吾輩はタマである

ななミロ

吾輩はタマである(脚本)

吾輩はタマである

ななミロ

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吾輩はタマである
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〇朝日
  ──朝・・・

〇ファンシーな部屋
  目が覚めたら──
タマ「おっはー!」
  知らない男が──
莉子「ぎゃぁぁぁあ!!!」
  立っていた・・・
莉子「だ、誰!?」
タマ「え?」
タマ「吾輩は、タマである」
莉子「・・・・・・・・・」
莉子「タマ・・・」
莉子「タマ・・・?」
莉子「はぁあん!?」
莉子「タマは猫じゃっ!」
タマ「そうだニャー♪」
タマ「おはよう。りこちゃん?」
莉子「ひっ!」

〇豪華なリビングダイニング
  ──・・・
莉子「お母さん!!?」
ナミ(母)「おはよう莉子。大きな声出してどうしたの?」
莉子「部屋に変なんいる!変なんいるー!」
ナミ(母)「あらあら、どうしたの?」
莉子「だーかーらー!」
タマ「ナミさんおはようございます♪」
ナミ(母)「タマ!莉子のこと起こしてくれたのね?」
莉子「・・・・・・・・・」
莉子「タマって言った!?お母さん今この人見てタマって言った!?」
ナミ(母)「タマって言ったわね?」
タマ「ナミさん俺、タマだよね?」
ナミ(母)「タマはタマね?」
莉子(あれ?私がおかしいの?)
莉子「・・・着替えてくる・・・」

〇豪華なリビングダイニング
莉子「・・・改めておはよう」
タマ「はーい!りこちゃんおはよう!」
  昨今の猫は急に人間になるのだろうか──
莉子(そんなことあるのか?)
ナミ(母)「はーいタマは朝といえばこれよね?」
莉子(さ、魚・・・)
莉子(確かに猫といえば魚・・・)
莉子(つまりこの男は・・・)
莉子「タマっ!」
タマ「はい?どうしたの?りこちゃん」
莉子「本当にタマなの!?」
ナミ(母)「ふふっ朝から騒々しいわね?タマって言ってるでしょ?」
タマ「俺のこと何だと思ってるの?」
莉子「タマか!そうか!タマだよね〜?」

〇ファンシーな部屋
  それから数時間がたち・・・
莉子「朝は受け入れた・・・確かに私はあれをタマだと受け入れた・・・」
莉子「でも猫が人間になるなんて・・・そんなことこの世に起こるか!?」
タマ「りーこーちゃん♪」
タマ「お話しよ?」
莉子「タマァ!?」
タマ「わっ!何泣いてるの!?」
莉子「どーして人間になっちゃったの!?」
莉子「どーやっだらもどるのー?わだじになにがでぎるー!!?」
タマ「はいはい、泣かない泣かない」
タマ「俺はりこちゃんと話が出来て嬉しいよ?」
莉子「本当・・・?」
莉子「急にこんな事になって怖くない?」
タマ「ははっ 大丈夫!りこちゃんは優しいね?」
莉子「タマが大丈夫ならそれでいいー!!」
  タマは優しく私の頭をなでてくれた
  いつも私がタマにしているようにしてくれたんだと思った・・・

〇ファンシーな部屋
莉子「うん?」
タマ「ニャー」
莉子「タマっ!」
莉子「良かった人間にも・・・」
莉子「ど・・・れ・・・」
  あれ?と思い横を見た──
タマ「???」
莉子(ですよねー!!!!?話してたもんね!?話してたもんね!?)
莉子(今までずーーーっと話してたもんね!?)
タマ「ニャー」
  そうだ。タマをだっこして・・・
  逃げよう!

〇豪華なリビングダイニング
莉子「お母さん!大変だよ!タマ!ここにいるよ!」
ナミ(母)「そうね?タマはそこにいるわね?」
莉子「さっきのタマはタマじゃないよ!偽物だよ!?」
莉子「・・・逃げよう!」
ナミ(母)「・・・はい?」
タマ「ニャー」
莉子「あー・・・タマどっかいっちゃだめぇー!」
タマ「ナミさーん・・・話してたらりこちゃんに急に逃げられた・・・」
ナミ(母)「莉子?急に逃げたらタマが困るでしょ?」
莉子「お母さん!!」
莉子「タマは今いたでしょ?この人はタマじゃないでしょ!?」
莉子「猫は猫!人間は人間!この人は不法侵入者!!」
タマ「えー?りこちゃんひどい・・・」
ナミ(母)「莉子?そんなこと言ったらだめよ?」
莉子「何でー?だってタマは猫でしょ?この人知らない男でしょ!」
ナミ(母)「莉子・・・あなたもしかして・・・」
ナミ(母)「昨日のお母さんの話聞いてなかったの?」
莉子「え!?」
ナミ(母)「こちらのタマは玉緒くん。あなたの”はとこ”」
タマ「どーもー?」
ナミ(母)「ほら、みなこおばさん海外にいるでしょ?その息子がタマこと玉緒くん」
ナミ(母)「タマは一人で日本に戻ってきてこっちの大学に通うことになったからしばらくうちで面倒見ることになったのよ?」
莉子「そんな話聞いてない・・・」
莉子「はとこがいたのも知らないー・・・」
タマ「──ってなわけでこれからよろしくね〜りこちゃん?」
  ちゅっ
莉子「はぁぁぁあ!?!?!?!?」
タマ「あいさつあいさつ♪」
莉子「いやぁぁぁあ!!!」

〇高級マンションの一室
  ──ひょいっ
タマ「なにこれ?」
タマ「・・・・・・」
タマ「莉子の中で俺ってこんな風に思われてんの?」
莉子「違う!返してー!」
タマ「俺たちって”はとこ”なんだ?」
莉子「タップノベルに応募しようとして作っただけだもん──」
タマ「テーマは?ギャグ?」
莉子「キュンとくる──話・・・」
タマ「!!!!!!!!!!!!!!」
タマ「莉子は・・・この話のどこにキュンを感じるの!?」
莉子「猫は猫で人間は人間なところ・・・?」
タマ「・・・・・・」
タマ「なーんにも分かってない莉子には俺がキュンを教えてあげる!」
莉子「え?え?!」
タマ「おいで?」
莉子「えええぇ!?!?」
タマ「ここから先は・・・」
タマ「二人だけのヒ・ミ・ツ♪」

コメント

  • 実は、全部ヒロインちゃんが考えたストーリーだったというオチが面白いなと感じました!そして、現実のタマ君との関係性に甘さが感じられとてもきゅんとしました!素敵な物語、ありがとうございました!

  • 猫が人に! ってところでドキッとして、タマくんに振り回される全てにキュンキュンしました! (o´艸`)最後、どうなったのかなぁ💕

  • 朝からドタバタの展開でキュンときました。人間が猫になる話はたくさんあるけど、その逆は聞いたことないのでキュンときました。最後のキッスでキュン。

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