初恋の幼馴染を攻略せよ!

めぐる

クール=モテ?(脚本)

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〇花模様
  俺の初恋は、高校二年生の春、桜と共に散った

〇桜並木
ユリ「ケンジ、私彼氏できたんだ!」
ケンジ「えっ!?」
ユリ「だからもう、今までみたいに一緒に登校したり、家に遊びに行ったりできない。 ごめんね」
ケンジ「マジかよ・・・」

〇大学の広場
  あれから3年以上経ち、そんなことはとうに忘れていたある日・・・
  おっすー。
  新作のゲームできたんだけど、週末どう?
  ゲーム作りが趣味の友人、ユウトからのLINEだった。
  OK。土曜に行くわ

〇汚い一人部屋
ユウト「久しぶり〜」
ケンジ「おう。相変わらず汚い部屋だな」
ユウト「まあまあ、今回はかなりの自信作だよ」
ユウト「その名も「ドキドキメモリアル」!」
ケンジ「いや、それって某ゲームのパクリじゃ・・・」
ユウト「とにかくやってみてよ! VRゲームだから、かなりリアルだよ!」
ケンジ「わかったよ」

〇桜並木
  あれ、ここなんだか見覚えが・・・
ユリ「ケンジ、早くしないと遅刻しちゃうよ!」
  ユ・・・ユリ!?

〇汚い一人部屋
ケンジ「どういうことだよ!?」
ユウト「うわっ!ビックリした!」
ケンジ「な、なんでこの相手の女の子、幼馴染のユリなんだよ!」
ユウト「あぁこれはね、プレイする人間が一番気になっている異性が相手になるように、プログラミングしてある」
ユウト「だから、プレイする人によって違う相手が出てくるんだ。 ちなみに俺はアイドルのマミちゃん♪」
ケンジ「そんなことできるのかよ」
ユウト「ってか、ユリちゃんって中高一緒だったあのユリちゃん? お前、意外と一途というか純というか・・・」
ケンジ「うううるせーな!」
ユウト「とにかく、練習だと思ってやってみたら? その様子じゃどうせ今まで彼女できたこともないんだろ?」
ケンジ「・・・ふんっ、お前が作ったゲームなんてたかが知れてるわ。すぐにクリアしてやるからな!」

〇大きな木のある校舎
ケンジ「うぉぉい!俺も高校生に戻るんかい!」
  コマンドを選んでください
  
  勉強
  運動
  部活
  読書
  おしゃれ
  バイト
  友達と遊ぶ
  デートに誘う
  休み
ケンジ(うーん、つまり、モテるにはどうすれば良いかってことだろ?)
ケンジ(とりあえず、モテてる奴参考にするか。 モテてる奴といえば・・・)
ケンジ(そうだ!ここは国民的青春バスケ漫画「スラムダンク」の出番だ!)
ケンジ(あの中で一番モテてたのは、流川楓。 そうだ!ルカワをお手本にすれば良いんだ! ヒロインもルカワのこと好きだったもんな)

〇学校の体育館
ケンジ「よぉし、バスケ部入部!」
ケンジ「まずはここで、一年の時から大活躍しねーとな」
ユリ「ケンジ、バスケ部入ったんだ!」
ケンジ「うおぉっ!ユリ!」
ユリ「私、バレー部に入部したんだ。 隣だから練習よく見えるね」
ケンジ(おおっ、これは、出だし好調!?)
ケンジ(やっぱり女子には、クールでスポーツ万能な奴がモテるんだな!)
ケンジ(ってことは、とにかく運動と部活でステータスを上げて・・・ 勉強はそんなに重要じゃないのか?ルカワも授業中寝てたしな)

〇学校の体育館
  俺は、一年生の夏からバスケ部のレギュラーとなり、校内でも注目を浴びるようになった
ユリ「ケンジ、お疲れさま」
ケンジ「お、おう。お疲れ」
ケンジ(クールに、クールに・・・)
ユリ「あのね・・・ 今度の日曜、映画に行かない? お姉ちゃんがチケット2枚くれたの」
ケンジ(なにーーー!! これは激アツイベント!!)
ケンジ(あ、でもその日は部活があったな)
ケンジ(あぁでもデート行きてぇぇぇ!! どうするよ俺!? あっそうだ、こういう時、ルカワならどうする?)
ケンジ「その日は、部活があるから」
ユリ「あっ、そうか。 ごめんね!」
ケンジ(くぅ〜〜〜っ、キマった!! これがモテる男の余裕ってやつだな! 今までの俺ならがっついてたぜ)

〇教室
  ──はい、今日の授業はここまで!
ユリ「ケンジ、また寝てたの!?」
ケンジ「ああ、部活に向けて体力回復しないと」
ユリ「もう、ほんとにバスケ馬鹿なんだから。 後で授業のノート見せてあげるね」
ケンジ「・・・あぁ、サンキュ」
ケンジ(ユリってこんなに面倒見良かったんだなー もしかして、一生懸命な彼を支えたい♡タイプだったのか?)
ケンジ(いい感じじゃねぇの!? マジで簡単すぎるわこのゲーム!)

〇学生の一人部屋
  コマンドを選んでください
ケンジ(このままいけば、運動能力はMAX値までいけそうだな。 他のもたまには選んでみるか?)
ケンジ(デートに誘う・・・って、どうなんだろうなぁ?)
ケンジ(いやいや、ルカワが女の子をデートに誘うとは思えん。 この選択肢はなし!)
ケンジ(そういやモテてる奴って、クールで女子にあんまり興味なさそうだもんな。 漫画の知識だけど)
ケンジ(クール+スポーツ万能=モテ! スラダンでも、主人公の桜木花道はモテてなかったもんな)
ケンジ(あー、現実の俺に足りないのは、クールさだったのか! 勉強になるわ〜)

〇学校の体育館
  こうして俺は、とにかく部活に励み、冬には全国大会に出場した。
  もちろん、レギュラーで毎試合出ていた
  そこには、ユリも応援に来てくれた。
  試合で活躍する俺を見て、ユリのポイントは爆上がりしただろう!
  そしてゲームはエンディングを迎えた

〇体育館の裏
ケンジ(このゲームは、男から告白して、OKをもらえたらクリアなんだな)
ケンジ「ユリ、ちょっと話があるんだ。良いか?」
ユリ「うん、何?」
ケンジ「好きだ。付き合ってくれ!」
ユリ「・・・ごめんなさい」
ケンジ「えーっ!?」
ユリ「ケンジ、私に興味ないのかと思ってた」
ユリ「私今、男子バレー部の先輩と付き合ってるの。 ケンジには、言ってなかったんだけど・・・」
ケンジ「そ・・・そっか・・・」
  GAME OVER

〇汚い一人部屋
ケンジ「うおぉぉぉ!!!」
ユウト「いやだから、急にでかい声出すなよ!」
ケンジ「なんだこれ! フラれたじゃねぇかよ!!」
ユウト「八つ当たりすんなよ・・・お前のやり方が悪かったんだろ」
ケンジ「うわ、ってか、もうこんな時間!」
ユウト「このゲーム、だいたい2時間はかかるからなぁ」
ケンジ「おい、明日も来るからな! 次はぜってぇクリアしてやる!!」
ユウト「はいはい、いつでもどうぞー」

〇学生の一人部屋
ケンジ「いったい何がダメだったんだ? ルカワは現実ではモテないのか?」
ケンジ「でも、ゲームの中では、他の女子には結構モテてたんだけどなぁ・・・」
ケンジ「・・・・・・」
ケンジ「・・・あーーー!!!」
  ちょっと、うるさいわよ!
  近所迷惑でしょう!!
ケンジ「大事なこと忘れてた。 ルカワは、イケメンだった・・・」
ケンジ「そうだそうだ。 部活にばかり夢中になってて、見た目のステータスをあまり上げていなかったな」
ケンジ「つーか、結局顔ってこと? まぁそれが現実なのかもしれないけどさー」
ケンジ「よし、じゃあ次は見た目重視のイケメン路線でいってみるか! これでユリも俺に振り向いてくれるだろう!」

次のエピソード:イケメン=モテ?

コメント

  • これは誰もがやりたいと思うゲームですね。リアルな恋愛よりもはまってしまうかもしれません。まさかここでルカワの名前が聞けるとは…次は別の選手or別の漫画の登場人物で挑戦ですね(笑)

  • すごく面白そうなゲームで、わたしも挑戦してみたいです!攻略しても、現実に反映されないので、わかっていても少しがっかりしてしまう気もしますが…笑

  • 新感覚なゲームですね、プレイする人ごとに相手が変わるとはかない凝っていますよね。ゲームで彼女を攻略できた暁には、現実にもなにか嬉しい知らせがあればいいですね!

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