これを読んだら伊村君に2度キュンとする!?

福山 詩(フクヤマ ウタ)

読切(脚本)

これを読んだら伊村君に2度キュンとする!?

福山 詩(フクヤマ ウタ)

今すぐ読む

これを読んだら伊村君に2度キュンとする!?
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇大学の広場
水島「うわ」
  ドサ
水島「伊村君!ごめんね 躓いちゃった」
水島(いつも無口で 何考えてるかわからないけど 助けてくれた)
伊村「いえ」
水島「今日はよく転ぶな 伊村君にも迷惑かけちゃった」
水島(そもそも学祭で一番面倒臭いゴミの分別リーダーまで押し付けられて はあ)
水島(でも なったからには頑張ろう)
水島「それにしても皆 全然分別してくれないなあ 空き缶はここじゃないよ」
  ガラガラン!
水島「大変 ゴミ箱がひっくり返っちゃった」
水島(皆に白い目で見られてる)
水島「あれ伊村君 (戻ってきてくれた?)」
伊村「手」
水島「て?」
伊村「手袋して下さい」
水島「あっ手袋ね! ごめんね! (なんか格好悪いな、私 早く拾おう)」
A子「ちょっと水島さん 屋上にある替えのごみ袋取りに行ってきてよ」
水島「お、屋上? (なんでそんなところに)」
A子「取りに行ってよ! 早く!」
A子「伊村君 こっちで話そ~」
水島「じゃあ 私 行ってくるね」

〇高い屋上
水島「ハァ ハァ ついた~」
水島「あんな落ちそうなところに わざと誰かが置いた? いやとにかく戻ろう」
水島「!?眩し」
水島「え?ここ 手摺壊れてる!? 屋上から落ち・・・」
  ガシ!
水島「い、伊村君!?どうしてここに!?」
伊村「ハアハア もう大丈夫です 全部終わりました」
水島「迷惑かけてばかりでごめんなさい 私なんだか今日は何もうまくいかなくて」
伊村「・・・」
水島「あの どうかした?」
伊村「先輩 危なっかしくて見てられません」
伊村「嫌がらせされても嫌な顔一つしないし いつも笑顔だし」
水島「あの伊村君 もう平気だから 手、離して」
伊村「いや離さない こんなに傷ついた水島先輩を このまま」
伊村「周りの目なんか気にしないで このまま俺だけを見て」
水島「伊村く・・・ うぅ」
水島「うっ・・・うわぁ・・・ん 私 頑張ってるはずなのにうまくいかなくて それで」
水島「なんでぇ 私なんかにかまってくれるの どん臭くてイライラするでしょう」
伊村「俺がこのサークル入ったのは水島先輩がいたからです」
水島「え 私?」
伊村「俺 一生懸命って苦手だけど水島先輩は いつも笑顔で いつも真剣で」
伊村「だから笑顔でいてほしいと思った 好きです」
水島「こんな私でごめ・・・ ううん、ありがとう」
水島「私も伊村君がすき」
伊村「やっと笑ってくれた」
水島「えへ 伊村君が笑ってるところ初めて見たかも」
伊村「俺そんなに無表情ですか」
水島「なんていうか 何考えてるんだろうって思ってた でも笑顔見れて嬉しい」
伊村「意外と色々考えてますよ」
  そして二人は結ばれました
          
  
          ♡おわり♡

〇一人部屋
  待って!まだ終わらないで!
  
         
        ~学祭の前日~
伊村「・・・」
  どうしたのぉ
  びっくりしすぎて声も出ないって感じぃ?
伊村「あ いや悪魔 かな?って」
  ええ?
  天使なんだけどぉ
  
  ほらこれ
  キューピッドの弓矢
  愛想笑いやめて!?
  伊村君
  僕
  伊村君に謝らないといけないことあってさ
伊村「俺に悪魔が謝ること?」
  天使ね天使
  
  伊村君てさ
  水島ちゃんのこと好きじゃん?
  だからさ
  手伝おうと思ってさ
  撃ったわけ
  両想いになれる恋のキューピッドの矢を
  射貫いたわけ
  そしたらさ
  間違えて
  このね
  不幸の弓矢で水島ちゃんを射貫いちゃったわけ
  
  ごめ~ん
伊村「は?」
恋のキューピッド様「そうだよね その反応だよね 本当ごめん こっちが百悪い」
伊村「いや それで 水島先輩どうなるんですか」
恋のキューピッド様「えと 明日の学祭で度重なる不幸に見舞われて 最後は」
恋のキューピッド様「屋上から落ちる かも」
伊村「救う方法は?」
恋のキューピッド様「一日中水島ちゃんを見張って不幸を阻止するしかないだよね これが」
伊村「水島先輩が危ない あの責任取って下さい あんたも学祭に来て起きうる不幸を教えてくれ」
恋のキューピッド様「うん そのつもり そのつもり」
伊村(明日の学祭 水島先輩を守ってみせる)

〇大学の広場
  そこで水島ちゃんが十時の方向にこけるよ!
  ドサ!
水島「伊村君!ごめんね 躓いちゃった」
恋のキューピッド様「次はそこの缶のごみ箱を倒しちゃうよ!」
伊村(え?右?左?どっち ど)
  ガラガラーン!
  あーもう!
  間に合わなかった!
伊村(すんません (嘘だろ悪いのこの人なのにイラっとされてる))
  次は缶で手切らないように手袋持って行ってあげて!
伊村((なんで偉そう?))
水島「手袋 ごめんね!」
  次の不幸降りかかる前に拾いなよ!
  早く!
A子「取りに行きなさいよ! 早く!」
A子「伊村君 こっちで話そ~」
伊村「すみません、俺、行かないと」
A子「んもう クールね でもそこがいい」
  この女
  不幸の弓矢撃っとこ

〇マンションの共用階段
伊村(いや 階段 きっつ)
伊村(水島先輩 足早い 階段三段飛ばしとか小学生以来)
恋のキューピッド様「うんうん頑張ってるね 愛する水島ちゃんの為だよ!」
伊村(この人どんな顔しても怖いな)
伊村(いやそんなことより 間に合え!)
恋のキューピッド様「急いで 水島ちゃんが屋上から落ちちゃう」
伊村(間に合え!間に合え! 間に合え~~~!)

〇高い屋上
  ガシ!
水島「い、伊村君!?どうしてここに!?」
伊村「・・・」
水島「あの どうかした?」
伊村(なんだか照れくさいな 何を言えばいいんだ)
  しゃきっとしろ!
  伊村!ぶつけろ!気持ちを!
  言え!好きだと!
伊村(うるさい)
伊村(まあでも それもそうか)
  この距離なら水島ちゃんに恋の矢を撃てるかも
伊村「だから笑顔のままでいてほしいと思った 好きです」
水島「こんな私でごめ・・・ ううん、ありがとう 私も伊村君がすき」
  まだ弓矢撃ってない
  でも
  そうだよね
  お節介だったかあ
  ごめんね二人供
  そうゆうわけで
  伊村君の頑張りによって
  二人は結ばれたってわけ
  じゃ
  今度こそ
  あっ
  なんか僕真ん中だとおかしいね
  ♡おわり♡

コメント

  • 立ち位置替えただけで去る気配ゼロのキューピッドが最高ですね😀

  • レコードのA面、B面のように、一度で二度美味しい物語でした!まさかの展開に、大笑いさせていただきました!
    まさに、題名通り2度キュンとさせられました!
    素敵な作品、ありがとうございます!

  • キューピット様最高です!ギャルなのか、オカマなのか、喋り方も良い!
    最初は伊村くんがイイ味出してると思ってたけど、キューピット様が全部持って行ったと思ってたら、真ん中を気にする律儀さに、やられました。

コメントをもっと見る(9件)

成分キーワード

ページTOPへ