学問ロボ 禁断の!奥村ペーターゼン

爆発屋そが

第十七話 「しゃべるミイラの願い」(脚本)

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〇森の中
  景介たちはタカミザワの研究所を後にし、再び聖域の森を歩いていた。
間宮景介「まさかミイラが爆破されてたなんて・・・」
奥山ペーターゼン「例えあの女が、寺の中にミイラがあることを知っていたとしても、結果は同じだっただろう」
間宮景介「あたしよりもこんなミイラに興味があるなんて許せない! とか言いそう」
ディーシャ・バジュランギ「恋の悲しみと怒りの前では、どんなに神聖でありがたい物でも破壊の対象となるのだよ。景介も気をつけろよ」
間宮景介「怖いこと言わないでください・・・女性恐怖症になっちゃいますよ」
ディーシャ・バジュランギ「お兄さんのベッドに落ちていた髪の毛は、タカミザワねえさんで間違いないな」
間宮景介「どういうことです?」
ディーシャ・バジュランギ「ねえさんは部屋に侵入した時、ベッドに入ったんだ。ベッドで匂いを嗅いだり、色々してるうちに髪が落ちたんだな」
間宮景介「色々って何ですか・・・」
奥山ペーターゼン「オイ僕ちゃん、何か聞こえるぞ」
間宮景介「え?」
  景介とディーシャは耳を澄ます。
間宮景介「・・・何か聞こえます?」
ディーシャ・バジュランギ「・・・変な不思議な、意味不明な言葉みたいなのがなんとなーく、微かに聞こえる気がする」
間宮景介「すごいぼんやりですね・・・」
奥山ペーターゼン「フッ、こっちからだ」
  ペーターが声のする方へ歩き、景介たちもそれに続く。
奥山ペーターゼン「フッ、見つけた」
  ペーターの視線は、高い木のてっぺん近くに向けられている。
間宮景介「え? どこ? 見えないよ」
奥山ペーターゼン「フッ、キサマの目はゴミか?」
間宮景介「両目とも1.2だよ! 良いほうだよ!」
ディーシャ・バジュランギ「ペーターの目は性能いいのか?」
奥山ペーターゼン「フッ、俺は最大望遠で1.5だ」
間宮景介「普通の人間レベルじゃないか!」
ディーシャ・バジュランギ「あ、ワにも見えた! ミイラの生首が枝に引っかかって、何か一生懸命しゃべってるよ」
間宮景介「しゃべるミイラじゃないですかそれ!」
ディーシャ・バジュランギ「一生懸命しゃべってるけど、なまっててよくわからないし、声が小さくて聞きずらい」
間宮景介「しゃべるミイラ、本当に実在したんだ・・・。でも、なんでこんな木の上に?」
奥山ペーターゼン「フッ、おそらく爆破の時に頭だけ飛んできたのだろう」
ディーシャ・バジュランギ「ホームランだな!」
間宮景介「あのーすいませーん! 前に間宮登という学生が訪ねて来ませんでしたかー?」
間宮景介「僕の兄なんですーー!」
  ☆〒※∀∞・・・÷♯
  しゃべるミイラは、景介の質問に対して一生懸命に答えているようだが、声が小さい上になまっていてよくわからない。
ディーシャ・バジュランギ「何を言ってんだかさっぱり意味不明」
間宮景介「困ったなー」
奥山ペーターゼン「フッ、俺の高性能自動翻訳システムを使えばいい」
間宮景介「そんなものがあるの?」
奥山ペーターゼン「フッ、無料体験版だがな」
間宮景介「大丈夫かよ・・・」
奥山ペーターゼン「高性能自動翻訳システム、スイッチ・オン!」
  ペーターの目の色が、気味の悪いグリーンになって光る。
奥山ペーターゼン「ミイラとリンクしたぞ。話しかけてみろ」
間宮景介「わかった」
  景介は、木の上のしゃべるミイラに向かって、大きな声で話しかける。
間宮景介「あのー、何度もすいません。前に間宮登という学生が訪ねて来ませんでしたかー?」
  しゃべるミイラが何かをしゃべっている。と、同時にペーターの目の光が点滅し、翻訳を始める。
しゃべるミイラ「うおおおおおお! 俺の魂が熱く燃えたぎる!」
しゃべるミイラ「君の兄さんなら来たぜ来たぜ来たぜぇぇぇぇ!!」
間宮景介「なんで熱血キャラなんだよ!」
奥山ペーターゼン「フッ、自動翻訳だから仕方ない」
ディーシャ・バジュランギ「魔法少女キャラは無いのか?」
奥山ペーターゼン「フッ、それは有料版だけだ」
ディーシャ・バジュランギ「課金しようぜ!」
間宮景介「やめてください! ペーターが魔法少女とか、気味悪いですよ!」
  しゃべるミイラが再び話し始め、ペーターの目が点滅する。
しゃべるミイラ「君の兄さんは大学の創始者について調べていたぜ! その熱い心の叫びが、俺の体を震わせる!」
しゃべるミイラ「負けるな! 挫けそうな時は俺の顔を思い出せ!」
間宮景介「熱血過ぎて、なんの話かわからないよ!」
しゃべるミイラ「ビッグバーーンッ!」
しゃべるミイラ「かつてこの地を支配していた豪族が学問所を作った! それが大学の始まりだと、俺は轟き叫んだ!!」
ディーシャ・バジュランギ「なんとおーッ! ここでついに大学の創始者がわかったぁぁー!」
間宮景介「ディーシャさんまで熱血解説者みたいにならないでください!」
ディーシャ・バジュランギ「お前も来い、熱血のリングに! 一緒に友情の炎を燃やそうぜ!」
間宮景介「無理ですよ!」
ディーシャ・バジュランギ「必殺! ダブルスーパー・マグナム・リーサルパワ~~~・・・」
間宮景介「・・・ハリケーン・ダイナマイト・イリュージョンパーーーンチ!!」

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