リモート死刑

たかぎりょう

執行(脚本)

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たかぎりょう

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〇大会議室
刑務官「既に清川には死刑の執行が言い渡されています」
刑務官「いま映像に映っているのは、教誨室の様子です」
刑務官「もうすぐ清川が、この部屋にやってきます」

〇綺麗な会議室
所長「その椅子に座りなさい」
所長「この部屋では遺書を書いたり、テーブルの上にあるお菓子を食べたりすることができます」
所長「遺書を書きますか?」
清川昭人「遺書を残すような相手なんかいないよ」
教誨師「では、最後に言いたいことはありませんか?」
清川昭人「先生、俺は自分のやったことを後悔してるし、懺悔だってしたよな?」
教誨師「そうですね」
清川昭人「被害者の遺族に手紙だって書いた」
清川昭人「返事がないから、読んでくれたのかどうかもわからねーけど」
教誨師「きっと読んでくれていると思いますよ」
清川昭人「悔い改めている人間を、先生、あんた見殺しにするんかい?」
教誨師「はい?」
清川昭人「そんなのイエス様が許さねぇんじゃねぇのか?」
教誨師「それは、ですね・・・」
所長「先生」
教誨師「あ、はい」
教誨師「他に言い残すことは?」
清川昭人「あ、そうだ」
清川昭人「実は、やったの俺じゃねぇーんだよ」
清川昭人「犯人は別にいて、俺はそいつに嵌められたんだ」
清川昭人「だから今日の執行は見送った方が、あんたたちのためだぞ!」
所長「そろそろ時間だ」
清川昭人「ホントだって!」
所長「立ちなさい」
清川昭人「ごめんなさい、お願いします、助けてください!」

〇殺風景な部屋
  目隠しをされて手錠をかけられた清川が刑務官に連行されてくる
  体をよじって抵抗している清川
  踏板に立たされる清川

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