初恋の幼馴染を攻略せよ!

めぐる

イケメン=モテ?(脚本)

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〇汚い一人部屋
ケンジ「おーっす」
ユウト「うす。 なんか対策練ってきたか?」
ケンジ「あぁ。次は絶対クリアしてみせるぜ!」

〇大きな木のある校舎
ケンジ「よし、今回は見た目のステータスを上げまくるぞ!!」
ケンジ「部活は・・・サッカー部にするか。 なんかカッコいいイメージだしな」
ユリ「ケンジ、サッカー部に入るんだ! 私マネージャーやろうと思ってたんだ。よろしくね!」
ケンジ「・・・! お、おう。よろしくな」
ケンジ(くぅ〜〜〜 マネージャーと選手!めっちゃ良いシチュエーションじゃないか!!)

〇学生の一人部屋
  コマンドを選んでください
ケンジ(ふむふむ。 ショッピングに美容院・・・ まずは洋服でも買いに行くかな)
  マネーが足りません
ケンジ「えっ!?」
ケンジ「そうか。部活や勉強と違って、おしゃれにはお金がかかるのか」
ケンジ「ってことは、バイトしてお金稼げば良いのか?」
ケンジ「うーん、部活にバイトに、だいぶ忙しくなるなぁ。 こりゃまた勉強は後回しだな」

〇美容院
  ──2ヶ月後
  今日はどうしますか?
  あ、なんか・・・
  流行ってる感じので、お願いします
ケンジ「・・・うおっ!? これが俺!?」
  ありがとうございましたー

〇アパレルショップ
  いらっしゃいませー
ケンジ「あの、なんか、流行ってる感じので・・・」
ケンジ「うおぉぉぉ!!」
ケンジ「なんだよ、すげーイケメンになったじゃん! 俺もやればできるんだなー!」
ケンジ(っつーか、現実でもちゃんと美容院行ったり洋服買いに行ったりしよう)

〇教室
  おぉー、ケンジ、イメチェンしたなぁ
  イイ感じじゃん♪
ケンジ「へへー! 昨日、表参道の美容院行ってきたんだよ! インスタで有名な美容師指名したんだ」
ケンジ「その後渋谷で◯◯ってブランドの服買って〜」
  あれカッコいいよな!
  でも結構高くね!?
ケンジ「まぁ、バイトして金貯めて、なんとか」
ユリ「ケンジ、印象変わったね〜 なんか垢抜けた感じ♪」
ケンジ「お、おう。もう高校生だからなー!」
  見た目を変えると、付き合う友人も変わっていった。
  俺はクラスの中で、不良っぽいグループとつるむようになった
ケンジ(これがスクールカーストってやつか? 俺今までこういう奴らとつるんだことなかったぜ)

〇まっすぐの廊下
  ──夏
A子「あっ、あの・・・ケンジくん!!」
ケンジ「ん、どうした?」
A子「私、ケンジくんのことずっと気になってて・・・ よかったら、付き合ってください!!」
ケンジ「えーーー!!」
ケンジ(そうか、このゲームは最終的にユリと付き合えれば良いわけで、道中は別の子と付き合っても良いのか)
ケンジ(よ、よし、それなら付き合ってみるか・・・ 何事も経験は大事だからな!!)

〇学生の一人部屋
  ステータスUP!
  
  コミュニケーション +5
  見た目 +2
  知識 +2
ケンジ「すげぇ! 女の子と付き合ってるだけで、勝手にステータス上がっていく!」
ケンジ「やっぱ恋愛も経験が大事なんだわ! そりゃそうだよな〜」
ケンジ(なんかどんどん現実の俺が否定されている気もするが・・・ まぁいい。今回こそクリアしてやる!)
ケンジ「ん?A子からメールだ。 なになに、全然構ってくれなくて寂しいから別れたいだって!?」
ケンジ「いやーそんなこと言われても、こっちは部活にバイトに・・・ でも、A子怒ってるしなぁ」
ケンジ「仕方ない。明日の部活は適当に言い訳してサボるか」

〇カラオケボックス
  こうして俺は、クラスの中心グループに所属し、部活・遊び・バイト・彼女とのデートと忙しくも充実した学生生活を送っていた
  しかし、最後の関門が待ち受けていた
ケンジ(A子と、別れなきゃいけないんだよなぁ)

〇まっすぐの廊下
ケンジ「A子、ちょっといいか?」
A子「うん?何?」
ケンジ「・・・別れてほしいんだ」
A子「なんで!?」
ケンジ「好きな子ができたんだ」
A子「・・・ひどいっ!!」
ケンジ(うぅ・・・いくらゲームとはいえ、心が痛むなぁ)

〇体育館の裏
  ──3月。ゲームはエンディングを迎えた。
ケンジ「悪いな、部活前に呼び出して」
ユリ「ううん、どうしたの?」
ケンジ「俺、ユリのことずっと好きだったんだ。 付き合ってほしい!!」
ユリ「・・・ごめんなさい」
ケンジ「えーっ!?」
ユリ「ケンジ、A子と別れたばっかりじゃん。 それですぐ次って、どういうつもり?誰でもいいの?」
ケンジ「い、いや、それは・・・」
ユリ「それに、実は私、A子から相談受けてたんだよ」
ユリ「付き合ってるのにケンジは冷たいって。 ほんとは私のこと好きじゃないのかなって、A子泣いてたよ」
ケンジ「えっ!?」
ユリ「あと、遊びに夢中になるのはいいけど、たまに部活サボってたの、知ってるんだからね」
ケンジ「うっ・・・」
ユリ「私は、昔のケンジのが良かったなぁ」
  GAME OVER

〇汚い一人部屋
ケンジ「あぁぁーーー!!!」
ユウト「うおぉぉ!!なんだよ!」
ケンジ「またフラれたじゃねぇか!」
ユウト「ご愁傷さん」
ケンジ「イケメンはモテるんじゃなかったのかよ・・・」
ユウト「間違ってはいないと思うが、ダメだったんだろ?」
ケンジ「あぁ・・・ちょっとまた、作戦練り直してくるわ」
ユウト「はいよー」

〇ファミリーレストランの店内
ケンジ「いらっしゃいませー」
ケンジ(クールダメ、スポーツ万能ダメ、イケメンダメ・・・いったいどうしたら良いんだ?)
  ねーねー、クラスの中で彼氏にするなら誰がいい!?
  テーブルを片付けていると、後ろの席に座っていた女子高生集団の会話が聞こえてきた
ケンジ(これは、攻略のヒントになるかもしれないぞ!)
  アタシ絶対中谷〜♡
  わー王道っ!でも競争率高いよー
  中谷イケメンだもんねぇ〜
ケンジ(ほ〜らな!やっぱりイケメンがモテるんだよ。 俺はダメだったけど・・・)
  私は松井くんかなぁ。野球部キャプテン、エースで4番って凄くない!?
  あーわかる。しかも、誠実で浮気とか絶対しなさそうだもんね!
ケンジ(だから、スポーツ万能がモテるのもわかってるっつーの!)
  ウチは〜、守山が一番いいかなぁー
  ・・・えっ?
  守山って、あの地味メガネの守山?
  嘘でしょ!?なんで?
  アイツ影薄いよね。ガリ勉だし、あんま友達いなさそうだし、どこがいいの?
ケンジ(おいおい、ひどい言われようだな、守山くん。 こうはなりたくねぇなぁ・・・)
  守山頭いいし、良い大学受かってたよね?
  きっとそのまま良い会社就職して、ちゃんと働くと思うんだよねー。将来有望じゃね?
  まぁ、確かに・・・
  ウチは結婚したら専業主婦になりたいからー。
  中谷も松井もカッコいいし、モテるのもわかるよ
  でも、中谷はイケメンだけど、売れっ子の芸能人になるわけでもないし
  松井も凄いけど、野球でプロになれるなんてほんとに一握りだよ。甲子園だって行ってないのにさ
  その点、勉強して良い大学行って、良い会社に就職すれば、ある程度の生活は保障されてるでしょ。フツーの人間でも
  それに、良い大学受かるまで勉強できたんだから、きっと努力家だし根性あると思うんだよね。意外と頼りになりそう
  なるほど。守山・・・狙い目かも
ケンジ(えぇーーー、マジで!?)
ケンジ(高校生の女子って、そんな先のことまで考えてるのか。俺らよりよっぽど大人だな)
ケンジ(確かに、これまで2回とも勉強は後回しにしてた。それが良くなかったのか)
ケンジ(ゲームの中でまで勉強したくないが・・・次は頭脳派作戦でいってみるか)
ケンジ(言われてみれば、彼氏が高学歴の方が将来安心だろうし、自慢できるしな!)
ケンジ「よぉし、目指せ、東大!!」
  えっ、何あの人、独り言?
  こわっ・・・目合わせないようにしよ

次のエピソード:頭脳派=モテ?

コメント

  • 今回もこうなる…というのは何となく予想がつきましたが、やっぱり(笑) でも、めげないところがいいですね。次こそはがんばって欲しいです。

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