良くある話

夏目心 KOKORONATSUME

9 良くある話その5(後編)(脚本)

良くある話

夏目心 KOKORONATSUME

今すぐ読む

良くある話
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇通学路
  翌日。
柏木友樹「賀川、昨日はちゃんと寝れたか?」
賀川直美「うん!柏木のお陰で心が軽くなったよ!今ならいつも以上に頑張れそうだよ!」
柏木友樹「おぉ!それ聞いて安心したわ!もう自殺なんて考えたらアカンで!」
賀川直美「うん!本当にありがとう!このお礼は必ずするからね!」
柏木友樹「ホンマ良かったわ!さ、今日も頑張ろうや!」

〇狭い畳部屋
  数時間後。柏木家。
柏木友樹「あ〜終わった終わった!」
柏木友樹「さて、賀川の部活が終わるまで、夕飯の支度終わらせんとな!」
柏木友樹「ん?」
柏木友樹「何やこれ?何でこないなもんが・・・て、」
柏木友樹「え、えぇ!?う、嘘やろ!?」
  数時間後。
賀川直美「柏木!ただいまぁ!って、」
賀川直美「あれ?返事が無い・・・お買い物かな?」
賀川直美「あ、あれ?電話繋がらない?どうなってるの?」
賀川直美「あれ?誰だろう?はーい!今出まーす!」

〇アパートの玄関前
賀川直美「はい、どちら様でしょうか・・・」
賀川直美「って!?」
青野正和「どうも、心ファイナンスの者です・・・」
賀川直美「え!?心ファイナンスって、利子取り立てが凄く厳しいって所の!?」
青野正和「あれ?この家は息子が1人だけだって聞いてたが、お嬢さん何者だい?」
賀川直美「あ、えっと・・・私は柏木友樹君のクラスメイトの者です・・・」
青野正和「あぁ、お友達か・・・それは良いとして、ここに今柏木家の人間いないかい?」
賀川直美「あ、あの!友樹君とは今朝から一緒にいましたよ!でも部活の時間になってからは別々に行動してて!」
青野正和「そうか・・・それで、友樹君かご両親はいるのかい?」
賀川直美「いや、私も今帰って来たら誰もいなくて、それで電話も繋がらなくて・・・」
青野正和「成る程な・・・ならちょっと家に入れて貰えるかな?今日は柏木家からの借金の取り立てに来ててな・・・」
賀川直美「わ、分かりました!因みに借金は幾らで?」
青野正和「あぁ、利子を含めて千五百万円だ・・・」
賀川直美「え、えぇぇぇ!!!??」

〇狭い畳部屋
  それから、
青野正和「確かにもぬけの殻だな・・・何かあれば良いんだが・・・」
賀川直美「ま、まさか柏木の親が借金してただなんて・・・しかも寄りに寄って心ファイナンスにしてるだなんて・・・」
賀川直美「何より、柏木の奴どこ行っちゃったのよ・・・電話も繋がらないし・・・」
賀川直美「ん?」
賀川直美「え?これは?えーっと、心ファイナンスの契約書?」
賀川直美「・・・・・・」
賀川直美「・・・え!?連帯保証人が柏木友樹になってる!?どうしてこんな・・・!?」
賀川直美「柏木!今どこにいるの!?」
青野正和「ったく、分かっちゃいたが何もねぇな・・・お嬢さん、そっちで何か見つかったか・・・って、」
青野正和「あれ?お嬢さん?どこ行っちまったんだ?」

〇繁華な通り
  数分後。
賀川直美「柏木〜!柏木〜!」
賀川直美「う〜ん、闇雲に捜しても見つからないよね・・・ここは聞き込みするしか・・・」
賀川直美「え?こんな所でパトカーのサイレン?」
賀川直美「え?この騒ぎは一体・・・」
賀川直美「あの、すみません・・・」
一般人「ん?どうかなさいましたか?」
賀川直美「あの、この騒ぎは一体?」
一般人「あ、それが・・・ここで自殺者が出て・・・」
賀川直美「え!自殺!?一体誰が!?」
救急隊「皆さん!道を開けて下さい!」
救急隊「騒がないで!落ち着いて下さい!」
賀川直美「う〜ん、ここから見えないかな・・・一体誰がこんな・・・」
賀川直美「・・・!?あ、あぁ!?」
賀川直美「か、柏木・・・!?そんな・・・何で!?」
賀川直美「てか、早く追い掛けないと!」

〇病院の待合室
  数分後。
賀川直美「そ、そんな・・・」
医者「申し訳ありません・・・最善は尽くしたのですが・・・」
賀川直美「・・・!あの、柏木君はこれからどうなるんですか?」
医者「はい、これから彼の親族に連絡して、後の事は向こうに委託しようと・・・」
賀川直美「・・・そうですか・・・ありがとうございます・・・」
賀川直美「・・・・・・」

〇おしゃれなリビングダイニング
賀川哲夫「じょ!冗談じゃ無い!私だって誰も褒めてくれない中でいつも真剣に頑張ってると言うのに!!」
賀川明美「あれやれだこれやれだ、もうウンザリなのよ!何で私ばかり嫌な思いしなきゃならないのよ!」

〇街中の公園
柏木友樹「ご両親が不仲だからどないして自分が自殺なんてしなきゃアカンねん?意味あらへんやん・・・」
柏木友樹「そないな事するならもっとこう、自分が何したいとか、どこ行きたいとかの方が重要やろ?」

〇病院の待合室
賀川直美「何なの一体?他人に対してはあぁじゃ無いこうじゃ無いって言って置いて・・・」
賀川直美「自分は何しても許されるの?何よそれ?意味分からないよ・・・」
  良くある話、自分は良くて他人は駄目。

コメント

  • その5読み終わりました。
    物凄く後味悪いですね……。😰

    親も同級生も不信になってしまった直美が不憫でなりません。

ページTOPへ