働くお嬢様

夏目心 KOKORONATSUME

8 怖い物 望む物(脚本)

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〇豪華な社長室
  それから、
厚亮「こちらが先日お話させて頂いたロボットです・・・」
春咲明子「まぁ!何て立派な!これがあれば私も!」
厚亮「はい!では早速始めましょう!」
部長「厚君!!」
厚亮「え!部長達?何でここに!?」
部長「鹿島君から聞かせて貰った!内の倉庫からパーツを持ち出した事、」
部長「そしてここに来る事も調べさせて貰った!」
厚亮「んな!そんな馬鹿なぁ!!」
春咲明子「えぇ!?ちょっとちょっと!これはどう言う事ですの!?」
榊原勇斗「突然申し訳ありません・・・勝手ながらそのロボットを調べさせて下さい・・・」
春咲明子「な、何を言っているの!私はこれから!」
早乙女麻里奈「無礼は承知です・・・でもどうしても調べたいんです・・・」
春咲明子「そ、そんな!一体何がどうなってるのよ!!」
榊原勇斗「どれどれ?」
榊原勇斗「・・・やっぱりそうか・・・義手パーツはこれに一部組み込まれてる・・・」
榊原勇斗「この部品なら従来の物よりレスポンスが良いからな・・・」
早乙女麻里奈「あぁ、やっぱり!」
榊原勇斗「厚さんはこの人をロボットにした後、それが成功したら」
榊原勇斗「ロボットを正規生産するつもりだったんだ・・・」
早乙女麻里奈「・・・何て事を・・・」
春咲明子「な、何ですって!?これ盗品で作ってたんですの!?」
厚亮「え?と、盗品!?違います!ちゃんと契約書だって!!」
早乙女麻里奈「え?それ良く見たら偽造品ですわよ?印鑑の所や一部の書き込みとか、」
早乙女麻里奈「本家とは若干ズレてますわよ?」
厚亮「なぁ!このチビ余計な事を!!」
早乙女麻里奈「だから!あたくしはチビではありませんでしてよ!!」
厚亮「知らねぇよ!これ以上余計な事を言うなら!」
春咲明子「ちょっと厚さん!これは一体どう言う事ですか!?キチンと説明して下さい!!」
厚亮「い、いやぁ!だ、だから!!」
部長「これだけのやらかしが我々にも広まっているんだ!今鹿島君もこの事を上層部に」
部長「知らせている!もう観念するんだ!一体何故こんな事をしたんだ!?」
厚亮「だ、だって・・・だってよぉ!!」
榊原勇斗「え?厚さん?」
厚亮「死ぬのは・・・死ぬのは怖いんだよおぉぉぉ!!!」
早乙女麻里奈「え?えぇ??死ぬのが怖い・・・???」
厚亮「俺はよぉ!死ぬのがずっと怖かったんだ!悪い事すりゃ地獄に堕ちちまうし、」
厚亮「そもそも死んだ先がどうなってるのか分からねぇってのに!」
厚亮「何でそれに怯えながら生きなきゃならないんだよぉぉ!!!」
「・・・・・・」
厚亮「だから俺、色々見て気付いたんだ・・・俺自身が機械になれば良いんだって!」
厚亮「機械になれば幾らでも直せるし、記憶だって保存出来る・・・」
厚亮「自分がやりたいと思った事何だって出来るんだ!だから俺は技術者になったんだ!!」
厚亮「人間の機械化が出来ればもう死なんて概念は怖くねぇし、」
厚亮「それを無くす為に今日まで頑張ったってのに、何で・・・」
厚亮「何で俺のやり方が否定されなきゃいけないんだよ!!死ぬのが怖く無いのか!?」
厚亮「こうして生きてる方が楽しいに決まってんだろ!?」
榊原勇斗「・・・確かに生きてると楽しい事も悲しい事も沢山あります・・・でも、」
榊原勇斗「厚さん・・・これは俺の勘ですが、その永遠の命を完成させたら、」
榊原勇斗「今度は死者を蘇らせるなんて考えてませんか?」
厚亮「え?何で分かったんだ?」
榊原勇斗「そうだろうと思いました・・・でも、俺はそれを受け入れる事は出来ません・・・」
榊原勇斗「俺の両親は他界してます・・・俺自身が早乙女家に拾われてから」
榊原勇斗「俺は今日まで頑張って行けました・・・今の俺なら、」
榊原勇斗「向こうの両親も喜んでくれると思います・・・」
厚亮「・・・・・・」
榊原勇斗「永遠の命の後に、死者を蘇らせるってのは確かに叶えたい夢と思われても」
榊原勇斗「おかしくありません・・・でも、俺に取っての両親は機械なんかじゃ無くて、」
榊原勇斗「その時ちゃんと生きてた俺の両親以外は考えられないんです・・・」
厚亮「な!?」
榊原勇斗「確かに死ぬのは怖いです・・・けれど、もし死んだ先で大切な人と」
榊原勇斗「もう一度会う事が出来るのなら、俺はその理論に賭けて見たいんです・・・」
榊原勇斗「仮にあなたがそれを遂行出来る様になってたらでもです・・・」
厚亮「さ、榊原お前!?」
部長「厚君・・・今回君がした事は我が社への反逆行為だ・・・」
部長「鹿島君が報告してくれたからには、それ相応の罰は覚悟して貰う・・・」
厚亮「ぶ、部長・・・」
部長「それとあなた!」
春咲明子「あ、はい・・・」
部長「今回はこの様な真似をして謝罪のしようもありません・・・」
部長「後の対応はお任せしますので、我々も二度とこの様な事が無い様」
部長「精進致します・・・」
春咲明子「い、いえ!私は最初から、彼のプランを利用しようとしてましたので!」
部長「・・・そうですか・・・でも、これは我々も許可して無い物ですので、」
部長「今日はこのまま、引き下がらせて頂きます・・・」
春咲明子「・・・・・・」
早乙女麻里奈「あの、あたくしからも宜しいですか?」
春咲明子「え?あなたは?」
早乙女麻里奈「申し遅れました・・・あたくしは早乙女財閥の一人娘、麻里奈と申します・・・」
早乙女麻里奈「流れを見て分かったのですが、あなたはご自身をロボットにするおつもりで?」
春咲明子「えぇ、そのつもりだったわ・・・」
早乙女麻里奈「あたくしはそれを悪いとは言いませんが、どこの人でも、」
早乙女麻里奈「身体も心も、命も自我も、あたくしを含めて全部一つしかありません・・・」
早乙女麻里奈「何より、折角親が与えてくれたそれらを、自分のエゴの為に切離して良いなんて、」
早乙女麻里奈「あたくしは思えません・・・仮にあなたがロボットになったら、」
早乙女麻里奈「あなたのご家族はお喜びになりますか?」
春咲明子「そりゃ、家族がずっと生きてるって分かるなら・・・」
早乙女麻里奈「あたくしはそうは思えません・・・」
春咲明子「え?」
早乙女麻里奈「だって、今ここにいるのが本当の自分なのです・・・もしあたくしが」
早乙女麻里奈「ロボか何かになってると知られたら、向こうはきっと」
早乙女麻里奈「喜んでくれるとは思えませんから・・・あたくしはですけどね・・・」
春咲明子「・・・・・・」
早乙女麻里奈「あたくしにはあなたを止める事は出来ません・・・でも、」
早乙女麻里奈「あなたのその身体の事、もっと良く考えてあげて下さい・・・」
春咲明子「・・・・・・」

次のエピソード:9 麻里奈

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