今宵の天気は愛模様

ウゴ鈴木

読切(脚本)

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ウゴ鈴木

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〇大学の広場
ヨウイチ「ハァ」
ヨウイチ(今日は、今日は・・・)
ヨウイチ「最悪な日だーッ!」
ミユキ「ヤッ ヨウイチ君」
ヨウイチ「あ、ミユキさん」
ミユキ「機嫌が悪そうだね だからってダメだよ、講義すっぽかしたら」
ミユキ「で、何が最悪なの?」
ヨウイチ「寝坊して講義に間に合わなくてさ それにスマホをなくしてね」
ミユキ「アララ、付いてないね」
ミユキ「ヨウイチ君のスマホはワイフォン?」
ヨウイチ「そうだけど」
ミユキ「わたしもワイフォンだよ」
ミユキ「それなら「探す」アプリから探せるはず・・・」
ミユキ「ここにIDとパスワードを入力だって」
ヨウイチ「ありがとう、借りるね」
ミユキ「どう? 位置が表示された?」
ヨウイチ「この近くにあるみたいだ」
ヨウイチ「変だな? ここよりはるか手前で、失くしたはずなんだけど」
ミユキ「近くの誰かが拾ってくれたのかもね サウンド再生してみたら」
ヨウイチ「そうだね」

〇雲の上
?「ワワッ なんだ突然!?」
?「アッ・・・」

〇東京全景

〇おしゃれな大学

〇大学の広場
ミユキ「上から!?」
ヨウイチ「ッテ〜〜」
ヨウイチ「なんでスマホが空から降ってきて・・・」
ヨウイチ「って子ども!?」
ソラ「ハッ」
ソラ「誰が子どもだー!!」

〇雨傘
ソラ「ウチの名はソラ 天気の神様だ」
ソラ「ザッと千年は生きてるぞ!」

〇大学の広場
「・・・」
ミユキ「ソラちゃんカワイ〜」
ヨウイチ「神様ごっこか」
ソラ「ごっこじゃない!!」
ソラ「ぐぬぬッ これを見たら信じるか・・・」

〇大学の広場
ヨウイチ「なんだ? 突然、雷鳴が・・・」
ソラ「イカズチ━━ッ!!」

〇黒
ヨウイチ「ギエエェ━━!!」

〇大学の広場
ソラ「どうだ! ウチは天気を自在に操れるのだ」
ソラ「これで天気の神様だと分かっただろ」
ソラ「おや、死んだか?」
ミユキ「信じる、信じるけどやり過ぎだよ!!」

〇黒
ヨウイチ「・・・ん」

〇大学の広場
ヨウイチ「ハッ」
ミユキ「良かった 気がついたね」
ヨウイチ「えっと何が起きて・・・」
ヨウイチ「スマホを探してたら、変な子どもが降ってきてそれから・・・」
ソラ「思い出せないのか?」
ソラ「なら、もう一度イカズ・・・」
ヨウイチ「思い出した! 全て思い出しました!」

〇大学の広場
ヨウイチ「まぁ、神様は信じるとして、なんで落ちてきたんだ?」
ソラ「これが急に鳴りだして、驚いて滑り落ちてしまったのだ」
ヨウイチ「これねェ・・・」
ヨウイチ「それオレのスマホ!」
ソラ「お前のか? 道に落ちてたのを拾ったんだけど」
ヨウイチ「拾ってくれてありがとう」
ソラ「・・・」
ヨウイチ「返して・・・」
ソラ「まさか、”タダで”のつもりか?」
ヨウイチ「・・・」
ヨウイチ「神様だから、まさに人でなし・・・」
ミユキ「そんなこと言うと、また雷くらうよ」
ヨウイチ「ハァ」
ヨウイチ「何が欲しいの?」
ソラ「ん〜」
ソラ「あれにする!」

〇店の入口

〇テーブル席
ソラ「モグモグ」
ソラ「お口の中が宝石箱や~!」
ヨウイチ「お前はどこのグルメタレントだよ!」
ミユキ「すごい食べっぷりだね」
ヨウイチ「ひとりで三人分も注文しやがって・・・」
ミユキ「ところで、わたしの分も頼んで良かったの?」
ソラ「気にするな オゴりだから好きなもの頼め」
ヨウイチ「お前が言うな!」
ヨウイチ「まぁ、幼い子を連れて歩いて、警官にでも声をかけられたら厄介だからね」
ヨウイチ「一緒にいてくれると助かるよ」
ヨウイチ(それに、コイツの存在を気にしなければ)
ヨウイチ(デートしてる気分に・・・)
ソラ「まだまだ食うぞ 追加注文だ!」
ヨウイチ「食い過ぎだろ!」

〇店の入口
  ご利用、ありがとうございました
ソラ「ゴチになります!」
ヨウイチ(そのセリフ・・・ 神様もテレビ見るのか?)
ミユキ「ごちそうさま」
ミユキ「ホントに、わたしまでオゴりでいいの?」
ヨウイチ「大丈夫、気にしないで〜」
ヨウイチ「さ、満足しただろ スマホ返して」
ソラ「・・・」
ヨウイチ「もしもーし」
ソラ「あの遠くに見えるのは何だ?」
ミユキ「ん、遊園地だよ」
ソラ「ムムッ、遊園地!」
ソラ「ワクワク楽しい施設のことだな 知ってるぞ」
ソラ「テレビで見た!」
ヨウイチ(やっぱテレビ見るんだ)
ソラ「次は遊園地に行くぞー!」
ミユキ「ワワッ、袖を引っ張らないで」
ヨウイチ「勘弁してくれ!」

〇遊園地の全景

〇お化け屋敷

〇メリーゴーランド

〇遊園地の広場
ソラ「クラクラする・・・」
ヨウイチ「はしゃぎ過ぎなんだよ」
ミユキ「休憩しようか 飲みもの買ってきてあげるね」
ソラ「ところで、お前たちは付き合ってるのか?」
ヨウイチ「な、なんだよ突然!」
ヨウイチ「付き合ってないよ・・・」
ソラ「デレデレして見えたが、好きじゃないのか?」
ヨウイチ「好き、だよ」
ヨウイチ「だけど告白する勇気が出なくて」
ソラ「小心者だなー 話さないと何も進まないぞ」
ヨウイチ「そうですね・・・」
ソラ「ちょっと付いてこい」

〇テラス席
ソラ「これにしよう」
ヨウイチ「ネックレスがどうかした?」
ソラ「彼女へのプレゼントだろ!」
ソラ「渡すだろ その勢いのまま告白するんだ」
ヨウイチ「む、無理だよ」
ソラ「いいから買ってこい!」
ソラ「イカズ・・・」
ヨウイチ「買うよ、買うよ」
ミユキ「もー、探したよ」
ミユキ「おみやげ欲しいの?」
ソラ「お店を物色してただけだ 行こ行こ」

〇遊園地の広場
ソラ「楽しかったー 満足満足」
ヨウイチ「やっと解放される」
ソラ「どれ、お礼に家の近くまで送ってやろう」
ヨウイチ「送るってどうやって?」
ソラ「風を呼び寄せてだな・・・」
ヨウイチ「ウワッ」
ミユキ「キャッ」

〇東京全景
ソラ「空中飛行でだ!」
ヨウイチ「エェーッ!?」
ミユキ「わたし達、空を飛んでる!」
ミユキ「夜景がキレイ」
ヨウイチ「そうだね」
ソラ「感動はまだ早いぞ」
ソラ「もっと上へ!」
ソラ(さぁ、勇気を奮い起こせ)

〇宇宙空間
ミユキ「星がたくさん輝いてる」
ヨウイチ「すごい絶景だ」
ミユキ「あれ、ソラちゃんは?」
ミユキ「・・・ふたりだけで星空を独占だね」
ヨウイチ(今がその時なのか・・・)
ヨウイチ「あの、渡したいものがあるんだけど」
ミユキ「わたしに?」
ヨウイチ「うん」
ミユキ「あ、ありがとう でもどうして?」
ヨウイチ「君のことが好きだったんだ!」
ヨウイチ「オレと付き合ってほしい」
ミユキ「あの、わたしも・・・前から気になってたんだ」
ミユキ「よろしくお願いします」
ミユキ「ドキドキして体が熱いよ」
ヨウイチ「そうだね」
ソラ「なんだ熱いのか?」
ソラ「雪で冷やしてやろう」

〇宇宙空間
ミユキ「ワッ、寒いよ」
ヨウイチ「降らせ過ぎだろ 周囲が真っ白・・・」

〇川沿いの公園
ヨウイチ「地上だ」
ミユキ「あれは夢だったのかな・・・」
ヨウイチ「いや、現実だよ 見て!」

〇桜並木
  季節外れの雪が舞ってる

〇白いアパート
ヨウイチ(最悪な日ってのは前言撤回 最高の日だった)
  ガチャ

〇綺麗な一人部屋
ソラ「よお、待ってたぞ!」
ヨウイチ(最悪だ━━ッ)
ヨウイチ「なんでいるんだよ!?」
ソラ「なんでって返してなかっただろ」
ヨウイチ「忘れてた!」
ヨウイチ「ありがとう じゃ、帰ってね」
ソラ「なんだよ 告白のフォローしてやったのに、冷たい奴だな!」
ソラ「まるで、これみたいだ」
ヨウイチ「買ってたアイス、勝手に食うな!」
ヨウイチ「ハァ、オレも食うか 食い終わったら帰れよ」
ソラ「ハイハイ」
ヨウイチ「お、当たりだ!」
ソラ「ウ、ウチのは・・・」
ヨウイチ「なんだ外れか?」
ヨウイチ「日頃の行いが悪いせいだろうな」

〇黒
ソラ「イカズチ━━ッ!」
ヨウイチ「ギエエェ━━!!」

コメント

  • きれいでした。癒されました。笑いました。物語ってすごいですね。感謝。

  • フルアニメーション作品だ!😆
    星空の只中での告白は、すごく夢のあるシチュエーションですね~
    創作でしか味わえない体験でした😍
    ソラちゃんのイカズチ、某ラムちゃんの電撃よりかなり威力高そうで脅威ですね…笑

  • 暗転からの雷属性エフェクト…
    予想以上に迫力ありますね!
    (今度使おう…)

    ソラちゃんが可愛かった☺︎

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