社長のち先輩ところにより彼ピッピ!

西瓜頭

エピソード1(脚本)

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西瓜頭

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〇大企業のオフィスビル
  朝8時
御厨桜(みくりや さくら)「よし」
御厨桜(みくりや さくら)「出社するぞ!」

〇大企業のオフィスビル
  9時
御厨桜(みくりや さくら)「・・・」
御厨桜(みくりや さくら)「出社するぞ〜」

〇大企業のオフィスビル
  11時
御厨桜(みくりや さくら)「出社ァ〜」
御厨桜(みくりや さくら)「できない」
御厨桜(みくりや さくら)「うぅ〜」

〇オフィスのフロア
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「何? わからんのか?」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「ッチ」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「もういい雑務でもやってろ」

〇オフィスのフロア
女性社員「これ明日までによろしく!」
女性社員「じゃね〜」

〇オフィスのフロア
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「御厨くん」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「無駄に残業するなと言ったよな」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「教えてほしいんだが君は」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「どうしたら仕事ができるようになるのかね?」

〇大企業のオフィスビル
御厨桜(みくりや さくら)「そんなの私が知りたいよ」
御厨桜(みくりや さくら)「出社できずに、もうお昼」
警備員「アナタ」
警備員「フシンシャデスネ」
御厨桜(みくりや さくら)「えっ!? ちがっ 私ここの社員で」
御厨桜(みくりや さくら)(あ、社員証!)
  ゴソゴソ
  ゴソゴソ!
御厨桜(みくりや さくら)(アハッ忘れた!)
警備員「ジムショマデ カモッ」
御厨桜(みくりや さくら)「いやっ!私ホントに」
警備員「シャラッ」
御厨桜(みくりや さくら)(顔も覚えてもらえてない)
警備員「カモッ」
御厨桜(みくりや さくら)(もう どうでもいいか)
「ちょっと警備員さん!」
御厨桜(みくりや さくら)「へ?」
警備員「hum?」
???「そのコ、ウチの社員だよ!」
???「ここで待ち合わせてたんだ」
???「ね?」
御厨桜(みくりや さくら)「へ? えぇ?」
警備員「オーゥ ソーリィ」
???「うんうん 覚えておいて損はないよ! 彼女の事!」
???「ほら、行こ!」
  ガシッ
御厨桜(みくりや さくら)「えっえっ?」
「えええ〜!?」
警備員「グッラッ」
  プルル!
警備員「オッマッガ」

〇ビジネス街
???「なんとかゴマかせた」
御厨桜(みくりや さくら)「あ、あの」
御厨桜(みくりや さくら)「ありがとうございます」
???「僕の方こそ」
御厨桜(みくりや さくら)「えと、そろそろ」
御厨桜(みくりや さくら)「手を・・・」
???「とわっ!ゴメン!」
御厨桜(みくりや さくら)「──」
御厨桜(みくりや さくら)(あれ?)
御厨桜(みくりや さくら)(この人どこかで)
御厨桜(みくりや さくら)(ていうか、入社式の壇上で)

〇劇場の舞台
社長「社長です」

〇ビジネス街
御厨桜(みくりや さくら)「社長じゃん!」
社長「うわ!もうバレた!」
御厨桜(みくりや さくら)「あっ失礼しました」
御厨桜(みくりや さくら)「でも、どうして?」
社長「会議がイヤ過ぎてね」
社長「ブッチして来ちゃった」
社長「見逃してくれない?」
御厨桜(みくりや さくら)(社長とお近づきになれば権力の傘のもと)
御厨桜(みくりや さくら)(好き放題できるのでは!?)

〇オフィスのフロア
御厨桜(みくりや さくら)「鳥嶋く〜ん」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「はぃい〜」
御厨桜(みくりや さくら)「君は本当に ダメだなぁ」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「そんなぁ」
御厨桜(みくりや さくら)「そんなにダメで いいと思ってんのか?」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「ダメですぅ」
御厨桜(みくりや さくら)「ダメダメな君の処分は──?」
御厨桜(みくりや さくら)「ク────」
御厨桜(みくりや さくら)「────ビッ!」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「それだけは許して許して」
御厨桜(みくりや さくら)「許すか許さないかぁ〜?」
御厨桜(みくりや さくら)「ダ────」
御厨桜(みくりや さくら)「────メッ!」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「ひえ〜」
御厨桜(みくりや さくら)「あはははは!」

〇ビジネス街
御厨桜(みくりや さくら)「イイ!」
社長「じゃ、僕はこれで」
御厨桜(みくりや さくら)「待って!待って下さい!」
社長「うん?」
御厨桜(みくりや さくら)(お近づきになるには どうしたら?)
御厨桜(みくりや さくら)「今から、ランチご一緒できませんか!?」
御厨桜(みくりや さくら)「私、案内します!」
社長「え、でも」
社長「悪いよ。君、今日は有給でしょ?」
御厨桜(みくりや さくら)(え?)
御厨桜(みくりや さくら)(あっ)
御厨桜(みくりや さくら)(そっか、社長の中ではそういうことになってるんだ)
御厨桜(みくりや さくら)(実際はバリバリ無断欠勤中なのに)
社長「じゃ、今度こそ行くね」
御厨桜(みくりや さくら)「あっ」
御厨桜(みくりや さくら)(ええい、ままよ!)
御厨桜(みくりや さくら)「どうしても案内したい店があるんです!」
御厨桜(みくりや さくら)「お願いします〜!」
社長「──」
社長「泣くほど?」
御厨桜(みくりや さくら)「コクコク」
社長「ふふっ」
社長「そこまで言われちゃ気になるな」
社長「折角だからご相伴に預かるよ!」
御厨桜(みくりや さくら)(よっしゃー!)

〇繁華な通り
御厨桜(みくりや さくら)「社長は苦手なものとかありますか?」
社長「激辛とか生魚はちょっとダメかな」
社長「あと社長はやめて 一応お忍びだからね」
御厨桜(みくりや さくら)「じゃあ」
御厨桜(みくりや さくら)「せ、先輩?」
社長「──」
御厨桜(みくりや さくら)「あっ・・・失礼ですかね」
先輩「ううん?」
先輩「いいよ、すっごくいい」
御厨桜(みくりや さくら)(そういえば私)
御厨桜(みくりや さくら)(先輩とご飯行くの初めてだ)

〇テーブル席
御厨桜(みくりや さくら)「ここです!」
  本日はBランチのみのご提供です
  よろしいですか?
御厨桜(みくりや さくら)「はい!」

〇テーブル席
  お待たせしました!
  マグロ丼&激辛スープセットです!
御厨桜(みくりや さくら)「ご、ごめんなさい」

〇繁華な通り
御厨桜(みくりや さくら)「申し訳ないです」
先輩「いや、苦手に挑戦するいい機会だったよ?」
御厨桜(みくりや さくら)(私は美味しく頂いてしまった)
御厨桜(みくりや さくら)(憎い!自分の食欲が!)
御厨桜(みくりや さくら)「次こそは!」

〇ケーキ屋
御厨桜(みくりや さくら)「ここのスイーツが絶品なんですよ〜!」
先輩「凄い行列だね」
御厨桜(みくりや さくら)「大人気なんです」
先輩「楽しみだね」

〇ケーキ屋
  完売で〜す!

〇公園のベンチ
御厨桜(みくりや さくら)「すみません、役立たずで」
先輩「いや、結構楽しかったよ」
先輩「お腹も膨れたしそろそろ会社に──」
御厨桜(みくりや さくら)「あ・・・」
先輩「と思ったけど、お腹いっぱいで動けそうにないや」
先輩「もう少し先輩のサボりに付き合ってくれる?」
御厨桜(みくりや さくら)「──」
御厨桜(みくりや さくら)「はい」

〇公園のベンチ
御厨桜(みくりや さくら)「それで毎日怒られて」
御厨桜(みくりや さくら)「色々嫌になっちゃって」
御厨桜(みくりや さくら)「どうすれば仕事ってうまくできるんでしょうか」
先輩「そうだね」
先輩「わかんないね」
御厨桜(みくりや さくら)「先輩でも?」
先輩「うん」
先輩「どうすればうまくいくか、いつも考えてる」
御厨桜(みくりや さくら)「そんなに自信ありそうに見えるのに」
先輩「揺るがない自信なんてどこにもないよ」
先輩「どんなに綺麗でも、強くても 仕事ができても──」
先輩「やがて翳る」
先輩「でも、自分を好きでいる事はできる」
先輩「僕は好きだよ、君の事」
御厨桜(みくりや さくら)「えっ!?」
先輩「御厨桜さん」
御厨桜(みくりや さくら)「──」
御厨桜(みくりや さくら)「知ってるんですね」
御厨桜(みくりや さくら)「会社での、私のこと」
先輩「知ってるよ」
先輩「課内の問題児 空回りばかりで、覚えはイマイチ」
先輩「でも積極性はピカイチ やる気が噛み合えば化けるって」
先輩「鳥嶋さんが言ってたよ」
御厨桜(みくりや さくら)「課長が」
先輩「でも実際は」
先輩「もっと魅力的だったけどね」

〇公園のベンチ
警備員「・・・」
警備員「ガッチャ」

〇繁華な通り
先輩「んん!?」
御厨桜(みくりや さくら)「どうしました?」
先輩「この気配は」
先輩「奴らだ!隠れて!」

〇繁華な通り
警備員「ォラァイ」
警備員「ゴーゴーゴー!」

〇ゲームセンター
先輩「僕を追って来たんだ」
先輩「すぐにここにも踏み込んでくる」
御厨桜(みくりや さくら)「──」
先輩「潮時かな」
先輩「もう少し君と遊びたかったけど」
御厨桜(みくりや さくら)「そんな」
先輩「一人で行くよ」
先輩「楽しかった ありがとう」
御厨桜(みくりや さくら)「──」
御厨桜(みくりや さくら)「そうだ!」

〇ゲームセンター
  2分後

〇黒
「うまくいきましたね」
「なるほど・・・!」

〇ポップ2
先輩「プリ機の中とはね!」
先輩「僕一人じゃ入れなかったな」
御厨桜(みくりや さくら)「よかった」
御厨桜(みくりや さくら)「やっと」
御厨桜(みくりや さくら)「やっと・・・」
御厨桜(みくりや さくら)「あ、あれ?」
御厨桜(みくりや さくら)「──」
先輩「大丈夫? どこか痛めた?」
御厨桜(みくりや さくら)「違う、違うんです」
御厨桜(みくりや さくら)「やっと役にたてたと思ったら、その」
御厨桜(みくりや さくら)「嬉しくて」
御厨桜(みくりや さくら)「変ですよね」
先輩「──」
先輩「折角だから、やってみようか」
御厨桜(みくりや さくら)「え?」
先輩「2人で撮ろ」

〇黒
「僕が保証する」
「君はこの先 その喜びを何度も味わえるよ」
「誰かのためになりたいって気持ちは 凄く、凄く強いんだ」
「ほら──こっちにおいで」
「今だけでいい 社長でも、先輩でもない」
「君の特別になりたいから」
「──ね、笑って」

〇大企業のオフィスビル
  翌朝
御厨桜(みくりや さくら)「おはようございます」
警備員「グッモォニッ」

〇オフィスのフロア
御厨桜(みくりや さくら)「課長」
御厨桜(みくりや さくら)「昨日はすみません」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「聞いたよ、社長の案内をしたって」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「喜んでたよ」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「御厨にしてはよくやったんじゃないか?」

〇オフィスのフロア
  それから、私は
  いきなり仕事ができるように──
  は、もちろんならない
  だけど
  好きと言ってくれた人に
  胸を張れるように
  せめて、笑って過ごそうと思うのだ
御厨桜(みくりや さくら)(課長もいいとこあるじゃん)
御厨桜(みくりや さくら)「私が偉くなっても、クビは勘弁してやろう!」
鳥嶋慎二(とりしま しんじ)「あぁん!?」

〇オフィスの廊下
社長「──」
社長「ふふっ」
社長「また遊んでね」

コメント

  • 主人公ちゃんが権力持ったら危険なタイプ🤣
    社長イケメンで惚れてしまいますが警備員が3体出てきて吹きました。
    明日仕事行きたくないなと思った時は社長と警備員に絡まれるトラブルを妄想して出社したいと思います

  • 遅れはせながら拝読しました! 社会人の励みになるような胸キュンありがとうございます。元気が出ました。プリクラの演出など凝っていて目にも楽しい物語ですね

  • 読み終わった後、日曜日に読んでいれば爽やかな月曜日が過ごせたのにと悔しくなりました。笑
    単色背景って使いどころないなと思っていたのですが、台詞回しとエフェクトだけでこんな印象的なシーンを作れるとは!
    頑張る社会人に向けた、たくさんのキュンを頂きました^^

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