エピソード…タイムレス誕生まで③…ラブレター(脚本)
〇時計台の中
田中祐希「俺の名前は田中祐希。ここは伝説の場所。沢山の戦士が戦った場所。 君と入れ替われたら良かったのにね。それじゃ意味ないけど」
田中祐希「これから僕の話みせてあげる見てて」
〇ライブハウスの控室
田中祐希「ふあ〜。眠いな」
小鳥遊「今からライブだぞ。気をつけろ」
〇ライブハウスのステージ
田中祐希「オレ、右」
小鳥遊「じゃあ真ん中」
ゆう「左かな」
小鳥遊「お〜」
田中祐希「じゃあ行ってきます」
小鳥遊「行きやがったあいつ」
ゆう「くすっ」
〇ラブホテルの部屋
田中祐希「どう。いい」
客「ん」
田中祐希「君を助けたい。いつか誰かを、もっと君を愛せたのに」
客「ひゃ〜」
〇小さいコンビニ
田中祐希「ちょっとキザだったかな。あ、また、あそこに女のコ」
貴子「何買おうかな」
かおり「体に悪いからな。いつかと逆だね」
かおり「あ、イケメン」
田中祐希「オレと恋愛してみませんか?」
田中祐希「彼女と近距離になるには、そう時間はかからなかなった俺は東京、彼女は九州。いつも他愛もない話ししたあとはア・イ・シ・テ・ル」
田中祐希「・・・のLINEだった。 ある日彼女が危篤状態になった。俺は急いでかおりの元へ走った」
〇病室(椅子無し)
かおり「寂しいよ〜。辛いよ〜」
ぴかぴかぴかぴかぴか
かおり「ん? 携帯も鳴ってる? ア・イ・シ・テ・ルのサイン」
田中祐希「よっ。久しぶり。東京からきたぜ」
かおり「あんたなんか待ってないよ。それに明日になったら退院なんだから。私はすることあるの」
田中祐希「何だそれ。ツンデレか。かわいいな。どこで何するんだ。協力するぜ。 じゃあな、また明日。明日はエッチしような」
〇病室(椅子無し)
退院おめでとう。かおりはまだ身体が本調子じゃないなか退院した。
〇シックな玄関
かおり「貴子。ウチ、やり直した事あった。協力して、お願い」
貴子「えっ、どうしたの?大丈夫?」
かおり「貴子の将来の為でもあるんだよ。信じて・・・」
貴子「もしかして、あの時計のせいでテレビ・・・」
かおり「私、頑張る。見てて」
〇時計台の中
スタッフB「こっちこっち」
スタッフÇ「これでい〜かな」
スタッフÁ「そうっすね」
スタッフB「じゃあ、スタート」
小鳥遊「貴方からわたしに」
かおり「さっきから曲聴こえるでしょう?ウチの大事な人が歌ってるんだ」
貴子「素敵だね」
かおり「私のすること見ててほしいの。あの人と貴子とたっ」
かおり「こうしちゃいられない。えい、えい。これをこうして」
かおり「うわあ」
貴子「かおり」
貴子「誰か、誰か。 そうだ何か電気の通らないもの」
田中祐希「かおり、大丈夫か」
貴子「大丈夫?って貴方は?」
田中祐希「俺の事知らない人まだいるんだ」
かおり「ううっ。ウチのすることみてくれた。この時計のせいで貴子は赤ちゃんの時に病気になったんだよ。凄い事する人がいるよ」
かおり「何でも世界も関係していて。人質に取るらしいよ。それなのに誰も教えてくれない」
田中祐希「それ以上はいうな」
貴子「貴方何ですか?失礼な人ですね。病人に対して失礼ですよ」
貴子「辰君もここにいたらいってるよ」
かおり「そうだね。貴子、私どうやらバチがあたったみたい。ステッカーもシュシュももらったのに・・・」
貴子「えっ?かおり、かおり」
〇病室(椅子無し)
あれから間もなくして、かおりは記憶障害になった。隣りにいた貴子も巻き添えをくらって病院通いの様だ。
貴子「かおり、私、漫画家なるから見てて。かおりは正義だよ。そう言えば田中祐希知ってる?」
かおり「あ〜。キングのかっこいいよね日比。漫画ではよく口にするけどゲームとかの。あれ、ほんとはプロポーズの歌だったらしい。でも・」
貴子「かおりは辰君いるもんね・・。何かアレだね私もかおりも記憶が交差してるから泣けてくるね誰と付き合ってたかも分からなくなるよ」
貴子「やっぱ感情は大事にしてるけど」
貴子「見てて。かおり。キング何かやっつけてやるから」
〇SHIBUYA109
間もなくして、かおりは亡くなった。今日は音楽と漫画の授賞式。同じ建物であるらしい。
〇大広間
田中祐希「今日は。貴子ちゃん」
貴子「かおりを操っていた人ね」
田中祐希「あや、そんな話しになってんだ・・・」
田中祐希「あや。僕の事疑っちゃう?かおりは元気って、その様子だと亡くなったみたいだね」
貴子「何よ」
田中祐希「これ、辰に渡しといて。まあアイツの事だから聴いたらすぐいくと思うけどな」
貴子「逆現?昔の歌。確か誰か望むならって。コレッてホントは臨むって書きたかったじゃないんてすか?」
貴子「どういう事。貴方ちょっと軽いですもんね。かおりと付き合ってたんですか?遊びだったんですか」
田中祐希「違うよ。僕はただの音楽家。きっと辰に渡したらずっと涙でぼろぼろになるよ。辰はかおりの事を凄いバカにしてたんだ」
田中祐希「だから僕がイタズラしてくっつけてやった。君も漫画家ならもう少し計算してうごいた方がいいよ」
かおりする向こうに流るは手心の来ぬ未来へと恋に落る。
貴子「なんですかそれ?」
田中祐希「いや。男は皆落とすのが好きってことですよ。あの2人くっついてほしかったな。でも君が漫画家ね。僕はこれから売れるよ」
貴子「何いってるんですか。これ以上売れてどうするんですか?」
田中祐希「世界変えるのが好きでね」
貴子「そういう事。そっちはチーム編成出来てるのね。私も負けない。見てなさいすぐ追い付くから」
田中祐希「それはどうかな。かおりがもう少し頑張ってたら君が辰が頑張ってたら・・・。僕達のすること見てて。負けないよ」
私はあれから田中祐希を調べた。あいつらは・・・。ただかおりに対する気持ちは本当だった。
かおりがまだ少し元気な時、愛せなくてごめんと来たのを思い出した。今となってはあれは最高のラブレターだったと思う。
凄いなかおりは。私も負けない。
田中祐希「君が生きてたら最後にこういうタイトルで歌をだすよ君に謳う物語。普通は小説だけどな先に君にだけ知ってて欲しかった。またね」
田中祐希「まあ、俺の場合、髪のペンは持てないけどな。大事にしてるギターをぺんにして書くかな。君に想いをのせて」
人を疑うことを知らず沢山の愛情を受け与えて死んでいったかおりさんの存在は、いまでも貴子やゆうきの気持ちの糧になっている気がしました。
いやいや、本当にたまげました。
かおりさんの存在は貴子さんにとっても辰くんにとってもゆうきくんにとっても、とても大きいものだったことがよく伝わってきました。皆それぞれに、それぞれのやり方でかおりさんを愛していたんですね。