寂寥メッセージ

鬼金

最終話 寂寥メッセージ(脚本)

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鬼金

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〇汚い一人部屋
  27日目
男「昨日の今日だ・・・」
男「変な気、起こさなきゃいいけど・・・」

〇入り組んだ路地裏
  @へパネア
  まさかね
  ロ-プ?
  なんで急に・・・

〇川に架かる橋
  28日目
  @へパネア
  あのクソ店長と、
  キスなんて、
  なんかの間違いだもんね。
  おいおい・・・
  物騒なもんばっか、写ってるな・・・
  それに、文体まで別人みたいな・・・
  不穏・・・だな・・・

〇学生寮
  29日目
  @へパネア
  僕ら
  両想い
  じゃん
  もしかして・・・
  ここって、エミたんの家か・・・?
  まさか・・・
  襲う気なのか・・・!!

〇汚い一人部屋
男(完全に暴走してるな・・・ 本当にこれはまずいかもしれない・・・)
男「って待てよ・・・?」
男「分かったぞ!  この仕事の目的が!!」

〇古い本
  今日の感想
男「分かったぞ! この仕事は、危険人物を見張る仕事だな! 通報は頼んだからな!!!」
占い師「明日が最後だぞ おめでとう」

〇黒背景
占い師「明日で・・・・・・・・・」
占い師「全て・・・・・・・・・」

〇汚い一人部屋
  30日目
男「ついに・・・ 今日で最終日か・・・」
男「さて・・・ あの後どうなったかな・・・」
男「よし・・・ はじめるか・・・」
男「あれ・・・? 今日は動画なのか・・・」
男「正直・・・嫌な予感がする・・・」
男「でも・・・今日を乗り切れば・・・ 300万だ!!! 再生ッ!!」

〇黒背景
  ・・・・・・・・・
  暗くてよく見えないな・・・
  誰か・・・椅子に拘束されているのか・・・?
  さっきから・・・
  口を何かでふさがれたようなうめき声が聞こえてくる・・・
  ・・・だんだん見えてきたぞ

〇女性の部屋
  これは・・・
  エミたん・・・か・・・
  口にはガムテープを貼り付けられ
  四肢は椅子に縛り付けられて
  拘束されているようだ
金ヶ谷 えみ「ん・・・むぅう・・・!!!」
  暗くて顔がよく見えないが・・・
  後ろに誰かがいる・・・
  おそらくこいつが・・・
  へパネアだろう・・・
  通報が・・間に合わなかったのか・・
  ・・・・・・・・・!!!!
  段々見えてきたぞ!
  さあ!へパネアはどんな
  顔なんだ!!

〇汚い一人部屋
男「はぁ・・・????」
男「う、嘘だ・・・」
男「これは・・・ なんの冗談だ・・・」

〇女性の部屋
  なんで・・・
  俺が・・・
  ここに写ってるんだよ・・・
  髪型は違うが・・・
  この顔を見間違えるはずがない・・・
  俺だ・・・
  動画の中の男は
  エミたんを脅すように
  手にナイフを握っていた。

男「「へパネア」って・・・」
男「一体誰なんだよ・・・」
男「なんで俺が・・・」
男「二人もいるんだよ・・・」

〇女性の部屋
  こいつがもし・・・
  へパネアなら・・・
  エミたんを・・・
  殺す気だ・・・

男「おい!!!!!!」
男「やめてくれぇええ!!」


〇汚い一人部屋
男「あ・・・あぁ・・・」
  驚いてスマホを落とした・・・
  そして、俺を現実に引き戻すように
  通知が鳴った。

〇古い本
占い師「思い出したかな?」
占い師「「へパネア」?」

〇葬儀場
  お前が「エミたん」と
  呼んでいたのは・・・
  俺の彼女の・・・
  金ヶ谷絵美だ

〇ビルの裏
  そして・・・
  ここ一ヶ月のへパネアの投稿は
へパネア「だ、だれだ・・・!!!!」
占い師「はぁ・・・はぁ・・・」
  記憶をなくす三年前の
  お前の過去の投稿を
  俺がそっくりそのまま再現したものだ

〇総合病院

〇病院の診察室
へパネア「ここは・・・」
医者「おお!目が覚めたかい・・・!!」
医者「あんた・・・自分が誰か 分かるかい??」

〇開けた交差点

〇ビルの裏
  記憶をなくして
  逃げようなんてさせない

〇古い本
占い師「一生・・・」
占い師「自分の罪と向き合え」

〇汚い一人部屋
男「・・・・・・・・・・・・」

〇古いアパート
店長「・・・・・・」
店長「開いてる・・・」

〇汚い一人部屋
店長「・・・・・・・・・・・・」
  俺は部屋を見渡す
  するとそこには・・・

〇汚い一人部屋
  天井から垂れたへパネアの体があった
  体の機能を失い
  だらんとぶら下がっている

〇汚い一人部屋
店長「終わったよ・・・」
店長「絵美・・・」
  復讐は成功したのに
  死体を見ても何も思わない
  肩の荷が軽くなりもしなかった・・・
  へパネアは何を思って自〇したのか
  異常者の考えることは全く理解できなかった・・・
  ふと、机に目をやると
  一枚の書置きが目についた
店長「これは・・・ 遺書か・・・?」

〇古い本
  最後の感想をここに記します。
  僕はすべてを
  思い出しました。
  へパネアは僕
  そしてエミたんを殺したのも
  僕でした。
  死んで許されるとは
  思いませんが・・・
  これが僕なりの償いです
  最後に・・・・・・・・・・・・

〇汚い一人部屋
店長「・・・・・・・・・」
  あぁ・・・そうか・・・
  俺は間違えたんだな・・・

〇古い本
  俺がそっちに行くから
  もう寂しくないね
  
  エミたん♡
  へパネアより

  寂寥メッセージ~完~

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