良くある話

夏目心 KOKORONATSUME

8 良くある話その5(前編)(脚本)

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〇一戸建て
  とある家族。

〇おしゃれなリビングダイニング
賀川哲夫「お、おい!一体何の話だ!?」
賀川明美「惚けても無駄よ!私知ってるのよ!あなたが浮気してる事も!こっそり夜のお店に行ったりしてる事も!!」
賀川明美「証拠だってあるわ!」
賀川哲夫「んな!いつの間にこんな物を!?」
賀川明美「あなたの事が気になって探偵に依頼したけど案の定ね!家族の事があるってのに信じられないわ!」
賀川哲夫「じょ!冗談じゃ無い!私だって誰も褒めてくれない中でいつも真剣に頑張ってると言うのに!!」
賀川哲夫「毎日ボロボロで!自分の時間もとことん削って!誰も私を褒めようとしてくれない!」
賀川明美「は?だから見返りが欲しいと?」
賀川哲夫「そうでは無い!大体なぁ!!」
賀川直美「あ〜あ、またやってるよ・・・」

〇繁華な通り
  別の日。
賀川哲夫「あぁ、やっと終わった・・・早く帰って休みたいが、やる事が無いからなぁ・・・」
賀川哲夫「ん?あれは?」
賀川明美「ありがとう〜!今日も本当楽しかったわ!!」
ホスト「こちらこそ!いつもご贔屓してくれてありがとう!」
ホスト「辛くなったら、またここに来て言いたい事言ってくれると嬉しいな・・・」
賀川明美「んもぅ!本当お上手ねぇ!家の旦那にも見習って欲しい位だわ!」
賀川哲夫「んな!?明美!?今ホストから出て来たよな!?何であいつがここに・・・」
賀川哲夫「い、いや待て!ここで飛び出しても仕方が無い・・・ここはこうして!」

〇おしゃれなリビングダイニング
  数時間後。
賀川明美「ただいま〜!」
賀川哲夫「おぉ、帰って来たか・・・」
賀川明美「ん?辛気臭い顔してるけどどうしたの?」
賀川哲夫「どうした・・・だと?良くそんな他人事見たいにしてられるな!」
賀川明美「え?ちょっとマジでどうしたのよ?ちゃんと説明してよ?」
賀川哲夫「分かった・・・ならこれを見て貰おうか・・・」
賀川明美「・・・・・・」
賀川明美「えちょ!何これ!?何であなたがこれを!?」
賀川哲夫「お前は言ってたよな?浮気は許さないとかどうとか?あれだけの事を言って置きながら自分はこれか?」
賀川哲夫「お前は私にそう言って置きながら自分だけ楽しい事をして良いとはな!お前は私を馬鹿にして楽しんでたんだな!?どうなんだ!?」
賀川明美「ふ、ふざけんじゃ無いわよ!!誰のせいでこんなになったと思ってるの!?私だってねぇ!ずっと1人で頑張ってたのよ!!」
賀川明美「どれだけ家事やっても誰も褒めてくれない!何やってもクタクタになるだけ!ロクに褒めてもくれないのに」
賀川明美「あれやれだこれやれだ、もうウンザリなのよ!何で私ばかり嫌な思いしなきゃならないのよ!」
賀川哲夫「お前だけが嫌な思いだと!?私だってなぁ!!いつもいつも家の為に稼がないといけないし!楽しみだって!!」
賀川直美「・・・・・・」

〇屋上の端(看板無し)
賀川直美「あぁ、もうやってらんない・・・毎日毎日喧嘩して、気に入らない事があれば直ぐ怒鳴り散らす・・・」
賀川直美「私が止めてって言っても全然聞いてくれないし、自分の事棚に上げて威張り散らして・・・」
賀川直美「何が家族よ・・・毎日喧嘩だの浮気だのして何が楽しいのよ・・・てかそんな風になるって分かってたなら子供産まないでよ・・・」
賀川直美「あ〜あ、何か何もかもどうでも良くなっちゃった・・・このまま頑張ってても仕方無いし、この際・・・」
柏木友樹「あぁ!やっと追い付いたわ賀川!こないな所で何さらしとんねん!」
賀川直美「あれ?柏木?何であんたがここにいるのよ?」
柏木友樹「そりゃこっちの台詞や!こないな時間にビルに入ってったから気になって追い掛けたんや!」
賀川直美「そうなんだ・・・でもそんな事どうでも良いでしょ?どこの誰にも関係無い事だから・・・」
柏木友樹「あぁ!どないなっとんのか知らへんが、ここにおるのはマズいわ!こっち来ぃな!」
賀川直美「え?行かないけど?」
柏木友樹「あぁ!とにかくこっちや!」
賀川直美「えちょ!止めてってばぁ!!」

〇街中の公園
  数分後。
柏木友樹「ほな、これ俺の奢りや・・・」
賀川直美「ありがとう・・・」
柏木友樹「んで、どないしてあんな所におったんや?何か訳ありっぽい雰囲気やったが・・・」
賀川直美「あ〜、うん、カクカクシカジカでね・・・」
柏木友樹「な、何やて?ご両親が2人揃って浮気て・・・どないしてそうなったん?」
賀川直美「そんなの私が聞きたいわ・・・何か知らないけど、気付いたら2人共あぁなってて・・・」
柏木友樹「成る程のぉ・・・それが嫌で家を出てた訳なんやな・・・もしかして、自殺でもしようと?」
賀川直美「あ、分かっちゃった?」
柏木友樹「阿呆、そないな事してどないすんねん?」
賀川直美「え?」
柏木友樹「ご両親が不仲だからどないして自分が自殺なんてしなきゃアカンねん?意味あらへんやん・・・」
柏木友樹「そないな事するならもっとこう、自分が何したいとか、どこ行きたいとかの方が重要やろ?」
柏木友樹「そもそもの話、親といつまでも一緒にいられる訳ちゃうんやし、いつかそうなっても良い様にやれる事やった方が良ぇやろ?」
賀川直美「・・・まぁ、確かに・・・」
柏木友樹「せやろ?賀川は何かやりたい事とかあらへんの?」
賀川直美「・・・そうだね、私は今は大学に行きたいと思ってるよ?その上で、夢とか見つけられたらなぁって・・・」
柏木友樹「・・・それで良ぇやん・・・ならそれに向かって頑張れば良ぇ話やん・・・気にする事なんかあらへんて・・・」
柏木友樹「それはそうと、これからどないすんの?」
賀川直美「う〜ん、正直家には戻りたく無いんだよね・・・未成年だからネカフェも行けないし・・・」
柏木友樹「そっか・・・なら家に泊まらへん?俺の所、明日になるまで親帰らへんし・・・」
賀川直美「え?良いの?」
柏木友樹「今から他を当たっても色々と面倒やろ?俺ん家行った方が色々楽やし・・・やるなら1回休んだ方が良ぇで・・・」
賀川直美「・・・ありがとう、お言葉に甘えるね・・・」

次のエピソード:9 良くある話その5(後編)

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