Xヒーロー

語り部

第121話 多数のひとつ(脚本)

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〇怪しげな酒場
  1987年 Xヒーローギルド内
  夢を見た。少し前の事だった
  夢は記憶の整理時に見える映像の断片だという。これもそうなのだろう
鶻「やられたな。俺らが留守の間にワールドインパクトが攻めてくるとは···」
不帝勇歩「クソッ···!今すぐ報復に行きましょう神王さん!」
飛鮫司「勝手に動くな!敵の狙いはXヒーローの壊滅。そのための罠に決まってる···」
不帝勇歩「じゃあどうすんだよ、このままダンマリかよ?おもちゃ屋」
飛鮫司「焦って動くなっつんってんだよ。言わなきゃわかんねぇか?砂かけ野郎」
鶻「喧嘩するのは勝手だが、神王が最終的に判断する事だ。どうする?」
神王雷華「クラノミコクの事、フェンリルとダークタワーの事で皆疲弊してた」
神王雷華「俺の勝手で焦って動きすぎた。だから···ワールドインパクトには」
神王雷華「6人で行こう。稗村と西條も居るだろ?今すぐ行って仕返ししてやろう」
不帝勇歩「さっすが神王さん!おもちゃ屋のカスと違ってわかってるぅ~!」
飛鮫司「神王さんは考えあっての報復。お前のは考え無しの報復。意味わかるな?砂かけ野郎」
不帝勇歩「あ?突っかかってくんなおもちゃ屋が···」
飛鮫司「神王さんとお前を一緒にすんな砂かけ野郎。おこがましいんだよ」
西條姫子「またくだらねェ喧嘩してんのかお前ら!騒がしいんだよ!」
不帝勇歩「痛ってぇー!殴ることねえだろ!」
飛鮫司「全くだ···殴るなら砂かけ野郎だけにして欲しいものだ」
稗村ルル「アハハ!変に緊張するより、いつも通りでいいじゃんね!そうでしょ?」
西條姫子「アタシはうるさくて敵わないけどね···もう1回ボコしちまおうかな」
  あぁ···行ってしまう···私達のせいで、神王さん達が負わなくていい負担を
  頼む神王さん、私達も連れて行ってくれ···私達はまだ戦えるんだ
  邪魔かもしれない。迷惑かもしれない。それでも···敵は強すぎるんだ
  頼む···頼むから···私達を···頼ってくれ、神王さん
神王雷華「よし!じゃあ皆行くぞ、ワールドインパクトに仕返しだ!」
  身体を必死に起こし、訴えようとする
  しかし声は出なかった。たった一撃の技で私達は壊滅した
  あぁ···行ってしまう。なぜこんなにも私は無力なんだ
  6人がギルドを出る姿を見ることしか出来なかった。腕が僅かに上がる
  造形魔術での肉体の作り替えが間に合わない。破壊された筋肉や臓器が多すぎる
  奴が言った通りだった。200人も居た私達は戦士ではない
  私達は喧嘩王の
  おまけだったんだ。

〇広いベランダ
  翌日 とある民宿のベランダ
  朝が生える時間。日差しが世界を覆い始める頃に
  慣れた手つきで1本取り出し、一息に紫煙が吹き上がる。
エンチャント魔導法士「フゥー···嫌な夢を見てしまいましたね···」
フェード「お、タバコ吸うのか?私にも1本くれないか?」
クロノス「クイーン、僕も僕も!」
フェード「不好(ダメだ)。お前にはまだ早い」
  そう言いながら一本咥え、火をつけ同じように吹き上げる
エンチャント魔導法士「意外でした···タバコ吸われるのですね。お好きなんですか?」
フェード「どっちかと言うと嫌いだ。ただ職業柄止血する場面が多くてな」
フェード「ニコチンは血管が収縮するから止血用で持ってることが多いんだ」
エンチャント魔導法士「そうなのですね···私は忘れたい事があると吸ってしまいます」
エンチャント魔導法士「タバコを吸うと···一時ではありますが、頭にモヤがかかった様に思考ができなくなる」
エンチャント魔導法士「この時間だけ···私は『ただのウィリアム』になれるんです」
  フェードは1つ返事を返し、遠くを見つめる
フェード「···私は嫌だな」
エンチャント魔導法士「と言いますと···?」
フェード「平凡でその辺にいるような『私』なんて、きっと無価値だ」
クロノス「そんな事ないよクイーン。クイーンは殺し屋にならなくても外交官の···!」
フェード「『未来がある』と?フッ···平凡じゃないかクロノス。考えても見ろ」
フェード「私が国の為に外国人の機嫌取りしてる間に斎王達は」
フェード「アナザーに追いつき、世界が隠していた闇を暴こうと奮闘している。命を賭けてな」
フェード「私はな···嫌なんだよ。自分の居ない所で大きな事が行われて」
フェード「いつの間にか世界平和!なんてのはな」
クロノス「クイーン··· ··· ···」
フェード「私の未来は私で手に入れる。他人が作った道ではなく自分で拓いた道を行く」
フェード「私はそうしたいんだ」
エンチャント魔導法士(なんと崇高な人だ···平凡で居たいと言った私が恥ずかしい)
エンチャント魔導法士(それだけ···それだけ今回の敵は強大なのでしょう。しかしそれ以上の)
エンチャント魔導法士(絆が彼らにはある。あぁ···私はなんて醜いんでしょうか)
エンチャント魔導法士(『羨ましい』なんて感じている)
  To Be Continued··· ··· ···

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