愛のセリフ

くまりす

愛のセリフ(脚本)

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〇おしゃれな食堂
冬池さやか「ひまり、今日はお弁当?」
夏空ひまり「うん、さやかは何食べるの?」
冬池さやか「そうね、味噌カツ定食にしょうかな」
冬池さやか「あっ、お昼の放送」
  こんにちは、放送委員の春川りくです
冬池さやか「きゃあ、今日は春川先輩だ」
夏空ひまり「うふふ、春川先輩人気だよね」
冬池さやか「そりゃそうよ、かっこよくて、頭もよくて・・・みんな真剣に聞いてるよ!」
夏空ひまり「うん、聞き惚れちゃうね」
  ・・・それじゃ、みんなお昼からも気合入れていこう!
  寝ちゃったらダメだよ~
冬池さやか「思わず拍手しちゃうね 何でも噂では春川先輩、声優目指してるんだって!」
夏空ひまり「そうなんだ あんないい声ならわかる気がする」
冬池さやか「お話したいけどな~ いつも女の子に囲まれてるからなかなか近づけないよ」
夏空ひまり「ふふふ」
冬池さやか「ひまり、今日も部活あるの?」
夏空ひまり「うん、ごめんねさやか 来週、舞台があるから・・・」
冬池さやか「いいの、いいの ひまり主役だものね 頑張って!」
夏空ひまり「ありがとう」

〇おしゃれな廊下
夏空ひまり「今日から通し稽古! 頑張らなくちゃ」
春川りく「あっ!」
夏空ひまり「きゃっ」
春川りく「ごめん、ごめん 大丈夫?」
夏空ひまり「は、春川先輩!!」
春川りく「あれ? 何か落としたよ? はい」
夏空ひまり「あ、ありがとうございます」
春川りく「ん?『ここで会ったが3年目』 何これ? 台本? 君、演劇部なの?」
夏空ひまり「はい 今から部室に行くところで・・・」
春川りく「そうなの? 俺もこっちの方向 途中まで一緒だね」
夏空ひまり「は、はい」
夏空ひまり(噂の春川先輩と二人きり どうしよう すごく緊張する・・・)

〇豪華な部屋
夏空ひまり「遅くなりました」
部長「ひまりちゃん、大変だよ!」
夏空ひまり「部長、慌ててどうしたんですか?」
部長「透が怪我して入院しちゃったんだよ」
夏空ひまり「え?」
部長「いや、怪我はそんな大したことないんだけど、今から王子役探すのは大変・・・」
夏空ひまり「そうですね どうしよう・・・」
春川りく「何か大変みたいだね」
部長「は、春川りく!?」
夏空ひまり「困ったな・・・」
部長「そ、そうだ春川さん、 確か声優目指されていると聞いたんですが・・・」
春川りく「えっ?ええ・・・」
部長「丁度良かった ぜひ王子役をやっていただけないでしょうか?」
春川りく「いや、でも演劇はやったことなくて・・・」
部長「顔もスタイルもいいし、声も通るし、ぴったりです せめて今日1日だけでも! お願いします!」
春川りく「困ってるみたいだし、 今日1日だけなら・・・」
夏空ひまり「ありがとうございます! じゃあ、私着替えてきます」
部長「いってらっしゃい いや~助かった、ありがとう春川さん! いい人だ」
春川りく「いえいえ、そんな・・・」
夏空ひまり「お待たせしました」
部長「ひまりちゃん、凄く似合ってる! 本当のお姫様みたいだよ!」
夏空ひまり「えっ、ありがとうございます! でも、ちょっと恥ずかしいです」
春川りく「うん!凄くかわいいよ」
夏空ひまり「えっ」
部長「あっ、そうだ! せっかくだから春川さんにも衣装に着替えてもらおうかな」
春川りく「い、いや、でも・・・」
部長「ほらほら、絶対似合うよ! ひまりちゃんからも何か言って」
夏空ひまり「は、春川先輩の王子様衣装見たいかな・・・なんて」
春川りく「えっ? 君・・・ひまりちゃんだっけ?」
夏空ひまり「は、はい」
春川りく「わかったよ ひまりちゃんのために着替えてくるよ」
夏空ひまり「えっ!? あ、ありがとうございますっ」
夏空ひまり(あ、あれ? なんかすごく心臓がドキドキしてる?)
春川りく「どう? ひまりちゃん」
夏空ひまり「すごく似合ってます」
部長「思った通りだ! いや~美男美女だね! まさしく王子と姫」
春川りく「あはは! ありがとう、でも何で和服と洋服なの?」
部長「そういう世界観なんですよ 早速やってみようよ! これ台本ね」
春川りく「姫!」
夏空ひまり「王子・・・どうして」
春川りく「探したんだよ」
夏空ひまり「久しぶりね・・・」
春川りく「あぁ、3年ぶりだな・・・ 会いたかった!!」
夏空ひまり「ごめんなさい、私・・・」
春川りく「姫に見せたいものがあるんだ」
夏空ひまり「こ、これ・・・」
春川りく「そうだ、 3年前に起きた『権兵衛殺人事件』の凶器だ」
夏空ひまり「王子 あ、あなたいったい?」
春川りく「俺は、実は探偵なのさ」
夏空ひまり「そんな・・・」
春川りく「犯人は、姫あなただ!」
部長「いや~よかったよ 二人の息もぴったりだった 春川さん、このまま王子役やってくれないかな?」
春川りく「考えておきますよ」
部長「本当?期待してるよ!」
夏空ひまり「春川先輩、今日はありがとうございます」
春川りく「いいや、でもびっくりしたよ」
夏空ひまり「えっ、何がですか?」
春川りく「いや、だってまさか王子と姫が名前だなんて思わないじゃない」
夏空ひまり「うふふ そうですよね しかもミステリーだなんてね」
春川りく「でも、もったいないな」
夏空ひまり「えっ?」
春川りく「こんなに綺麗なお姫様がいるのに愛のセリフ一つ言えないなんて」
春川りく「ふふ、冗談」
夏空ひまり「あ、冗談ですよね びっくりしちゃった・・・」
春川りく「あれっ? ポケットに何か入ってる?」
夏空ひまり「どうして入ってたんだろう?」
春川りく「じゃあ、せっかくだから」
夏空ひまり「えっ?」
春川りく「とても美しい姫 一目見た時からあなたの虜です この指輪を受け取ってください」
春川りく「僕と付き合ってください」
夏空ひまり「あっ、は、はい」
夏空ひまり(あぁ、心臓が飛び出そう)
春川りく「あれ、ひまりちゃんどうしたの?」
夏空ひまり「あ、冗談でも春川先輩にこんなこと言われたらドキドキしちゃいます」
春川りく「本気だよ」
夏空ひまり「えっ?」
春川りく「実は、前からひまりちゃんの一生懸命な姿を見ててね、いいなって思ってたんだ」
春川りく「さっき「はい」って言ったよね?」
夏空ひまり「は、はい、あ、あの・・・」
春川りく「じゃあ、行こっか」
夏空ひまり「え?どこへ?」
春川りく「本物の指輪買いにね」
夏空ひまり「はい」
  私と春川先輩の偶然の出会いから始まった私たちが主役の物語
  この幸せな時間がずっと続きますように・・・

コメント

  • 確かに例え作中の演技だとしてもきゅんとしてしまいそうです!
    でも演技が上手い人って、それが本当なのか?演技なのか?わからなくなるときもありそうです。

  • 可愛らしい関係がよかったです、何かのきっかけで進展しそうですよね。少しきゅんとしたり、同感したりと楽しく読ませて頂きました。

  • 演劇という架空の物語が彼女と彼の恋愛を結びつけたところ発想が素敵でした。流石に何でもこなせる彼は素敵です。しかも、指輪を準備してたなんて用意周到ですね。

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