愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第69話 銀色の翼に乗って③(脚本)

愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

今すぐ読む

愛天使世紀 ウェディングアップル
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇空
  愛天使たちは各々の想いを抱えて
  悪神たちと対峙していた。
カミーリア「わたくし、 エビーダとは戦いたくありません!」
アイリス「あなた、明をお願いします」
オーキッド「男なんかに・・・。 悪魔なんかに負けはしない!」

〇空
チェリー「もう戦うしかないの? ううん、私、諦めないから!」
チェリー「ダーブラック、あんたの悪魔のオーラ、 ぜんぶ奪ってみせるから!」
チェリー「ブロッサム・シャワー!」
  チェリーの放った聖水を、
  ダーブラックのオーラが黒く染める。
チェリー「リターン・シャワー!」
ダーブラック「なんだ!?」
  チェリーは黒く汚れた聖水を、
  逆流させて自らの身体に吸収した。

〇黒
  「ダイキ、ううん、ダーブラック。
   お願い、私を悪魔にして!」
  「友達になったら、あなたと
   ずっと一緒にいられるから!」
  「あんたは友達よ。
   ねえ、一緒に見た花火を思い出して!」
ダーブラック「・・・っ!」

〇空
  チェリーの体は
  黒いオーラに蝕まれていく。
チェリー「くっ・・・」
ダーブラック「馬鹿な。このままだと死んじゃうぞ!?」
チェリー「リターン・シャワー!」
ダーブラック「チェリー、やめろ・・・!」

〇黒
ビーモン「確かにお前は強いパワーを持った。 だが、心はまだまだ弱い」
ビーモン「俺はそれだけが心配なのだ」

〇空
ダーブラック「兄さん、違うよ。 僕の心は・・・弱くなんかない!」
  ダーブラックが叫んで、
  チェリーに向かって急接近した。
チェリー「なんでわかってくれないの?」
ダーブラック「僕は・・・誰にも従わない。 僕の思い通りに強く生きるんだ!」
チェリー「え!?」
チェリー「な、なんなの?」
ダーブラック「僕は・・・僕は・・・」
チェリー「え? え? え?」
ダーブラック「キミを悪魔にはしない!」
  ダーブラックはチェリーを
  抱きしめたまま地上に落下した。

〇土手
  川辺を転がり落ちていく
  ダーブラックとチェリー。
大門ダイキ「桜・・・好きだ」
苗場桜「なによ、いきなり抱き着いたり、 好きだなんて勝手なこと言わないで!」
大門ダイキ「恋人になってくれ」
苗場桜「え? 私達、まだ、そんなんじゃない。 友達でしょう」
大門ダイキ「友達? そんなの嫌だ!」
苗場桜「だって恋人だなんて急過ぎるよ!」
大門ダイキ「!! 僕は・・・僕は・・・」
大門ダイキ「うわっ、うわぁぁぁ~~~!」
苗場桜「ダイキ?」

〇空
エビーダ「醜く散るがいい!」
カミーリア「リターン・ウエディング」
エビーダ「なに? なぜ、 バトル・コスチュームを解いた?」
カミーリア「あなたとは戦いません」
エビーダ「愚かな女め。美しくない。消えろ!」
カミーリア「ホワイト・カミーリア・ブリザード!」
エビーダ「・・・っ! またか」
  エビーダの脳裏に、
  幼い頃の記憶が蘇る。

〇大樹の下
海老原カイ「綺麗だ、美しいよ」

〇空
エビーダ「ええい、カミーリア、俺と戦え!」
カミーリア「一度でも愛した人とは・・・戦いません」
カミーリア「あなたは美しい物と醜い物を 見分ける力を持っています」
カミーリア「それは何かを 愛そうとする心のあかしです」
カミーリア「わたくし、 あなたの愛の心を信じています」
エビーダ「!!」
  全身に白い花びらを浴びて
  硬直するエビーダ。
  一瞬、白い花びらが
  赤く染まるイメージが頭に浮かぶ。
エビーダ「赤い椿は醜い・・・戦いは醜いか」
エビーダ「しかし白い椿は美しい」
  エビーダは小さく呟くと、
  カミーリアの前から飛び去った。
カミーリア「エビーダ?」

〇海辺の街
  銀色の翼に乗ったアップルは、
  ベルを鳴らしながら街を飛び回った。
  翼はばたくたびに聖なる光を放出し、
  魔霊化した人々を包み込んでいく。

〇空
  愛天使と戦い続ける悪神たちに、
  どこからかベーザイの声が響いた。
  「ビーモン、ホーディ」
  「エビーダとダーブラックが
   戦線を離脱した」
  「ここは一度引き上げるのだ」
「!?」
  「新たな手はある。急げ」
「は、はい!」
  魔船に向かって飛び去る二人。
  アイリスとオーキッドは
  唖然としながらその背中を見送った。

〇空
悪神クローバー「見事だ、愛天使ども」
悪神クローバー「だが、この俺がお前たちを一網打尽。 完膚なきまでに叩き潰す」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:第70話 愛天使よ、永遠に①

成分キーワード

ページTOPへ