4 秀樹(脚本)
〇大学の広場
3日後。俺は休みを利用してドキワミ大学を訪れていた。
〇散らかった研究室
藤原直樹「成る程、その様な事が・・・それで僕を呼んだんですね・・・」
福井桃太「そうなんです・・・頭文字を繋げて読める様にしたり、」
福井桃太「馬鹿の振りして親を騙したりして、並の小学生がこう言うの思い付くのかなって・・・」
藤原直樹「はい、恐らくですが、その子は自分の親が危険だと認識してて、」
藤原直樹「自ら馬鹿の振りをしてたと思いますよ?」
福井桃太「と言いますと?」
藤原直樹「福井さんもご存知だと思いますが、世間では障害者と言う者が数多くいます・・・」
藤原直樹「学校とかで周囲と同じ様に勉強に着いて行けなかったり、」
藤原直樹「喋り方が普通と違ったり、状況が読めなかったり、」
藤原直樹「自分の中の衝動が抑えられない等と、色んなタイプがいます・・・」
藤原直樹「普通のタイプの人間からだとそう言う障害を持った人は軽蔑され易く、」
藤原直樹「今でも福祉施設で多くの問題を抱えてますね・・・」
福井桃太「成る程・・・その気持ちは何と無く分からなくも無いな・・・」
藤原直樹「はい、福井さんが話してくれた限りでは、その子の親は借金をしてて、」
藤原直樹「まともに相手していれば何をされるか分からない・・・」
藤原直樹「だからその子は馬鹿の振りをしてたと思います・・・」
藤原直樹「相手する価値が無いと分かられたら、危害を加えられる心配も無くなりますからね・・・」
福井桃太「まだあんな小さい頭と身体なのにそんな事が出来るだなんてな・・・」
福井桃太「ガキだからって甘く見てましたよ・・・」
藤原直樹「確かにそうですが、もっと凄いのはそれを実際に行動に移せる事ですよ!」
藤原直樹「威圧とかされたりしたら、自分で思考する事すら出来なくなりますからね!」
藤原直樹「もしかるすと1000人に1人の逸材なのなも知れませんよ!このまま育成して行けば、」
藤原直樹「このドキワミ大学、いや、もっと上の最難関、それこそ、」
藤原直樹「ナツメード大学に入れる程になると思いますよ!」
福井桃太「そ、そうですか・・・」
福井桃太「(スケールがデカ過ぎて着いてけねぇよ・・・)」
〇大きい病院の廊下
それから、
鬼塚球磨子「あ、桃太!やっぱりここだったか!」
福井桃太「あれ?鬼塚さん!?こんな所で何してるんですか!?」
福井桃太「しかもあのガキまで連れて・・・てか俺、ドキワミ大学に行くって言いましたっけ?」
鬼塚球磨子「この前お前が仕事終わりに電話してたのを見てな・・・藤原教授と言えば」
鬼塚球磨子「ドキワミ大学切っての心理学名門教授だからな・・・直ぐ分かったよ・・・」
福井桃太「・・・そうだったんですね・・・それでどうしてそのガキが?」
鬼塚球磨子「お前にどうしても会いたいと言って電話して来てな・・・」
鬼塚球磨子「この前の事もあるから迎えに行ってたんだ・・・」
福井桃太「あぁ・・・」
鬼塚球磨子「それじゃあ、後は任せる・・・」
福井桃太「・・・・・・」
熊澤秀樹「えっと、その、お兄さん・・・」
熊澤秀樹「あ、あの時悪戯とかしてごめんなさい!僕、他にもっと良い方法とかが思い付かなくて!」
熊澤秀樹「あぁするしか無かったから!その!」
福井桃太「・・・もう怒ってねぇよ・・・」
熊澤秀樹「え!?」
福井桃太「そりゃ確かにいきなりだったからムカついたけどさ・・・」
福井桃太「また来てくれたの一言でピンと来たよ・・・あんなの良く思い付いたな!」
福井桃太「藤原教授が絶賛してたぜ!」
熊澤秀樹「そ、そうだったんだ・・・でも僕・・・」
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