球~行き着く先は、世界の端~

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11 「球」以前の暮らし(脚本)

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〇魔界
  ハパルム
  猫人の少女。
  故郷の街を離れ、「球」の端に行く旅路に加わった。
  のだが──
猫人の少女「か、風が強いぃぃ」
ハラン「喋ると、口に砂が入るぞ」
猫人の少女「うぇ、ぺぺっ」
ミムレット「あははは!そんなに口を開けるからだよ──」
ミムレット「うわ、ぷぷっ」
ハラン「普段はもう少し落ち着いているんだが」
ハラン「あそこの岩影へ避難しよう」
猫人の少女「街の外って、どこも風が強いんですか?」
猫人の少女「服は砂だらけだし、髪もキシキシする・・・」
猫人の少女「うええええん」

〇岩穴の出口
  ミムレット達は、岩場の穴で砂嵐をやり過ごすことにした
ミムレット「おお、砂しか見えないぞ、外」
ハパルム「うわぁ、すごい!」
  ハパルムも、ミムレットの隣で、前のめりに体を伸ばした。
ハパルム「砂で前が見えないなんて、初めて」
ミムレット「あ、そうか。お前は都会育ちなんだな」
ミムレット「どうやって暮らしてたんだ?」
ハパルム「お兄ちゃん・・・ハパーランチアと一緒に暮らしていたの」

〇荒廃した市街地
  「球」の外、本来生きていた世界では
  ハパルム兄弟は、日銭を稼ぎながら、穏やかに暮らしていた
  ある日、ハパルム達の家に人がやって来た
  聞けば、ハパルム達の家が「都市の再開発エリア」に入るらしい。
  要は、「邪魔だから、立ち退け」ということだ。

〇城門の下
  家は壊された。抵抗した人は、家ごと。
ハパルム「どうして壊さなきゃいけなかったの?」
ハパルム「・・・他の人にも、同じこと、するのかな」
ハパーランチア「・・・しないだろうなぁ」
ハパーランチア「後ろ楯の無い住民だったから、蔑(ないがし)ろに出来たんだ」
ハパーランチア「なあ、ハパルム」
ハパーランチア「ゆっくり暮らせる場所が、あるんだって」
ハパーランチア「そこで・・・しばらく暮らさないかい?」
ハパルム「・・・・・・うん!」
ハパルム「お兄ちゃんと一緒なら、どこでもいいよ!」
  ハパルムはてっきり、施設か親戚の家へ行くものだと、思っていた。
  けれど

〇岩穴の出口
ミムレット「それで「球」に来たのか」
ミムレット「いや、入った?のか」
ハパルム「入った、の方かも」
ハパルム「「球」に触れて、目を開けたら、ここだった」
ハパルム「ミムレットは?」
ミムレット「アタシはよく覚えてないんだよなぁ」
ミムレット「なんか追っかけられてて、父さんに手を引かれて・・・」
ミムレット「気がついたら「球」の中?だったからさ」
ミムレット「ハランに会うまで、ここが「球」だって知らなかったし」
ミムレット「な?ハラン──」
ハパルム「あれ?」
「ハラン∕ハランさんは?!」

〇魔界
  ハランは僅かに眉を寄せて、砂塵の彼方を見つめていた。
ハラン「・・・・・・」
  やがて、正体を捉えたかのように、目を細めた。
ハラン「──お前か」
ハラン「シャラ」

次のエピソード:12 剣戟(けんげき)

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