気?」
南都 勅使香「むむむむスンスンスン」
あづま「殺気!」
あづま「あっ没収されてるんだった。今のナシ」
南都 勅使香「わたし様は福ちゃんの幼馴染で南都財閥の令嬢、なんとてしか!! スーハースーハー」
大路 路大「そして私は貴人、おおじみちひろ」
殿 福「先輩まずなんでいる!? 変態企んでいる」
大路 路大「転校生の噂を聞きつけ、ささやかな贈り物をね」
殿 福「一時限目なのに!? 学校で一番貧乏なのに!?」
南都 勅使香「ハァハァ」
大路 路大「贈り物は──私だ♡」
あづま「いらない」
殿 福「不憫!!」
大路 路大「惚れた」
殿 福「不屈!! 前途を思うと腹痛が。ふくつだけに」
南都 勅使香「ズズゥウウウウ」
殿 福「不審!!」
南都 勅使香「わたし様としたことがはしたない。スースースースー」
殿 福「吸いすぎだよ、吐かなきゃ」
南都 勅使香「アヴァランチカスタムさん、次の体育で決闘しましょう。わたし様が勝ったら──」
あづま「この国でも戦いがあるんだね 受けようじゃないか」
殿 福「条件も内容も聞かずに?」
南都 勅使香「フッフッフッフッ」
殿 福「笑うと見せかけて吸ってる! 死ぬぞ!?」
あづま「ダーリン、ボクの勝ち?」
大路 路大「ん? ダーリン?」
殿 福「むやみに口に出すなってのに」
大路 路大「裏切ったなあああシンガリくん」
大路 路大「これからは君のことを宿敵とする」
殿 福「去っていった・・・ほぼ全裸で・・・」
〇白い校舎
南都 勅使香「みっともないところを見せたけど、気を取り直して」
南都 勅使香「綱引きで勝負!!」
殿 福「カリキュラムに綱引きなんてないだろ」
浦紫 縞太郎「買収されればその限りではない」
殿 福「腹立つな、綱だけに」
浦紫 縞太郎「チーム分けを発表するぞ。南都チーム!」
殿 福「先生ここに不審者が」
ナンシー「シー。危険人物が転校してきたと聞いて潜入中デース」
殿 福「その転校生どう考えてもあづまだよ!」
ナンシー「oh! 帰りマス!」
浦紫 縞太郎「アヴァランチカスタムチーム」
あづま「がんばるぞ」
殿 福「ちょっと待て、1人で全員相手にするのか!?」
南都 勅使香「もう決闘は受理されてるでしょ?」
南都 勅使香「わたし様が勝ったらあづま様はわたし様の王子様になる!」
殿 福「やっぱり俺じゃなくてあづまに惚れて怒ってたんだ」
南都 勅使香「当たり前でしょう。 王子様has come.そう感じたの」
殿 福「あづまを取られたくないなんてことは全くないけど勝負として不公平だろ! 俺はあづま側に付く!」
あづま「ボクを舐めるな!!」
南都 勅使香「福ちゃんごときは黙ってて!」
殿 福「俺、怒られるんだ。しかも両方から」
浦紫 縞太郎「空砲が鳴ったら開始。それまでは先生が綱を踏んで抑える」
あづま「いつでもいいよ」
南都 勅使香「引くべし引くべし!!」
殿 福「えっ先生消えた?」
〇空
浦紫 縞太郎「生徒の力強さに完敗」
〇白い校舎
殿 福「綱に乗ってたからふっ飛んだのか──先生の立派さに乾杯」
殿 福「見物してる場合じゃないや。あづま、たとえ負けるとしても俺は君を助け──」
あづま「えいっ」
殿 福「えっ」
〇空
浦紫 縞太郎「来たかこの高みに」
南都 勅使香「強すぎる・・・」
女子「先生! 御令嬢が凍ってます!」
浦紫 縞太郎「さしづめ、シンガリのダジャレで発生する冷気を吸いすぎたまま気温の低い空に急上昇したことで冷凍されたといったところか」
女子「は?」
〇白い校舎
殿 福「まずい、あれじゃ着地できない」
あづま「屋上に着地させるんだ!」
殿 福「なんでこっち向けてんの?」
〇空
殿 福「ふんわりとした爆風で無理なく屋上に運べそう、それがなぜか悔しい」
〇フェンスに囲われた屋上
大路 路大「シティボーイのとっておきで転校生のハートを射止めてしまおうか」
大路 路大「未成年のしゅちょお〜〜! 転校生くん、好きだああああ」
殿 福「ん、何かいる?」
殿 福「意外と快適な空の旅 いかに都会的な虎の巻」
殿 福「変なこと言ってる場合じゃない!! 助けなきゃ──」
あづま「任せろ!」
殿 福「キス!? いや人工呼吸か」
殿 福「凍った人を人工呼吸で救えるのか?」
南都 勅使香「あ、あづま様・・・」
あづま「お目覚めかいお姫様」
殿 福「王子様has done! 悔しいけどすごいのは間違いない」
南都 勅使香「勝負には負けたけど、これであづま様はわたし様の王子──」
あづま「ごめん結婚してない女のコはシュミじゃないんだ」
殿 福「撃沈した・・・」
あづま「ダーリン、このまま学校でデートしようよ〜」
殿 福「いや、授業中だし、こいつも他の飛んだ人たちも助けなきゃ」
殿 福「そういえば、俺を吹っ飛ばした大量の火器は一体どこから」
あづま「乙女にはヒミツが付き物なんだ」
殿 福「逃げた! 仕方ない走ろうか オトメがオトガメなしだと思うなよ〜!」
大路 路大「空中から降ってきてそのまま足場にされ続けるなんて屈辱は初めてだ・・・ そして転校生とイチャイチャと・・・」
大路 路大「許さないぞシンガリくん──!!」
大路 路大「転校生はスキ♡ 踏んでくれてありがとう」
南都 勅使香「この島を牛耳るわたし様を凍らせるなんて・・・ 許さないわ福ちゃん!!」
南都 勅使香「あづま様はスキ♡ 火薬の香りがたまらない」
今回も何回韻を踏んだ(ダジャレ?笑)んでしょう😂
クセ強キャラがさらに増えましたね🤣