エピソード1(脚本)
〇風
  世界一有名な渋谷スクランブル交差点。
  井の頭線・終点渋谷駅の改札を抜け、下りエスカレーターで地上に立ち、左に歩く。
  スクランブル交差点まで20m。その中間にそびえたつ木の前に立ち止まる。
  スクランブル交差点を眺める。
〇SHIBUYA109
  ここが、毎度スタート地点。
  顎を少し上げ、時計回りにぐるっと見渡す。ビル上層外壁広告。
  あそこ、あそこ、そして、あそこも
  広告を差し替えてる。ヒュッ〜。
  今日の公園通りはマスト。
  伝言板の隣にミニ図書館。twiterに紹介されていた写真。
  過去に公衆電話が1台設置されていたアルミフレーム用のミニ図書館。
  10台で直木賞作家になった作家さんの本を、リュックに入れている。
  図書館に置くよ。
  他は・・・神宮通り?それとも、文化村通りから松濤の住宅地?いいや、宇田川町?
  警視庁渋谷警察署に何かありそうか?
  道路を挟んだJR側に、警官らしき姿がチラ見える。
  ウクライナに対するロシアの軍事侵攻に抗議。
  ウクライナ人の呼びかけに、日本人、他外国人達。大勢がハチ公前広場を埋め尽くしている。可能なら、収まってほしいと願い黙祷。
  ヨシッ、スマホ画面地図のスクランブル交差点に親指を立て、人差し指で棍発を作りぐるっと回す。徒歩範囲測定。公園通りの次は・
〇渋谷のスクランブル交差点
  松濤から桜との待ち合わせ場所に向かう。
  前を8歳と6歳くらいの男子が、喧嘩腰に話しながら歩いている。お〜いいいのかよ二人だけで?それとも、この辺に住んでる?
  二人の男子が気になって仕方ない。彼らを通り越し振り返る。と同時に彼らが小走りに起喜を追い越す。
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雑踏人混みの渋谷。行き交う人達はそれぞれの目的を持って慌ただしく移動している、その中でカフェで時間を気にせずに憩いの場所でゆっくり過ごしたい気分になりました。
東京に住んだことはないので、あまり渋谷という街には詳しくないのですが、なんとなく雰囲気が想像できるような描写で楽しく読めました。
渋谷という街の雰囲気が伝わってくる作品ですね。とある日の主人公の様子をそのまま切り取った空気感を楽しませてもらいました。