吹き荒れろ、桜の嵐!(脚本)
〇繁華街の大通り
デスプリンセスが出現してから数日後、久々の休みが取れた比奈は1人繁華街を歩いていた。
野川比奈「ん~、久々の休日のお出かけだし、のびのびできそうだわ」
野川比奈「今日は・・・あそこに行ってみようかな?」
〇本屋
野川比奈(ん、この本は確か私が前に読んだことがあるような?)
野川比奈「・・・この本、子供の頃に気になっていた本だわ。確か再版されていたんだっけ?あ、再版バージョンって書いてあるわ」
風宮櫻子「あれ?比奈もその本に興味があるの?」
野川比奈「櫻子!そうだけど、何?」
風宮櫻子「実は比奈の実家の旅館に宿泊していた時、良い夢を見たんだ。その本のストーリーみたいな感じだったけど・・・」
野川比奈「詳しく聞かせてもらえないかしら?」
〇都会のカフェ
野川比奈「へぇ~、そうだったんだ」
風宮櫻子「そうなんだよ、あたしもスーパーヒロインになってかっこよく人助けしたいな・・・」
そんな中、櫻子は比奈に宿泊した際に起きたことについて聞いた。
風宮櫻子「そういや、あたしが比奈の実家の旅館に泊まっていた時、事件があったって話を聞いたけど、何があったの?」
野川比奈「ごめん、あまり大きい声では言えないけれど・・・」
比奈は何があったのかを少々小さめの声で話した。
風宮櫻子「うぇぇ・・・あたし、そんな目に遭ってたんだ・・・助けてくれてありがとう、比奈」
野川比奈「ふふっ、どういたしまして」
〇大きいショッピングモール
その頃、比奈と櫻子が休日を満喫している裏では・・・
デスプリンセス・サキュ「なかなかに騒がしいところだ・・・」
Dr.リビッド「姫、ここはこの世界の人間共の娯楽の場でございます。騒がしいのは当然ですよ」
デスプリンセス・サキュ「鼻につく言い方だな、Dr.リビッド・・・このようなところを阿鼻叫喚の場にしてやろうというのに・・・」
Dr.リビッド「まあ、そう言わずに・・・例のものはこちらに・・・」
デスプリンセス・サキュ「・・・分かった」
デスプリンセス・サキュ「イビライトボウガン・・・狙いは、あのあたりだな・・・」
デスプリンセス・サキュ(これは欲望を暴走させる薬が入った弾丸、強欲球・・・直撃でなくてもこれから出る薬を浴びた者の欲望を爆発させ・・・)
デスプリンセス・サキュ(魔物として具現化させる・・・これでこの場所を醜い阿鼻叫喚の場所に変えて見せよう・・・)
デスプリンセスはボウガンを構え、狙いを定めた。狙いは親子連れの多い場所だ。外から見てもわかりやすい。
デスプリンセス・サキュ「暴れろ、魔物よ・・・」
デスプリンセス・サキュ「具現し、闇を解き放て!」
〇ショッピングモールの一階
風宮櫻子「で、この後どうするの?」
野川比奈「あたし、色々と雑貨とか見に行こうかな?」
この後どうするかで色々話していた時
「!?」
風宮櫻子「な、何?今の!」
野川比奈(くっ、デスプリンセス・・・こんな時に!)
野川比奈「櫻子、危ない!!」
風宮櫻子「きゃあっ!」
デスプリンセスの放った爆弾が爆発した。そして・・・
強欲の人獣「ホシイ、ナニモカモ、アタシノオモイドオリ・・・」
野川比奈(こんなことになるなんて・・・まずは櫻子を安全な場所に避難させないと!)
野川比奈「櫻子、こっちよ!」
風宮櫻子「うん!」
〇近未来の開発室
この危機は基地にいた千夏達にも届いた。
六谷美麗「!?なんだ、この警報・・・事件か!?」
神谷千夏「そうです!場所は、ショッピングモールか・・・休日だし、混雑している中ですから相当パニックになっているでしょう」
モニターを見た二奈が叫んだ。
福南二奈「先生、千夏、やばいです!」
六谷美麗「どうした!?」
福南二奈「そのショッピングモールの中に比奈がいるんです!」
神谷千夏「野川さんが!?」
福南二奈「しかも交流会に参加していた姫薔薇女学院の生徒と一緒にいるところで事件に巻き込まれて身動きがとれないようで・・・」
六谷美麗「ぐぅ、デスプリンセスめ・・・面倒なことをしてくれたな・・・」
神谷千夏「先生が前に遭遇したやつですよね?野川さん、大丈夫かな・・・」
六谷美麗「よし、野川の救援には私が行こう。神谷と福南はデスプリンセスとショッピングモール内で暴れているバケモノを倒せ!」
六谷美麗「なるべく早く見つけて倒し、野川を救援するぞ!」
「了解!!」
神谷千夏「あと、先生これを持っていきましょう!」
神谷千夏「どうやら最後の1人の候補がショッピングモール内にいるようです。野川さんと一緒にいると情報が出ているので・・・」
六谷美麗「分かった。近くにいると反応が大きくなるということか?」
神谷千夏「そういうことです。頼んでいいですか?」
六谷美麗「了解した。任せろ!」
六谷美麗(野川、無事を祈る!)
〇モールの休憩所
野川比奈「ここまで来れば大丈夫だわ・・・櫻子、どう?」
風宮櫻子「な、なんとか・・・というか何なの?あいつ。もしかして魔物?」
野川比奈「そうよ。あいつら、この世界の征服を企んでいるみたい。気を付けて!」
そこに現れたのは
「貴様は・・・」
野川比奈(!?こ、こんな時に・・・)
デスプリンセス・サキュ「あの時の小娘達か・・・」
風宮櫻子「!?比奈、あいつ・・・」
野川比奈「デスプリンセス・サキュ・・・」
デスプリンセス・サキュ「あの時はよくも我が儀式を邪魔してくれたな」
風宮櫻子「あの時はよくもやってくれたわね!」
野川比奈「あんた・・・とんでもないことしてくれるわね・・・」
しかし、比奈の内心は焦っていた。
野川比奈(くっ、変身したいけど櫻子の見ている前で変身なんてできないわ・・・どうすれば・・・)
そこへ誰かの声が聞こえた。
「野川~!野川どこだ!?」
野川比奈「この声は!」
「滅刀・闇砕!!」
デスプリンセス・サキュ「!!貴様は・・・」
ストレイガーベラ「大地に一直線、美しき正義のガーベラ!ストレイガーベラ!!」
「六谷先生!」
ストレイガーベラ「野川、風宮、無事か!?」
野川比奈「すいません、助かりました」
デスプリンセス・サキュ「ストレイガーベラ、また貴様か・・・」
ストレイガーベラ「こっちのセリフだ。性懲りもなくまた魔物を使い悪行三昧とは・・・今度は逃がさんぞ!」
風宮櫻子「六谷先生、ありがとうございます。けど、何故ここが分かったんですか?」
ストレイガーベラ「これが導いてくれたからな・・・ヒロインになれるやつがここにいるという情報が入ったんだ・・・」
風宮櫻子「スーパーヒロインになれる人物?」
野川比奈「櫻子、私や六谷先生と一緒にスーパーヒロインになって魔物たちを倒そう!あなたもやれる!?」
風宮櫻子「先生、それ、いただきます!」
ストレイガーベラ「ああ、受け取れ、風宮!」
櫻子は美麗から変身ブレスを受け取り、腕に装着した
風宮櫻子(私は桜の嵐を巻き起こしてやるわ!)
風宮櫻子「変身、行けるわ。比奈」
野川比奈「了解っと」
デスプリンセス・サキュ「き、貴様ら・・・」
野川比奈「これ以上、魔物たちの好きにはさせない!行くよ、櫻子!」
風宮櫻子「OK!」
風宮櫻子「吹き荒れろ、桜の大嵐!」
野川比奈「ヒナギクよ、雷鳴と共に花開け!」
「ピース・オブ・フラワー!!」
〇電脳空間
「正義、開花!!」
〇モールの休憩所
サンダーデイジー「雷鳴と共に咲く正義のヒナギク、サンダーデイジー!」
ストームチェリー「嵐を巻き起こす正義の桜、ストームチェリー!」
ストームチェリー(な、何この格好!?これがスーパーヒロインの私・・・)
ストームチェリー(すごいわ、私!)
デスプリンセス・サキュ「なん、だと・・・?ヒロインが5人に!?」
そこへ
「でりゃあああああ!!」
強欲の人獣「ギギィ!ヲ、ヲ・・・」
デスプリンセス・サキュ「くっ、合流か!?」
フレイムローズ「野川さん、無事だったんだ!」
マリンアイリス「ふぅ、良かった、間に合って・・・」
サンダーデイジー「2人共、助かったわ!」
ストレイガーベラ「いいタイミングで来たな。新入り、見つかったぞ」
ストームチェリー「助けていただきありがとうございます。これからどうぞよろしくお願いします!」
マリンアイリス「お!新入りさん?」
フレイムローズ「こちらこそ、よろしくね!」
デスプリンセス・サキュ「ええい、減らず口もそこまでだ!強欲の人獣よ、やつらをやってしまえ!」
強欲の人獣「ヲヲヲヲヲヲヲッ!」
サンダーデイジー「ここは私たちが!」
サンダーデイジー「轟雷戦斧・太刀上げ!!」
強欲の人獣「ギュエッ!?」
サンダーデイジーが自分の武器で人獣を天井近くまで打ち上げるとストームチェリーが疾風のごときスピードで近づき連撃を決めた。
ストームチェリー「スカイホッパー!桜花連撃!!」
強欲の人獣「ガッ!グッ!グギャッ!!」
ストームチェリー「ラスト!!!」
ストームチェリーはとどめと言わんばかりに強烈なかかと落としを決め、人獣を撃破した。
強欲の人獣「ギャアアアアア!!!!」
デスプリンセス・サキュ「またしても・・・覚えておけ!」
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