第6話、趣味はありますか(脚本)
〇洋館の一室
新條美玲「バイトの理由ですか」
篠宮飛鳥「オレはゲームとか買う金が欲しくて バイトを始めたけど、」
篠宮飛鳥「ここへは元ここで働いてた母親に ハメられ・・・勧められてだしなあと思って」
天宮暁乃「そこは聞くのは野暮ってものでしょ!」
天宮暁乃「趣味に諸々の経費、別に高校生で バイトすることなんて珍しくもないんだから」
新條美玲「別に、 隠すようなものでもないのですが・・・」
新條美玲「通学定期を払う為の資金が欲しかったのと、後は将来の為ですかね」
天宮暁乃「将来、というと?」
新條美玲「ご主人様や凛には 面談の時に話したのですが、」
新條美玲「高校卒業後はデザイン系の学校に通い、 両親の帽子屋を継ぐつもりなんです」
天宮暁乃「もしかして、デザイン系の学校に 通うための学費用の資金?」
新條美玲「いえ、学費自体は 両親が出してくれる話になっています」
新條美玲「ただ両親が出せるのは学校の費用まで なので、県外に進学した場合に」
新條美玲「一人暮らし用の資金と、どこかで 本格的に学ぶ為に海外留学したいので」
新條美玲「その為の資金ですね」
篠宮飛鳥「今の段階でそこまで計画立ててるって、 やっぱり真面目人間じゃねえか」
新條美玲「別に真面目というか、」
新條美玲「決して思いつきで海外留学出来るほど 裕福ではないというだけですよ」
天宮暁乃「でも、その為となると趣味とか 遊びに使うお金ほとんどなくない?」
新條美玲「まあ、ほとんど 貯金に回さざるを得ないのは事実ですが、」
新條美玲「凛と喫茶店を巡るくらいはありますし」
新條美玲「その話で言えば凛もほとんど 変わらないようなものじゃないですか」
「あー」
篠宮飛鳥「確か、前に連れてってもらったスイーツフェスにまた行く為に資金貯めてるんだっけか?」
天宮暁乃「その為に語学も頑張ってるんだもん、 趣味とはいえ立派だよねー」
新條美玲「お二人は給料は何に使ってるんですか?」
新條美玲「ゲームとコスプレ衣装の為の材料 までは想像つきますが」
篠宮飛鳥「想像の通りほとんどゲームだなー。 いくらかは実家に仕送りしてるが」
天宮暁乃「私も美玲ちゃんの言う通り ほとんど衣装とか道具代で消えるかなー」
天宮暁乃「自分の服を買ったりメイク用品とか 友達と遊んだりに使うこともあるけど」
篠宮飛鳥「先輩として見習われるべきはずの オレ達が見習うべきとは・・・」
篠宮飛鳥「給料の使い道で言うと、 綾斗は余ってそうだなー」
天宮暁乃「確かに、綾斗くんは あんまり散財するイメージとかないかも?」
篠宮飛鳥「ゲームも基本無料のMMOだし、」
篠宮飛鳥「買い切りのMMOなんかもあるが、 オレと違って数が知れてるしな」
〇男の子の一人部屋
水瀬綾斗「ふーん、そんな話をねえ」
篠宮飛鳥「で、実際あたりだろ」
水瀬綾斗「まあ、だって俺趣味って趣味もないし」
水瀬綾斗「飛鳥とゲームする時くらいしか ゲームする時間もないしなあ」
篠宮飛鳥「勉強勉強で大変そうだよなお前も」
水瀬綾斗「だからお金を使うような趣味がない ってのもあるけど、」
水瀬綾斗「そもそも使う時間がないというね」
水瀬綾斗「ま、あって困るものじゃないし 別にそれならそれでもいいんだけど」
篠宮飛鳥「毎年俺達がやってるMMO運営してる制作会社がやってるリアルイベントがあるんだが、」
篠宮飛鳥「それに誘うにしても執事長に 休暇の許可を貰わないといけないのがなあ」
水瀬綾斗「別にイベントグッズなら ネット販売で買えるし」
水瀬綾斗「流石に趣味の買い物にまで口を出すほど 親父も酷くはないよ」
篠宮飛鳥「ふと思ったんだが、そこまで厳しい執事長 ってそれはそれで趣味とかあるのか?」
水瀬綾斗「ないんじゃない。仕事至上主義だし」
水瀬綾斗「趣味に時間割くくらいなら、 ご主人様の役に立てる為」
水瀬綾斗「一つでも知識を身につけたい くらいには思ってそう」
篠宮飛鳥「俗に言う勉強や資格取得が 趣味ってやつか・・・」


