Serendipity∞Horoscopeつまみ食い!

神月

46-家名と歴史(脚本)

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神月

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〇おしゃれなリビングダイニング
  啓の兄、北条玲との一件を経て
  彩音は啓にある提案を申し出る。
  そんな後日の連休のこと。
  以前と同じく東京から新幹線に乗り彩音は車窓から移り変わっていく景色を眺めていた。

〇立派な洋館
  やがて車は木々の生い茂る一本道に入り
  玄関の前の広場に車が止まると、彩音は車から降り広々とした建物へ視線を上げた。
  この屋敷を目にするのは
  二度目となるものの、やはり圧倒される。
北条啓「それでは参りましょうか」

〇洋館の階段
  やがて、玄関の扉を開き中に入ると洋画に出てきそうなエントランスロビーが現れ、
  視覚に捉えられる限りは
  人の姿は見当たらない。
  想像していたメイド服も燕尾服も
  見当たらずにいた所
北条啓「さて、話はしてありますので 私達の話は通っているはず」
北条啓「まずはどの部屋を使っていいのか 聞かなければいけないので」
北条啓「誰かを見つける必要がありますが」
北条啓「ひとまず客間に行きましょう。 それから聞きに行って参りますので」

〇おしゃれな居間
北条啓「では、人を探してまいりますので お嬢様はこちらでお待ちください」
神月彩音「や、やっぱり私も行くよ!」
神月彩音「ひ、一人でいる所に誰かが 来たらどうするの」
神月彩音「一人じゃどうしたらいいか分からないし・・・」
北条啓「・・・では、共に探しに行きましょうか」

〇城の廊下
北条啓「ご主人様が外出中とは言え、 誰かしらはいるはずですが・・・」
  そう人を探しながら廊下を曲がり、
  そのまま無言で歩いていた啓は後ろを
  歩いている彩音が気になり振り返った。
北条啓「お嬢さ・・・」
  しかし、振り返った瞬間啓はピタリと止まり
北条啓「えっ・・・お嬢様・・・!?」
  後ろをついて歩いていると思っていた
  彩音の姿がどこにも無く、
  起きている事態を認識すると
  すぐさま来た道を少し戻るが
  彼女の姿はなく、
  視線の先にはいくつもの別の通路がある。
北条啓(てっきり後ろをついて来ているものだと 思い込んでいましたが・・・)
  そう思い込んでいた為
  どの曲がり角を曲がったのか、
  いつどのタイミングで
  彼女と離れたのか全く見当がつかず、
  更には彼女がどの方向へ曲がったのか
  さっぱり分からないのだ。
北条啓「一体どちらに・・・」
  と呟きながらも
  その姿を探す姿は早足となっていた。

〇城の廊下
  シックな色合いに
  綺麗に掃除の行き届いた廊下。
  巨大な窓が連なるように並んでは
  外の様子が見え、
  そこから見えた鮮やかな景色に
  彩音は立ち止まっていた。
  窓から見える庭には色とりどりの植物や花が植えられており、まるで庭園。
  そんな鮮やかな景色を眺めていた所、ふと気づくと近くにあの姿がないことに気づき
神月彩音「あ」
  すぐに後を追いかけようとするが、
  瞬く間に分かれ道に差し掛かって
  立ち止まってしまう。
神月彩音「なんでこんなに広いのさ・・・」
  嘆きながらも勘で探すしかないと
  廊下を歩いていると、
  やがて近くから
  何かの音が聞こえ足を止めた。
  その音の出処を探そうと全体を見渡せば、
  やがて目についたのはすぐ傍にある一枚の扉。おそるおそる近づき耳を澄ませると
神月彩音(この部屋から聞こえる)
  そう確信し、
  この中に人がいるのではと推測する。
  はぐれ迷っている以上、
  人に聞くしかないと扉に耳をつければ
???「このっ、おっしそこぉ!」
  まるで何か戦っているような
  効果音と音声が聞こえ、
  それはまるでゲームの音のようだと
  顔を離すと
神月彩音(そもそもここに来たのもあいつや おじいちゃん以外の人に会う為であって、)
神月彩音(聞かなきゃあの部屋までの戻り方も 分からないわけで・・・)
神月彩音(聞かなきゃ)
???「あぁっくそっ・・・」
神月彩音(聞・・・)

〇城の廊下
  それから間もなく、
  彩音は沈みながら廊下を歩いていた。
神月彩音(結局聞けなかった・・・)
  扉を開けてまで
  見知らぬ人に尋ねる勇気が出ず、
  それからというもの
  他の人の気配すらもない。
  自己嫌悪を続けながら歩いていた時、
  何かの音が聞こえ足を止めた。
???「はわあっ!」
  誰かの声が聞こえたかと思ったほぼ同時に
  何かが倒れるような物音が聞こえ、
  比較的近くからということでもあり
  今度こそはと音の正体を探しに歩き出す。
  やがて廊下の中央に人の姿が見え
???「うぅ・・・やっちゃった・・・」
  そこには倒れたバケツから水が廊下に流れ、
  モップを握りながら狼狽える少女が
  目に入り彩音は立ち止まる。
???「早く何とかしないと・・・」
???「っ!?」
  そう焦るように視線を彷徨わせていた少女は彩音の姿を捉え、互いの視線が合う。
???「お、お恥ずかしいところを・・・。 お客様でしょうか・・・?」
  以前啓から聞いた、この屋敷には
  あの時見かけた以外のメイドも存在すると
  聞いた話を思い出し少女をまじまじと見ると
神月彩音「まさか、本物の・・・」
???「あぁっ、お水を片付けなくては!」
  その様子に彩音も我に戻ると駆け寄りながら
神月彩音「わ、私も手伝います!」

〇城の廊下
  それから少しの時間が経ち
  水を完全に戻し終え、道具を片付けると
  メイド姿の少女は彩音へ振り向き
???「片付けのお手伝いまでして頂いて・・・ ありがとうございました」
神月彩音「いえ、偶然ですから」
???「お客様にこのようなことをさせてしまう なんて、私はなんて失礼なことを・・・」
神月彩音「あ、いや私は・・・」
  と言いかけた時、どこからか
  聞き慣れた叫び声が聞こえそれは止まった。
「お嬢様!」
  後方から聞こえた声に振り向くと
  見慣れた姿が駆け寄ってくるのが目に入り、
  やがて彩音の元まで辿り着いた啓は
  安堵の息を吐きながら
北条啓「突然姿が見えなくなっていたものですから 驚きましたよ」
北条啓「屋敷内は広いので、方向音痴なお嬢様は 特にすぐに迷ってしまいます」
神月彩音「あぁごめん。 気づいたら啓の姿が見えなくなってて・・・」
北条啓「一人で見知らぬ者に遭遇したら困ると 仰られていたのは貴方ではありませんか」
北条啓「全員が貴方の事を把握しているとも 限りませんし・・・」
???「お嬢・・・様?」
  会話の途中、ぽつりと呟いた少女の声が
  聞こえ啓が視線を向けると、
  少女はポカンとした様子で
  彩音を見た後に啓へと視線を動かす。
???「ほ、北条さん、お嬢様って・・・」
北条啓「・・・・・・」
???「え、えぇえ~!?」
???「まさか、貴方があの 『お嬢様』だったんですか~!?」

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