魔法少女ハルノの挑戦

武智城太郎

第三話 不気味な深い森(脚本)

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武智城太郎

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〇田舎の線路

〇原っぱ
天羽春乃「わ~~!! キレーな景色ぃ・・・!」
岩崎弥生「・・・・・・」
天羽春乃「絵本に出てくる森みた─い!」
  岳麓(がくれい)の森は、平地の森としては国内有数の面積を誇っており、自然愛好家にはおなじみの場所だ。
岩崎弥生「あの・・・ほんとに、この森に千尋がいるんですか?」
天羽春乃「うん、この玉ちゃんが教えてくれたから」
天羽春乃「まちがいないよ、たぶん」
岩崎弥生「わたし、千尋のために他に出来ることがないから、ここまで来ましたけど・・・」
岩崎弥生「ごめんなさい。占いとかはあまり・・・」
ラック「ここまで来たんだ。おれも気は進まんが、森に入って捜してみよう」
天羽春乃「ほら、ラックちゃんもこう言ってるし」
岩崎弥生「・・・あの、朝から気になってたんですが、飼い猫の言ってることがわかるんですか?」
天羽春乃(あ、そうか。普通の人には、ラックちゃんはニャーニャー鳴いてるようにしか聞こえないんだっけ)
岩崎弥生「あの、どうかしましたか?」
天羽春乃「なんでもないよ。それでは出発しんこーっ!」

〇林道
  祝日ということもあり、遊歩道には散策を楽しむ家族連れの姿が目につく。
天羽春乃「精神集中! 千尋ちゃん! 千尋ちゃん!」
天羽春乃「森で迷子の千尋ちゃんはどこ?」
  春乃は、弥生から借りた千尋の写真をチラチラ見つつ、水晶(ビー)玉を覗きながら歩き進んでいる。
天羽春乃「こっちだよ、岩崎さん!」
岩崎弥生「間違いないんですか?」
天羽春乃「うん、まかせといて♪」
岩崎弥生「はあ・・・」

〇山中の川
  小一時間後──
  遊歩道から少しはずれた場所にある小川の前で、春乃たちは立ちすくんでいた。
岩崎弥生「小川を越える手段はそこの丸木橋だけみたいですが、ロープを張って封鎖してありますね」
天羽春乃「どうしよう? ダメだって」
天羽春乃「玉ちゃんは、この先だって言ってるけど・・・」
ラック「自分の魔力を信じるなら、ここをわたるしかないだろ」
岩崎弥生「天羽さん・・・」
天羽春乃「よし、進もう!」

〇霧の立ち込める森
ラック「さっきまでの道とは別世界だな」
天羽春乃「あれって、お稲荷さん?」
岩崎弥生「自殺者の霊を鎮めるための祠ですね。ここ、自殺の名所らしいですから」
天羽春乃「迷子にならないように、パンくずを地面にまいたほうがよくない?」
ラック「パンなんて持ってないだろ」
岩崎弥生「道はわたしが覚えてますから」

〇森の中の沼
天羽春乃「なに、ここ~」
  木々を抜けてたどり着いた先は、濁った沼のほとりだった。
岩崎弥生「ずいぶんと奥まで来ましたね」
天羽春乃「うーん、おかしいなあ・・・?」
天羽春乃「千尋ちゃんは、このあたりにいる感じなんだけど・・・」
ラック(この沼の底に沈められてるのか? そんな気配はしないが・・・)
  いらっしゃいませ
アヤメ「私は助手のアヤメと申します」
  とつぜん目の前に、メイド服姿の女性が現れる。
天羽春乃「こんにちは! モデルみたいなおねえさん、どこから来たんですか?」
  アヤメは完璧な容姿の美女だが、表情に乏しく冷たい印象を受ける。
アヤメ「さあ、こちらへ」
アヤメ「私の主人である、ミス・ディアナがお待ちしております」
ラック「誰だそりゃ!? 待つってどこで待ってるんだ?」
アヤメ「あちらでございます」

〇村に続くトンネル
天羽春乃「あれ!? あんなトンネルあったっけ?」
ラック「突然、あらわれやがった・・・!!」
アヤメ「さあ、参りましょう。私についてきてください」
  アヤメはトンネルへ入っていく。
  わけもわからずついていく春乃たち。

〇白
  トンネルをくぐった瞬間、パーッとあたりが日の光でまばゆくなる。

〇立派な洋館
「わっ!!」
  目の前に現れたのは、豪華な西洋風の屋敷だ。
天羽春乃「たまげた~!」

〇黒
  つづく!
  次回予告
  
  第四話 魔女の館
  またみてね!

次のエピソード:第四話 魔女の館

コメント

  • いいところで終わってしまった。続くが気になりすぎます。

  • ワクワクしますね
    僕もタップノベルライターですのでお互いに切磋琢磨しましょうね
    僕をフォローして僕の作品もお気に入り登録してくれたら嬉しいです

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