特異地蔵譚

わらやま

モイスチャー地蔵 オムニバス(脚本)

特異地蔵譚

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〇古い畳部屋
  ある山あいの地に、のどかな田舎の村がありました。
  そこに都会暮らしに嫌気がさしたおじいさんが移り住んできました。
おじいさん「ふぅ、やっと引越しも概ね片付いたわい」
おじいさん「手続きのために役場に行こうかの」

〇役所のオフィス
村役場職員「へぇ、では今まではずっと都会暮らしだったんですか。じゃあここらは不便に感じるかもしれませんね」
おじいさん「確かに交通の便などは比べるまでもないが・・・」
おじいさん「やはり空気が違うわい。 ここの空気は本当に澄んでおる」
おじいさん「ワシはここを気に入っているぞ」
村役場職員「それは良かった」
村役場職員「ところで空気もいいんですが、やっぱりこの村のウリといえば水ですよ」
おじいさん「噂の名水じゃな!! ワシも実はその売り文句に惹かれた身なのじゃ」
村役場職員「ええ!!もう全然違いますよ!! おじいさんの家の井戸からも汲めますので、是非堪能してください」
村役場職員「あ、でも更にこだわりたかったら、役場の前の道を山側に進んだ先にある『水じぃ』のところに行ってみてください」
おじいさん「水じぃ?」
村役場職員「水じぃと呼ばれてみんなから愛されている水島さんが住んでる近くで、物凄くおいしい水が汲めるんです」
村役場職員「私もたまに汲みにいきますが、やっぱり味わいが違いますね!!」
おじいさん「そんな場所が!? そいつは楽しみじゃ!!早速行ってみるわい!!」
村役場職員「あ!!もう行っちゃった」
村役場職員「ちょっと不思議な所だって言いそびれたな」

〇森の中の小屋
  おじいさんは車で、水じぃの家までやってきました。
おじいさん「どうやら、ここが水じぃの家のようじゃ」
おじいさん「ん!?」
若い男性「水じぃ!!いつもありがとう!!」
水じぃ「なぁに、こっちこそいつも来てくれてありがとうな。また来ておくれよ」
おじいさん「先客がおったか。あそこにおるのが水じぃじゃな」
おじいさん「こんにちは」
水じぃ「おや、こんにちは。水を汲みに来たのかね?」
おじいさん「ええ、そのつもりで来ましたじゃ。 あ、ワシは最近この村に引っ越して来た者じゃ。役場でここの事を聞いてのう」
水じぃ「ほう!!そうか!!ようこそおいでなさった。 ワシの事は水じぃでええよ。みんなそう呼ぶからのう」
おじいさん「はは、では水じぃと呼ばせていただきますじゃ。同い年くらいの者をじぃと呼ぶのは気が引けますがな」
水じぃ「ふっ・・・お主はワシが何歳くらいに見えるかね?」
おじいさん「え、60代くらいでは!?」
水じぃ「はっはっは、ワシゃ今年でちょうど100歳よ!!」
おじいさん「なっ!!100歳!!ワシより30近くも上じゃと!! ま、全くそんな歳には見えんのじゃが・・・」
水じぃ「これもこの村の水の力よ!!」
おじいさん(一体どんな水なのじゃ・・・)
水じぃ「ウチの水はこっちから汲めるぞ。ついて来なされ」

〇山道
おじいさん「ん!? 川から遠ざかっていませんか!?」
水じぃ「なんだ、役場でここの事を聞いてきていないのか?」
水じぃ「うちの水はこいつから汲むんじゃよ」
水じぃ「この『水地蔵』からのぉ」
おじいさん「な、なんですか!!この地蔵は!!」
  おじいさんは驚きました。
  その地蔵は身体から水が溢れ出していたからです。
水じぃ「はっはっは、初めは驚きますわな」
水じぃ「じゃが、この水は抜群にうまいのじゃ。試しに飲んでみなされ」
  水じぃは空のペットボトルに水地蔵から出ている水を少し汲み、おじいさんに渡しました。
おじいさん「う、うむ、まあ試しに一口」
  ゴクッ
おじいさん「ぬぉっ!!」
おじいさん「な、なんじゃ!!このうまさはぁ!!」
おじいさん「ワ、ワシが今まで飲んでいた水とは全然違う。すっきりとした飲み口なのに、どこか重厚感が感じられる」
水じぃ「はっはっは、美味いじゃろう」
水じぃ「気に入ってくれたのなら、いくらでも汲んで帰ってええぞ」
おじいさん「本当ですか!! いくらお支払いすればよろしいですかな?」
水じぃ「いんや、金などいらん。 もらうのは一つだけ」
水じぃ「地蔵の前で両手を合わせ感謝の拝みさえしてくれればいい。それだけはここの決め事なんじゃ」
おじいさん「たったそれだけでよいのですかな!?」
水じぃ「ああ、それだけでええ。 見返りなどは求めんよ」
水じぃ「気に入ってもらえるようなら、たまに汲みに来て話相手にでもなってくれ」
おじいさん「それくらいお安い御用ですぞ。 では、早速・・・」
  おじいさんは手を合わせ拝んだ後、水を汲み持ち帰りました。
  おじいさんはこの水を気に入り、しばしば水じぃの元を訪ねました。
  そうして5年の月日が経ちました。

〇森の中の小屋
おじいさん「こんにちは、水じぃ!!」
水じぃ「・・・やぁ、アンタか・・・」
おじいさん「どうしたんじゃ!?水じぃ!? 少し元気がなさそうじゃが・・・」
水じぃ「はっ・・・ ワシャ今年で105歳じゃぞ・・・ そりゃあ元気もなくなるわい・・・」
水じぃ「・・・どうもな、お迎えが近いようじゃ・・・」
おじいさん「えっ!?」
水じぃ「流石に寿命じゃよ。自分の事じゃ。 なんとなくは分かるのじゃ・・・」
おじいさん「そ、そんな・・・」
水じぃ「ワシが死んだ後の水地蔵の管理は気にするな。ワシの息子は戦死していないが、孫がおる」
水じぃ「この前、ワシが死んだら跡を継ぐと言ってくれたよ」
おじいさん「水じぃ・・・」
水じぃ「なぁに、湿っぽくなるな!! 湿っぽいのは水地蔵だけで充分よ。 ワシも長く生きた」
水じぃ「これからも水地蔵への感謝の心を忘れないでくれよな」
おじいさん「・・・もちろんじゃ」
  この2週間後、水じぃは老衰で亡くなりました。享年105の大往生でした。

〇森の中の小屋
  水じぃの葬儀から1週間たち、おじいさんは水地蔵の水を汲みに訪れました。
おじいさん「さて、たしか今日からか、水じぃのお孫さんがここに移り住んでくるのは」
おじいさん「葬儀の場で少し見た印象では、真面目な好青年という具合だったが・・・」
おじいさん「ん!?」
おじいさん「な!?こんなところに屋台が!!」
おじいさん「道が分かり易い看板まで!?これは一体!?」
水島 浩明「ん!?お客さんか!? いらっしゃい!!」
おじいさん「き、客!?いやワシは・・・ ん!?あんたは水じぃの孫じゃないか!?」
おじいさん(見た目が葬式の時と全然違うぞい)
水島 浩明「ああ、ウチのじぃちゃんの知り合いか」
水島 浩明「これから『水地蔵』・・・いや、『モイスチャー地蔵』の管理と経営は俺がやるから、よろしくな」
おじいさん「な!?モイスチャー地蔵!? なんだソレは!!それに経営だと!?」
水島 浩明「じいちゃんはせっかく名水が出る地蔵だとかいうバズりそうな資産があるのに、全然有効活用してなかったからな」
水島 浩明「それに水地蔵なんてカビの生えた古臭い名前じゃ若者は誰も興味もたねぇよ。改名だ」
水島 浩明「俺がプロモーションのテコ入れをして、この辺りをもっと盛り上げていこうというワケよ」
おじいさん「そんなこと、水じぃが許す訳が・・・」
水島 浩明「ああ、もちろん大反対よ。 感謝が何とかいってな」
水島 浩明「挙げ句の果てには俺には財産を残さないって言うから、ここしばらくは大人しくしてたってワケよ」
おじいさん「そ、そんな・・・ 冒涜じゃよ!!」
水島 浩明「おいおい人聞きが悪いなぁ。 別に俺はモイスチャー地蔵の管理もちゃんとやるぜぇ」
水島 浩明「てな訳で、水を汲みたきゃ一回千円な」
おじいさん「な、そこも金を取るのか!!」
水島 浩明「当たり前だろ!? 今まで無料だったのがおかしいくらいなんだよ」
水島 浩明「払わないっつーなら客じゃねぇ。帰りな」
おじいさん「ぐぬぬ、分かったわい・・・」
水島 浩明「へっ、毎度あり 10リットルまでな」

〇山道
おじいさん「水地蔵や・・・ まいったのう・・・」
おじいさん「水じぃの後継のじいさんの孫はとんだ金の亡者じゃ・・・」
おじいさん「お前さんも心なしか悲しい目をしているように見えるのぅ」
おじいさん「だが、ワシは今まで何年もお主の水に世話になっておる。通い続けるからな」

〇森の中の小屋
  その後、水じぃの孫は大々的なプロモーションやイベント企画を行いました。
  水は有料になったにも関わらず、むしろ今までとは比較にならない数の人が訪れました。

〇山道
若い観光客「えっ!!えっ!? やばーい!! ホントに地蔵から水が湧き出てんだけど」
若い観光客「SNSにアップしよー #モイスチャー地蔵 #水マジうまい」

〇洋館のバルコニー
モデル「私の綺麗は水が作る」
  『モイスチャー地蔵水』
  アサントリンから新発売
  企業とのコラボ製品も展開しました。

〇大きな日本家屋
  モイスチャー地蔵関連の製品は大ヒットし、水じぃの孫は瞬く間に巨万の富を得ました。
若い男性「はあ・・・ ここも変わってしまいましたね・・・」
おじいさん「そうじゃな・・・」
若い男性「私も水じぃや水地蔵への義理のつもりで通っていましたが・・・ 今日で最後にします」
若い男性「水の値上げも止まらないですからね。 流石に1リットルで1000円は辛いです」
おじいさん「そうか・・・」
  水じぃの時代から通っていた人々はどんどん離れていきました。
おじいさん「寂しいもんじゃな」

〇屋敷の大広間
水島 浩明「ガハハ 笑いがとまらんぜ!! モイスチャー地蔵さまさまだなぁ!!」
水島 浩明「今度はまた化粧水の契約とりつけたしよぉ」
水島 浩明「まさに湯水の如く金が湧いてくる!!」
水島 浩明「潤ってしょうがないぜ!!」
  水じぃの孫は我が世の春と言わんばかりでした。
  ですが、終わりは訪れます。

〇役所のオフィス
  モイスチャー地蔵水の味が落ちて不味いという声が各所からあがったのです。
  その影響で来訪者は激減。企業も全て撤退し、製品は市場から消えました。
  しかも、モイスチャー地蔵の水だけでなく、山全体の水が不味くなってしまいました。
おじいさん「まいったのう、一体何でこんなに水が不味くなってしまったんじゃ・・・」
村役場職員「役場でも業者を雇って水質調査をしているのですが・・・」
村役場職員「原因が分からないんです・・・」
おじいさん「うむぅ・・・」
  2人が途方に暮れていると
識者「すみません、この村の不思議な地蔵はどこにありますか?」
村役場職員「ん!?あなたはどなたですか?」
識者「ああ、失礼。 私はこういうものです」
村役場職員「内閣府直属特異地蔵対策課・・・!? はあ、そんな方がどうしてこちらに」
識者「今この山あいの地で起きている水質の低下は、特異地蔵の影響の可能性が高いため、調査に参りました」
識者「なので、場所を案内してもらえますかね?」
おじいさん「そんな!? じゃが、たしかに水の味が悪くなり出したのは、水じぃの孫があの商売を始めてからじゃ・・・」
おじいさん「そういう話じゃったら、ワシの車で案内するぞい」
識者「助かります」

〇森の中の小屋
水島 浩明「ハァ・・・どうして俺がこんな目に・・・」
  水じぃの孫は借金を返せず資産は差押えられて、唯一残った水じぃの残した家に移り住んでいました。
おじいさん「久しぶりじゃのう」
水島 浩明「う・・・じいさん・・・ 久しぶりだな・・・」
水島 浩明「ふっ・・・ どうしたよ、俺を笑いに来たのか!?」
おじいさん「たわけ!! そんな訳あるかい!! この人がモイスチャー地蔵を調査したいと言っておってのう」
水島 浩明「はぁ・・・ 好きにしていいよ・・・ 今なら0分待ちだ・・・」
おじいさん(すっかり覇気が無くなっておる!!)
識者「では、確かめさせてもらいます」

〇山道
水島 浩明「でもよぉ、この地蔵がそんな特殊な地蔵なわけないぜぇ」
おじいさん「何を言うか!? 体から水が湧き出る地蔵が普通の地蔵なワケあるか!?」
水島 浩明「・・・まあ、じいさんは知らねぇもんな」
水島 浩明「ほれ」
おじいさん「なぬっ!?」
  地蔵をどかすと、地面から水が湧き出ていました。
水島 浩明「この地蔵は中が空洞で、下からの湧水を吸い上げて放出する仕組みなんだよ」
水島 浩明「じゃねーと、地蔵から水が湧き出るわけねーだろ」
おじいさん「まあ、そう言われるとそうなんじゃが・・・」
水島 浩明「ちなみに地蔵の清掃はちゃんとやってたぜ。ウチの商売の生命線だからな」
水島 浩明「でも、そもそもの湧き出る水が不味くなっちまってんだからお手上げよ」
識者「なるほど、そういう事ですね」
識者「これはやはり特異地蔵案件です」
水島 浩明「おいおい、アンタ今の話聞いてたのかよ」
識者「先程の車内でおじいさんには今までの事情はうかがっています」
識者「おそらくあなたは水じぃの頃の通例だった、感謝の儀を廃止したんじゃないですか?」
水島 浩明「あんなもん無くすに決まってんだろ!! 回転率が悪くなるだけなんだから!!」
識者「・・・水の味が悪くなったのはそれが原因です」
「!?」
識者「もちろんこの地蔵は特異地蔵ではありません」
識者「これは、環境型特異地蔵『山地蔵』によるものです」
水島 浩明「な、なんだそりゃ!?」
おじいさん「ど、どういうことじゃ!?」
識者「そもそもこの地は地質学者の友人によると、そんなに美味い水が出る地質ではないんです」
識者「なので、美味い水が湧き出るのは特異地蔵の影響にほかならないのです」
識者「また、来る前に村の資料館で確認して来ましたが、昔はこの地には山神信仰があり、祭も定期的に行っていたとのこと」
識者「おそらく数百年前のどこかのタイミングで、山が特異地蔵化したんでしょうね」
識者「だが、長い時間が経ち、人々の山への感謝は薄れ、祭の文化も失われた」
識者「そこで、水じぃはこの地に水の湧く地蔵を作り、感謝して汲むというルールを設ける事で、水質の維持を行ってきた」
識者「まさに『偶像』としたわけです」
おじいさん「だから、水じぃは感謝だけは忘れないようにと言っておったのか・・・」
水島 浩明「・・・たしかにそこは口酸っぱく言ってたが、まさかそんな意図があったなんて・・・」
水島 浩明「小さい頃から、山には神が宿るって言われて育ったっけ」
おじいさん「では、今から感謝の気持ちを表していけば、水質は改善するかの!?」
識者「ええ、おそらく・・・」
識者「ただ、よほど強い想いで感謝をしないとすぐには難しいと思います・・・ 数年はかかるかもしれません」
おじいさん「くっ、じゃがワシの感謝の想いを精一杯形にするぞ!!」
おじいさん(うぉぉぉぉぉぉ)
???「力を貸そうかのぉ」
おじいさん「そ、その声は!?」
おじいさん「み、水じぃ!?」
水じぃ「ワシの孫が迷惑かけたな」
水じぃ「おちおち成仏もできんわい」
おじいさん「そ、そんな、信じられん」
水じぃ「こんな不思議な地蔵がおるのに、幽霊の一つや二つでおたおたするでない」
水じぃ「さて、水地蔵・・・いや山地蔵よ」
水じぃ「ワシの孫がすまんかった。 これまでの非礼を詫びるわい」
水じぃ「これからは生きている人間達が心を入れ替えて感謝を忘れぬよう努める」
水じぃ「じゃから、今一度あの美味い水を取り戻してはくれんか」
水じぃ「ワシの最後の願いじゃ」
おじいさん「み、水地蔵が笑った!?」

〇山道
  その瞬間、あたりは神々しい光に包まれました。
おじいさん「水じぃ・・・」
水島 浩明「おいおい、これはどういうことだよ」
識者「と、とにかく水の味を確かめてみましょう」
識者「う、美味い!! とんでもない美味さだ」
おじいさん「こ、これは前以上にすっきりとした味わいになっておるぞ」
おじいさん「水じぃの長年の想いに、山地蔵が答えたんじゃ!!」
水島 浩明「そ、そんなオカルトありえねぇよ」
識者「だったら、あなたも飲んでみてください」
識者「そもそもあなた今までもまともに飲んだことなかったんじゃないですか!?」
水島 浩明「うっ、いや、まあ、そうなんだけどよ。 分かったよ。飲むよ」
  水じぃの孫は引っ越して来て初めて地蔵の水を飲みました。
水島 浩明「う、う、う、」
水島 浩明「美味すぎる!!なんなんだよこれは!! こんな水がこの世に存在してていのかよ!?」
水島 浩明「お、俺は今まで何てことを・・・ こんな美味い水を台無しにしていたなんて・・・」
  それはまるで心が洗われているようでした。
水島 浩明「じいちゃん・・・ すまねぇ」
水島 浩明「俺は心を入れ替えて、水地蔵の管理をしっかりやってくぜ だから・・・」
水島 浩明「また汲みに来てくれるか・・・?」
おじいさん「ふっ、もちろんじゃよ」
おじいさん「お主が新たな『水じぃ』じゃな」
水島 浩明「おいおい、水じぃは恥ずかしいぜぇ」
識者「これにて一件落着ですな」

〇森の中の小屋
  水じぃの孫は心を入れ替え、運営方法を改めました。
  すると離れていた利用者も再び来訪するようになりました

〇役所のオフィス
  役場の職員も村のウリである水の味が戻ってホッとしました。

〇古い畳部屋
  そしておじいさんも・・・
おじいさん「水じぃ・・・ あんたの守りたかったものは戻ってきたよ」
おじいさん「でも、水じぃ・・・ あんたが感謝を忘れないようにって言ってたのは地蔵のシステムのためだけじゃなかったんじゃろ?」
おじいさん「地蔵に、水に、山に、自然が育んでくれる万物に対して、単純に感謝を忘れてほしくなかったんじゃろ」
おじいさん「その気持ちワシもあんたの孫も忘れないよ」
おじいさん「うん、美味いっ!! ありがとう!!」

次のエピソード:サモトラケのニケ地蔵 対策課

コメント

  • 今回はじんわりほっこりするいいお話でした😊
    故郷の熊本も湧水が自慢の土地です。よく行っていた白川水源をイメージしながら読みました。
    自然の恵みへの感謝を忘れず大事にしたいですね✨️

  • ようやく読みにこれました。
    現代版日本昔話ですね。子供たちに読んでもらいたい。動画化が期待されますね。

  • なるほど、水地蔵は偶像で実態は山地蔵!
    幼少の頃、山でものすごく美味い水を飲んで驚愕した経験があるので、妙な納得感を持って読みました 笑
    前回と同じ導入部とか、地蔵水を飲んだ時のエフェクトとか、ちょっとニヤリとしちゃうポイントも良かったです 笑 今回は綺麗なおじいさんで良かった…
    ラストは水じぃの伝える感謝の大切さ…ジャンル「ヒューマン」に偽りなしでした👍

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