In My Dream 〜 続きは夢で 〜

暁愁

エピソード5(脚本)

In My Dream 〜 続きは夢で 〜

暁愁

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〇白い校舎

〇グラウンドのトラック
浅枝まひる「もう。みんな早いよぉ」
  抜き去った小学生が振り向く。
「まひるののろまー。これで3周差だかんなー」
  あかんベーをして走り去っていく。
浅枝まひる「なにー! 生意気なやつ!」
  ヒールを脱いで手に持つと、裸足で走り出すまひる。
  どんどん小学生たちを追い抜いて行く。
  キーンコーン♪ カーンコーン♪

〇競技場のトラック
浅枝まひる「え? 何?」
  突然満員の観客席に切り替わると、小学生たちは陸上選手たちに変わっている。
浅枝まひる「きゃあ」
浅枝まひる「いった〜い」
  会場全体に笑いが起きる。
浅枝まひる「はぁ・・・はぁ・・・。もう無理〜」
  その場に仰向けになるまひる。
「まひる」
浅枝まひる「え?」
浅枝まひる「ないと?」
結城ないと「まひる。諦めるな。立つんだ」
浅枝まひる「もう立てないよぉ」
結城ないと「頑張るんだ」
浅枝まひる「じゃあ、助けてよー」
結城ないと「しょうがないな。ほら」
  手を差し伸べる結城。
  まひるはその手をつかむ。
浅枝まひる「わわっ」
  観客席にブーイングが起きる。
浅枝まひる「どこに行くの?」
結城ないと「夜が明ける前に、日の出を見に行こう」
浅枝まひる「日の出って、今、昼間だよ?」
結城ないと「だから地球の裏側まで行くのさ」
浅枝まひる「今から?」
結城ないと「そう。今から。手を離さないでね」
  まひると結城が空を飛んでいく。

〇雲の上
結城ないと「もう、一人で飛べるね?」
浅枝まひる「え、無理だよ。まだ・・・」
結城ないと「まひるなら大丈夫さ」
  手を緩める結城。
浅枝まひる「怖いよ」
結城ないと「大丈夫。僕がいつも見守ってるから」
浅枝まひる「・・・わかった。やってみる」
  結城の手を離すまひる。
  すると、高度が下がっていく。
浅枝まひる「ないと、やっぱりまだ無理だよ」
結城ないと「ちゃんと一人で飛べてるよ」
  しかし、どんどん高度が下がっていく。
浅枝まひる「でも、落ちていっちゃうの」
結城ないと「まひる、頑張れ」
浅枝まひる「ないとー、置いてかないでよー」
  結城とまひるの距離はどんどん離れていく。
浅枝まひる「ねえってばー!」
浅枝まひる「ないとー!」
  雲の中に入り、辺り一面が真っ白になる。

〇女の子の部屋(グッズ無し)
  慌てて枕元のノートを手に取るまひる。
  ノートには既に沢山の日記が書かれている。
  空白ページに書き込みを始める。
  小学校の校庭で小学生たちと・・・
  京坂「まひる、夢日記って知ってるか?」
  まひる「夢日記?」

〇火山の噴火
  京坂「あのさ、昨日見た夢の内容ってちゃんと覚えてる?」
  まひる「うーん。、ないとが出てきて・・・そのあと・・・だめだ。全然思い出せない」
  京坂「だろ? 夢の内容ってすぐに忘れちゃうんだ」
浅枝まひる「わあ! 綺麗〜」
結城ないと「あんまり近づくと危ないよ」
  噴火が激しさを増し、岩石が飛んでくる。
浅枝まひる「きゃあっ」
  結城に抱きつくまひる。
  京坂「だから、起きたらすぐに、忘れないうちに夢の内容を記録するところから始める」
  まひる「それで夢日記か」
  京坂「そう」

〇女の子の部屋(グッズ無し)
  ノートに書き込みを始めるまひる。
  まひる「夢の内容から、ないとのメッセージを推測するってわけね」
  京坂「違う。前に言ったろ? 夢占いとは違うアプローチだって」
  まひる「うーん。よくわかんないよ。つまり、どういうこと?」
  京坂「へへ。もっとだ。もっとすごいことができる。夢の中で、直接結城さんに聞きたいことを質問することだってできる」
  まひる「どうやって? 夢だと、私勝手に動いちゃって言うこと聞いてくれないの」

〇原っぱ
  猛獣の群れに追われているまひる。
  京坂「明晰夢って言ってな。夢をコントロールするんだ」

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