Chapter 1:Arrival ― 拍の衝突(脚本)
〇宇宙空間
――宇宙は、拍で呼吸している。
星のひとつひとつが鼓動を持ち、
その重なりが銀河のリズムを作る。
だが、宇宙の呼吸は永遠ではない。
拍はやがて偏り、乱れ、静寂へと傾く。
その乱れを整えるために――
フェスは訪れる。
周期の終わりと始まりが交わるその瞬間、
銀河の中心にひとつの光が生まれる。
それがRhythm Nebula(リズム星雲)。
拍を持つ生命や文明の“音”を引き寄せ、
宇宙全体を再び調律する“共鳴の心臓”だ。
そして、今周期もまた、
星雲が新たな拍を呼び寄せはじめていた。
「感じる」「考える」「動く」──
三つのリズムが、
互いの存在を知らぬまま、
銀河の闇を漂っている。
まだ名前を持たぬその波たちが、
今、Rhythm Nebulaの中心へと
引き寄せられていく。
やがて彼らは出会い、ぶつかり、
宇宙に再び“拍”が鳴り響く。
それは戦いではない。
世界が、次の呼吸を思い出すための
調律の儀式。
今、Cosmic Beat Festivalが幕を開ける。


