慇懃無礼戦士☆オジャマン

芦土 杏奈

第二話 オジャマン、親玉とウキウキショッピング♪(脚本)

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〇市街地の交差点
  前回までのあらすじ──
  オジャマンは『悪の組織』の秘密兵器『セカコワ☆』をコナゴナ☆にしてしまった!
親玉「ふむ、この時間なら店でゆっくり『セカコワ☆』のパーツを見繕えそうだな」
親玉「今度こそオジャマンなんぞに邪魔はさせん! そして我が野望、世界征服を──」
オジャマン「おや、親玉さんじゃないですか」
親玉「って、早速!?」
オジャマン「こんな所で奇遇ですね。私も今丁度親玉さんに会いに行こうと──」
親玉「人違イデス」
オジャマン「え? 親玉さん・・・ですよね? 『悪の組織』の」
親玉「人違イデス!!」
オジャマン「いいえ、あなたは間違いなく親玉さんです!」
オジャマン「社会の荒波にもまれ疲れ切ったオーラで、悪の組織の厳しさをアピールする意識の高さ・・・!」
オジャマン「やはり、あなたは親玉さんに間違いありません!」
親玉「ええい! うるさい奴だな! 用事があるならさっさと言え!」
オジャマン「あ、やはり親玉さんだったんですね」
親玉「くっ・・・! 一体何の用だ!」
オジャマン「では・・・まずはこちらをお納めください」
親玉「って、札束!? ちょ、こんな往来でやめなさい!」
オジャマン「この間、私が壊してしまった秘密兵器のお金です」
オジャマン「足りないかもしれませんが・・・弁償させていただければと思いまして」
親玉「ゴクリ・・・(す、すごい・・・銀行の帯がついている札束が5つも・・・!)」
オジャマン「この間は、本当に申し訳ありませんでした」
親玉「い、いやもう過ぎたことだ。それに、こんな大金貰うわけには──」
オジャマン「親玉さん・・・! なんとお優しい・・・!」
オジャマン「その上、私の一日分のお小遣い程度の額を、『大金』だなんて・・・」
オジャマン「冗談を言って、場を和ませようとしてくださっているんですね。 本当にできたお方です・・・」
親玉「黙れ! 今すぐ去れ! 貴様から施しを受けるつもりはない!」
親玉「私は『悪の組織』の親玉! 貴様なんぞと慣れ合うつもりは毛頭ない!」
  親玉はオジャマンを睨みつけた。
  しかし、既にオジャマンの姿はそこにはなかった。
親玉「・・・って、どこいった!? 今結構大事な話してたよね!?」
オジャマン「そこのレディ、よろしければお荷物お持ちしますよ?」
おばあさん「あら、レディだなんて照れちゃうわ」
オジャマン「いえいえ、棺桶に片足を突っ込んでいても、レディはレディですよ」
おばあさん「な、なんですって!?」
親玉「ひいぃ! 何をやってるんだあいつは!?」
親玉「そ、そこのご婦人申し訳ありません・・・!」
親玉「こいつには私からよーく言って聞かせておきますので!!」

〇街中の道路
オジャマン「あのレディは、なぜあんなに怒ってしまわれたのでしょうか・・・?」
親玉「むしろ、怒った理由が分からないほうが不思議だ」
???「臭っ! 何このきっつい臭いwww」
親玉「大体貴様は人と話している途中で消えるなんて、一体どういう教育を──」
???「あ、もしかしなくても、これって親玉の加齢臭かwwwきっつwww」
親玉「って、さっきから空中から変な声が聞こえるんだが!?」
オジャマン「ああ、私のペットの虫・・・ジャマ子さんの声ですね」
親玉「はあ? 虫? ペット? そんなのどこにも見えないぞ」
オジャマン「ほら、この虫眼鏡で見てください」
親玉「あ、本当だ。リボンまでしてる」
ジャマ子「ドモwwwジャマしてまーすww」
親玉「ちょっと草はやしすぎじゃないの、君のペット・・・」
ジャマ子「うっさいハゲwww草を植毛してやろうかwww」
親玉「なっ・・・!」
オジャマン「こらこら、ジャマ子さん。親玉さんはハゲではありませんよ」
オジャマン「ただ人よりも少しだけ、頭皮の毛が少ないだけで・・・」
親玉「それでフォローしたつもりか!?」
親玉「おっと、こうしてはおれん。 早くホームセンターへ行かなければ・・・」
オジャマン「ホームセンターですか? それなら、いい所を知っていますよ」
親玉「お、そうなのか?」

〇住宅展示場
親玉「・・・って、なぜ住宅展示場に!?」
オジャマン「え? ホームセンターって、ハウスメーカーのことじゃないんですか?」
親玉「かーっ! この世間知らずのお坊ちゃんめっ! 言葉はなんとなく似てるが全然ちがうわい!」

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