第13話 爆弾魔・スグル登場!①(脚本)
〇古いアパート
〇雑多な部屋
アテナ「足の接合、問題ないようです。 ありがとうございます」
高原小太郎「えっへん! さっすがぼく! 雑な姉ちゃんとはちがうね~」
高原みこ「小太郎、遅刻するよー」
高原小太郎「はーい! 姉ちゃん、アテナ、直したからね!」
高原みこ「おー! ありがとう!」
〇古いアパート
嘉成光「おはよっ、みこちゃん! 今日からお隣さんだね!」
高原みこ「えっ、光くん!?」
アテナ「お隣さん・・・?」
〇大きな木のある校舎
高原みこ「昨日の夜に来たんだ~、全然気づかなかった」
嘉成光「いつ飛常葉流の刺客が来ても、みこちゃんを守れるようにさ!」
高原みこ「そうなんだー。今度鈴音ちゃんが来たら、吹き矢には気を付けようっと」
嘉成光「あ、はは・・・」
アテナ「・・・・・・」
カチリ
そのとき、アテナの足元で何かのスイッチが推されるような音が鳴った。
アテナ「?」
〇霧の中
バコーーン!
〇大きな木のある校舎
アテナ「!!?」
嘉成光「爆弾!?」
高原みこ「アテナ、大丈夫!?」
アテナ「申し訳ありません、御主人(マスター)、お怪我は・・・」
だっはっは~!
後者の屋上から聞こえる笑い声。
見上げると、そこにははち切れんばかりの制服の着た丸型の機械が立っていた。
???「高原みこ、討ち取ったり~!」
嘉成光「新たな刺客か・・・!?」
アテナ「・・・あれがこの爆弾を仕掛けたようですね」
高原みこ「ねー、そこの丸い人―! 私、討ち取られてないけどー!?」
アテナ「御主人(マスター)、余計なことを言わないでください!」
高原みこ「え? だって誤解してるみたいだったから・・・」
嘉成光「だからって、教えちゃだめだよ!」
???「なに~!? 10倍爆発噴火丸でも仕留められなかったのか!?」
???「高原みこ、どこだ、どこだ~!?」
嘉成光「あの小さい窓・・・もしかして視界が狭いのかな?」
アテナ「・・・・・・」
???「ん~? どこにいる~? わ、わあっ!」
丸い形状の機械はきょろきょと辺りを見回すと、バランスを崩して校舎から滑り落ちた。
高原みこ「あっ! 落ちちゃう!」
真っ逆さまに落下する丸型の機械。
その直後、地面からカチリと音が鳴った。
ボカーン!!
高原みこ「大変だ!」
アテナ「御主人(マスター)! お待ちください!」
みこたちは爆発した場所に駆け寄るが、既に機械の姿はなかった。
嘉成光「逃げたのかな?」
高原みこ「怪我してないといいけど・・・」
アテナ「はあ・・・。御主人(マスター)はもっと自分のことを心配してください」
〇教室
世界史の授業中。
生徒たちが眠そうに教師の話を聞いていると、突然教室の扉がガラッと開いた。
???「だっはっは~! たのもー!」
吉永良晴「はぁ!? き、君は一体──」
高原みこ「あ、今朝の丸い人!」
吉永良晴「高原! また、お前の関係者か!」
高原みこ「ん~? 関係者ってわけでは・・・」
盆場スグル「名を、盆場スグルという!」
嘉成光「ぼんばすぐる・・・自ら名乗る刺客って、珍しいな」
アテナ「貴方も名乗っていたと思いますが」
盆場スグル「まあ、よろしく頼む!」
盆場スグル「といっても、このクラス、フッとばしちゃうけどな!」
制服の上着をバッとめくるスグル。
その内側のポケットには、大量のダイナマイトが隙間なく詰められていた。
吉永良晴「ダ、ダイナマイト!? 本物か」
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