マリッジブルー

ルーデンス

遭遇(脚本)

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〇水中

〇海水浴場
太田元喜「ねぇ、彼女達。何処から来たの」
太田元喜「そう、僕も東京から・・・」
太田元喜(はぁ、この歳でナンパも疲れるよなぁ)
太田元喜「プはっ、誰だ飛び込むやつは」
太田元喜「やべぇ、響子だ」
里中響子「ヨッ、元気か?」
太田元喜「ひ、人違いでは?」
里中響子「元喜だよね~」
太田元喜「えっ、響子?」
里中響子「元喜~遊ぼうぜ」
太田元喜「花嫁の響子?・・・花婿は?」
里中響子「ン、まぁお互い独身最後の気分転換」
里中響子「元喜こそ・・・分かったナンパか」
太田元喜「うるさいなぁ」
里中響子「久しぶりだし・・・ゆっくり話そうぜ」
太田元喜「でも、ご主人・・・」
里中響子「あぁ、あんな奴・・・」
太田元喜「判った、呑むか」

〇居酒屋のカウンター
「いらっしゃいませ」
里中響子「ん~涼しい」
太田元喜「そうだ、ご結婚おめでとう」
里中響子「ありがとう」
太田元喜「どうよ心境は?」
里中響子「まぁ、正直不安だらけなんだげどさ・・・」
太田元喜「まぁ、誰でもな不安だぜ」
太田元喜「まずはカンパ~イ」
太田元喜「ところでご主人は?」
里中響子「独身最後だって・・・友人達と」
太田元喜「何だよ、花嫁を置いてきぼりか?」
里中響子「まぁ独身最後だしな」
太田元喜「良くないぜ、ナンパされたらどうするんだ」
里中響子「彼はモテるけど・・・」
里中響子「大丈夫、彼を信じてるから・・・」
太田元喜「そうじゃなく、響子がナンパされるだろ?」
里中響子「何、その冗談。私をナンパしてるの?」
太田元喜「美人でナイスバディの響子を放っておく訳ないだろ」
里中響子「オイオイ、今頃ヨイショされても」
太田元喜「第一、その肌を露出してんだろ」
里中響子「ムラムラするか元喜でも」
太田元喜「当り前だ、誘ってるとしか見えないぜ」
里中響子「失礼ね。私はそんな気はないわ」
太田元喜「じゃぁ、その金髪は何なんだ」
里中響子「どう似合う?・・・学生時代金髪が好きだったでしょ元喜も」
太田元喜「チャラい、ナンパされるぞ早く部屋に戻れ」
里中響子「大丈夫」
里中響子「私にはこれがあるんだから」
里中響子「それより、相談に乗ってくれない?」
太田元喜「断る・・・じゃぁな」
里中響子「あぁ、待って・・・」

〇海辺
太田元喜「彼女~花火しようよ・・・」
里中響子「何よ用事ってナンパじゃないの」
太田元喜「もう勘弁してくれよ。人妻は興味ないんだから」
里中響子「まだ人妻じゃないわ」
太田元喜「だったらあの時、断ったのはなぜだい?」
里中響子「勘違いしないで、友人として話したいわ」
太田元喜「友人にあんなひどい事をするのかよ!」
太田元喜「響子さん、ぼ僕と付き合って下さい」
里中響子「・・・」
太田元喜「響子さん好きです・・・大好きです」
里中響子「私の勝ちよ皆」
沢井豪「よっ、」
太田元喜「どう言う事だよ豪、なんでお前が・・・」
里中響子「私はどっきりカメラを逆手に取ったのよ」
太田元喜「そんなことする訳ないだろ」
里中響子「人気者の元喜が私なんか選ぶ訳ないもの」
沢井豪「で、逆にドッキリを仕掛けてやったわけ」
太田元喜「ハメやがったな」
太田元喜「クソ、ぐれてやる」
里中響子「ねぇ、ちゃんと話さない?」
太田元喜「もう遅いから、ホテルのロビーで話そうか」
里中響子「そうね」

〇ホテルのエントランス
太田元喜「あの頃の友人だった沢井は元気かい」
里中響子「えぇ、独身は元喜と私だけよ」
太田元喜「悪かったな、あれ以来女性不信になって長続きしねぇ」
里中響子「ゴメン」
太田元喜「良くゆうぜ俺を笑いやがって・・・」
里中響子「あの時の元喜の顔、今でも笑っちゃうわ」
太田元喜(何でこいつを好きになったんだろ・・・身体?性格?)
太田元喜「じゃぁな、明日の披露宴で会おう」
  俺は立ち上がり部屋に戻ろうとした
里中響子「待って・・・」
  響子は俺の手首を強く握りしめた
太田元喜「何だよ、まだいじり足らないのか!?」
里中響子「私って、これでいいのかなぁ」
太田元喜「アラサー女が素敵な彼氏と結婚する事に不安?」
里中響子「幸せだけど役割に押しつぶされそうで」
太田元喜「役割?」
里中響子「幸せそうに微笑んで旦那に寄り添う責任」
太田元喜「ハハハ、響子が・・・」
里中響子「笑う事ないでしょ」
太田元喜「殊勝な事を言うと思ってさ」
里中響子「私だって旦那の為に世間体を考えているのよね」
太田元喜「不安があるのは、それだけ旦那を大事だと思うからさ」
里中響子「それだけ女心を分かっているのに今だ独身?」
太田元喜「何だよ、結局そっちか」
里中響子「女はね家事の事、妊娠、子供の育児・・・大変なんだから」
太田元喜「大丈夫、君ならできる」
里中響子「有難う、それに仕事のやりがいも出て来てさ」
太田元喜「響子は共働き志望だったっけ?」
里中響子「人は成長するんだよ」
太田元喜「まぁ旦那の浮気を心配するよりましか」
里中響子「ば、バカ言うな。彼は高校時代から私に首ったけ何だから」
太田元喜「ふ~んだから僕の告りを断ったんだ」
里中響子(何もわかってない)
太田元喜「大丈夫、もう気にしてないから」
里中響子「ただ、今は幸せ過ぎて怖いって言うか・・・」
太田元喜「ふ~んマリッジブルーねぇ」
里中響子「そうかな?」
太田元喜「つまり自分の自由が無くなるのが怖い」
里中響子「そうかも・・・」
里中響子「これ以上幸せになれないって思うと怖い」
太田元喜「強欲だね。もっと稼ぎのイイ男、もっとイケメン」
里中響子「違うわ。自分でなくなるのが怖いの」
太田元喜「旦那の前では自分が出せない?」
里中響子「だってそうじゃない」
太田元喜「彼は猫を被った響子が好きになった訳ではないよ。多分」
里中響子「好きな人の前では猫を被りたいのよ女は」
太田元喜「あの頃は、響子と交際できると思っただけで幸せだったな・・・」
里中響子「何よ、私は明日結婚式なのよ」
太田元喜「男はマリッジブルーにならないって事」
里中響子「デリカシーないな・・・男は」
里中響子「でもさぁ何で結婚するんだろ・・・」
太田元喜「女は自分の遺伝子を残したいからだろ」
里中響子「男だって同じじゃん」
太田元喜「男は大多数の奴が一人に縛られず複数からモテたいのさ」
里中響子「じゃぁ何で結婚するんだ」
太田元喜「そりゃ、その女とだけ一緒に暮らしたいからさ」
里中響子「元喜もそう思うのか?」
太田元喜「勿論、そんな女性に告りたいね」
里中響子「あの時の告りは、そんな想いがあったのか」
太田元喜「もう済んだ事だぜ。それよりもう寝る。お休み」
里中響子「お休み」
里中響子(本心が聞けて良かったわ)

〇教会の中
里中響子(遅い、何してるんだ元喜は)
太田元喜「何で、俺がタキシード?」
里中響子「さぁ、式を始めましょ」
太田元喜「花婿は・・・どこ?」
沢井豪「いや、おめでとう元喜」
太田元喜「悪ふざけはよせ」
沢井豪「花婿は君だよ元喜」
太田元喜「何だって!!」
里中響子「昨夜で決めたの私」
沢井豪「初めはドッキリのつもりだったけどな」
里中響子「さぁ式を始めましょ」
太田元喜(オイオイ)

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