第一話 ゾンビはずっと家にいたい(脚本)
〇近未来の通路
ゾンビ「ウァガアアッ!」
ベラ「オーマイガーッ!!」
ダニエル「ファッ〇ン、ゾンビッ! ゴートゥーヘル!」
バキューン!!
ゾンビ「ガ・・・アァ・・・」
ベラ「オウ! ダニー!」
ダニエル「ベラ、アイラブユー!」
黄昏ゾンビ END
〇ボロい山小屋
???「・・・あー、今のは完全なるゾンビの敗北だよな」
???「ああいう付き合い立ての男女は襲わない方がいいね」
???「男が覚醒して、高確率で死亡フラグになるし」
カリカリカリ・・・
???「『付き合い立てのカップルは襲撃NG』っと・・・」
???「はぁ、やっぱ『黄昏ゾンビ』はゾンビ映画のなかでも別格だな~」
???「設定、メイク、ゾンビアクション! 60年代に制作された映画とは思えないほどのハイクオリティで・・・」
トントン・・・
???「えっ・・・?」
ドンドン!!
???「ど、どちらさま・・・?」
う・・・うぅ・・・・・・
ドンドンドンドンドンッ!
バリーンッ!
ギャルゾンビ「ウガァーー!!」
青年ゾンビ「キャーッ!?」
ギャルゾンビ「・・・ん? あれ? アンタ・・・」
青年ゾンビ「・・・あ。ひょっとして・・・」
ギャルゾンビ「なんだぁ、アンタもゾンビじゃ~ん! マジ焦ったんですけど」
青年ゾンビ「よ、よかったぁ~! てっきり人間が襲いにきたのかと・・・」
〇荒廃した街
20ⅩⅩ年。人類は蘇った死者、ゾンビによる脅威にさらされていた!
だがしかし! 人間は持てる限りの英知を振り絞り、ゾンビに戦いを挑んだのだ!
激しい戦いの末、形勢は逆転。いつしかゾンビは追う者から追われる存在に取って代わられてしまった。
これは、人間によって滅ぼされつつあるゾンビたちの、生存戦略の物語である!
〇ボロい山小屋
ギャルゾンビ「いや~。こんなところに山小屋があるなんてマジツイてたわ♪」
じいじゾンビ「やれやれ、ようやく一息つけるわい」
幼女ゾンビ「ママ~、お腹すいた~」
ママゾンビ「はいはい。持ってきたお弁当食べましょうね」
幼女ゾンビ「ずぞぞ・・・ずりゅりゅりゅ・・・」
幼女ゾンビ「おいちーね! 人間の×××って!」
青年ゾンビ「あの・・・おくつろぎのところ悪いんですが、皆さんは?」
ギャルゾンビ「あ、ウチはステラ。17歳のピチピチギャル。ヨロピ~♪」
青年ゾンビ「ピチピチギャル・・・」
ステラ「てか、人にあれこれ聞く前に、自分から自己紹介すんのが礼儀じゃね?」
青年ゾンビ「あ・・・ご、ごめんなさいっ! 人間だった頃の名前は忘れちゃったけど、今はソイソースって名乗ってます・・・」
ソイソース「この名前の由来は、今着てるTシャツに醤油を零しちゃったことで・・・」
ステラ「アハッ! ゾンビがゾンビのTシャツ着てるとかマジウケる♪」
ソイソース「へへ・・・。このTシャツは映画『ダイニング・オブ・ザ・デッド』が円盤化した時の初回限定特典で──」
ソイソース「そ、それはさておき、なんでゾンビの集団がこんな山奥に?」
ステラ「あー・・・実はウチら──」
ドドーン!
ソイソース「え!? 今度はなに・・・?」
〇森の中の小屋
モヒカン男「ヒャッハー! ゾンビはまとめて焼却処分だ~!」
マッチョ男「出てこいゾンビども! マシンガンの餌食にしてやるぜ!」
ドドドドッ!
〇ボロい山小屋
ステラ「ゲェッ!? 『ゾンビ狩り』じゃん! こんなとこまで追ってくるとかマジアリエンティ~!」
ソイソース「『ゾンビ狩り』!? ゾンビを面白半分に襲ってるっていう、あの?」
ステラ「そ! アイツら鬼狂暴でメチャ追ってくるから、ウチら必死こいてここまで逃げてきたってわけ!」
ソイソース「無茶だ! ゾンビの移動速度は人間の5分の1以下! 一度ロックオンされて逃げられるはずがない!」
ソイソース「君たちをわざと逃がして狩りを楽しんでたんだよ!」
ソイソース「おかげで僕の隠れ家まで見つかっちゃったじゃないか~」
ステラ「マ!? アイツら、悪趣味すぎ!」
ステラ「大体、ウチらゾンビにだって生きる権利はあるっての!」
ステラ「とりま、アイツら何とかしないと! も~戦うっきゃなくね?」
ソイソース「だめだよ! アイツら重火器持ってるんだよ?」
ソイソース「そんな相手めがけて飛び出したら、自殺行為だ!」
ステラ「そんじゃどーしろっての? せっかく生き返ったのに、もっぺん死ぬとかマジないし~!」
ソイソース「・・・襲撃者からの逃亡ミッション」
ソイソース「だったら『ゾンビVSハンター』の作戦を使えばいけるか・・・」
ステラ「は? アンタなに言って──」
ソイソース「とにかく、生きてここから逃げたかったら、僕の言うとおりにして!」
〇森の中の小屋
ゴロゴロゴロゴロッ!
モヒカン男「なんだありゃ? トロッコ に、ゾンビが一匹乗ってるぞ?」
マッチョ男「こいつで逃げる気かよ! トロッコごと蜂の巣にしてやるぜ!」
シューシュー・・・。
モヒカン男「ん? ま、待て! なんか様子が──」
ババババババッ!
・・・・・・
ドッカ――――――ン!
〇森の中
ステラ「イエーイ! 作戦大成功! アイツら見事にブッ飛んでったね♪」
ソイソース「うぅ・・・山小屋も燃えちゃった。隠れ家としても、映画の視聴環境としても最&高だったのに・・・」
幼女ゾンビ「私のお弁当・・・」
ソイソース「ご、ごめんね。お弁当と山小屋は犠牲になったんだよ」
説明しよう! ソイソースはゾンビに見せかけたお弁当(人間の×××)と、ガスボンベを乗せたトロッコを囮にしたのだ!
まんまと騙された『ゾンビ狩り』は、マシンガンをぶっ放し、それがガスに誘発。
見事にやつらを一掃したのである!
ステラ「アンタ、意外とやるじゃ~ん。あの『ゾンビ狩り』を撃退するなんて」
ソイソース「その・・・僕、生きてた頃からゾンビマニアで・・・」
ソイソース「毎日山小屋で映画を観て、フラグを『秘伝・ゾンビ生存の書』にまとめて、人間から隠れて生きてきたから・・・」
ステラ「ふ~ん。つまりアンタは、ゾンビサバイバルのプロってわけか・・・」
ステラ「そんじゃ今日からソイソースもウチらの仲間ね♪」
ソイソース「えぇ? そんな勝手に・・・!」
ステラ「アンタがいれば、ウチらが生き残るのも夢じゃないっしょ! よろしくね、ソイソース♪」
ソイソース(うぅ・・・。山から下りたら、人間がうじゃうじゃいる街の中だ)
ソイソース(そんな状況で、僕は生き延びられるんだろうか・・・)
いいゾンビ漫画だと思います。好きなんですが、母に課金はしてはいけないといわれていて、続きが読めなくて残念です。
これはもう、そのまま映画にできる企画ですね!! 斬新で面白いです😆
作者さんも映画好きではないかと思いました。
是非映画にして見せて下さい。
運営さんが映画企画としてどこかに売り込んで欲しい。期待してます!!