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えぐりしゅ。

ブレイクタイム(脚本)

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〇オフィスのフロア
小南 桜「困ったなぁ・・・・・・」
小南 桜「今日に限って、リモートワークで他部署の人も誰も来ないっ!」
小南 桜「透子先輩〜〜!」
  発端は午前に遡る────

〇オフィスのフロア
副島 透子「桜〜ごめんね! 今日午後の業務は1人で 任せることになりそう・・・」
小南 桜「え!? 私1人でですか!!」
  新卒で入社して、仕事にも慣れてきた。
  だけど、透子先輩がサポートしてくれていて、未だに1人で業務をしたことはない。
副島 透子「どうしても外せない会議で 午後は外に出ないと行けなくなったのよ〜!」
副島 透子「1人は初めてで心配だろうけど・・・」
副島 透子「今まで通りすれば大丈夫だから! 桜ならできる!私がいなくても大丈夫よ」
小南 桜「先輩いないと不安です・・・・・・ でも、頑張ります!!! (そろそろ独り立ちしなきゃよね)」
副島 透子「よしっ!よく言った! じゃあ午後はよろしくね♡」

〇オフィスのフロア
小南 桜(はぁ〜 「頑張ります」って宣言したのになぁ)
小南 桜「これに必要な資料、どこだろう?いつものファイルに無い・・・・・・」
小南 桜「明日朝イチで先輩に聞くしかないかなぁ。 本当は今日仕上げたかったけど、仕方ないよね」
  ────ガチャ、バタン。
???「おつかれさまでーす」
小南 桜「お、おつかれさまです!!」
  この人は、大門 凱さん。27歳という若さで部長、めちゃくちゃ仕事ができる上に、整った顔立ちから社内で有名なのだ。
  あと、仕事に対しては人一倍熱心なため、厳しくて怖いという噂でも有名だ。
  普段は社外で商談をしていることが多いので、社内にいることが珍しい。
大門 凱「おつかれさま。 あれ、今日1人?」
小南 桜「はい、1人です。透子先輩は外に出てまして・・・・・・」
大門 凱「ふーん。そっか。 何か困ってることがあったら言ってね」
小南 桜(大門さんに、質問するのハードル高いなぁ。けど問題を後回しにするのも・・・・・・)
小南 桜(えぇい聞いちゃえ!!頑張れ私!)
小南 桜「あの実は、少し分からないことがありまして、ご質問よろしいでしょうか??」
大門 凱「いいよ。どこが分からないの?」
小南 桜「この資料のある場所が不明でして・・・・・・」
大門 凱「あーそれね、そっちじゃなくてこっちにあるんだよね」
大門 凱「分類が微妙に違うからなんだけど・・・・・・わかりにくいか」
小南 桜「あ、ありました!! ありがとうございます!! 本当に助かりました」
大門 凱「全然いいよ。 他は大丈夫?」
小南 桜「大丈夫です! ありがとうございました」
大門 凱「それなら、よかった。 頑張ってね」
小南 桜「はい!」
小南 桜(噂のせいで緊張したけど、分かりやすかったなぁ)
小南 桜(あ、またどこかに行っちゃった。 本当に忙しそうだ)

〇オフィスのフロア
  ──15分後
小南 桜「やった!今日の分は終わりだ!」
小南 桜(明日の分にも取り掛かろうかな〜♪)
  ガチャ、バタン。
小南 桜(あれ?大門さんだ。 さっきからそんなに経ってないけど・・・・・・何か忘れ物かな??)
小南 桜(待って、こっちに近づいてきてない?? 私何かやらかしちゃった??)
小南 桜(どうしよう・・・・・・怖い怖い)
大門 凱「小南さん、今時間は大丈夫?」
小南 桜「はい大丈夫です。大門さんのおかげで、今日の分は終えることができました」
  ふと見ると、大門さんの両手にはコーヒーがそれぞれ握られていた。
大門 凱「温かいブラックコーヒーと冷たいカフェオレ、どっちがいい?」
小南 桜「いえ、どちらでも??大丈夫です」
大門 凱「いいから。どっちが好き?」
小南 桜「か、カフェオレです」
大門 凱「はい!カフェオレどうぞ! 俺ちょうどブラック飲みたかったんだよね〜」
小南 桜「すみません!ありがとうございます!! (笑顔が眩しい・・・・・・)」
小南 桜(あ、これコンビニの美味しいやつだ)
小南 桜(うん? もしかして会社の外まで、わざわざ買いに行ってくれたの!?)
小南 桜(温かいのと冷たいの、甘いのと苦いの・・・・・・気配りがすごい)
小南 桜(こんなの漫画の世界みたい・・・・・・ さすがにドキドキしちゃう)
大門 凱「さぁ飲んで飲んで。休憩しよ 最近どう?この会社には慣れた?」
小南 桜「はい!みなさんに優しくご指導頂いております。あ、お言葉に甘えて頂きます!」
大門 凱「良かった。周りから、小南さんのこと素直で頑張る良い子って聞いてて、話してみたかったんだよね」
大門 凱「俺会社で会うこと少ないからさ」
小南 桜「とんでもないです!けど、みなさんにそんな風に思って頂けて嬉しいです!」
小南 桜「大門さんに名前まで・・・・・・光栄です」
大門 凱「名前なんて一番最初に挨拶来てくれた時に覚えてるよ」
小南 桜「いえ、こんな新人まで覚えていらっしゃるなんて、さすが大門さんです!」
大門 凱「俺の事、買い被り過ぎだって笑」
大門 凱「あと、俺のことだけど、みんな「凱」って呼んでるから、下の名前でいいよ」
小南 桜「それでは恐れ多いですが、凱さんって呼ばせて頂きますね」
大門 凱「よろしい。じゃあ俺も桜って呼ばせてもらうから」
小南 桜「はい!お好きにどうぞ!」
小南 桜(とは言ったものの、名前呼びは心臓に悪いなぁ。凱さん怖くないし、優しい・・・・・!)

〇オフィスのフロア
  それから、凱さんと会社のことや趣味のことなど話をした。
大門 凱「俺桜のこと気に入ったわ。仕事に対して真面目だし、話してて面白い」
小南 桜「ありがとうございます!照れますね!凱さんのお話もすごくて楽しかったです」
大門 凱「ねぇ嫌じゃなかったらだけど、連絡先交換しない?」
小南 桜「ぜひ!よろしくお願いします!」
大門 凱「やった。じゃあこれからもよろしくね」
小南 桜「こちらこそお願いします!」
小南 桜(私、 このドキドキは凱さんのこと・・・・・・ うん。ライバル多そうだな)
  凱さんが会社でプライベートの連絡先を
  普段交換しないと知るのはまだ先の話──

コメント

  • こんな気の利く上司いたら、会社に行くのが毎日楽しみになっちゃいますね!しかもイケメン!笑
    付き合ったら社内の目も怖くなりそうですが、彼が全部丸く収めてくれそうですね。
    ああー、こんな上司に恵まれたかった!
    素敵なキュンを補給できました〜ありがとうございました!!

  • 仕事ができて有名な人が困っている瞬間に現れて助けてくれたらそれだけで好きになってしまうのに、気持ちまで近づけたらもう最高ですね。部長さんも素敵ですし、桜さんも頑張り屋さんで可愛くてキュンです!

  • こんな上司は理想的ですよね、仕事の上でも恋愛の上でも。凱さんに認めてほしいという気持ちで何倍もお仕事頑張れちゃいそうですね!

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