2話(脚本)
〇土手
──ここはどこ?
八神 るり「夢の中? だけどリアルだな。もしかして明晰夢?」
気持ち良かったので、私は寝転がった。
八神 るり「え!?」
そこには私の推しである水無月 碧がいた。
まるで夢小説のような展開だ。
八神 るり「みなづ・・・」
八神 るり(言っちゃダメだ。変な人だと思われる)
私は碧くんのことを知っているが、碧くんは私のことを知らない、もしかしたら私のことを変人扱いされるかも・・・
水無月 碧「え?」
八神 るり「な、なんでもない!」
水無月 碧「あっそ」
八神 るり(ここは本当に夢なのかな)
八神 るり「だけど話すしかない!」
八神 るり「ここは夢・・・ですか?」
水無月 碧「は? 夢? 何言ってんの?」
八神 るり「えっと・・・」
八神 るり(これ以上言ったら嫌われてしまう・・・ だけど、一生この分からない世界の中で暮らすことになる・・・)
八神 るり「起きたらここにいて・・・ 。私、別の世界から来たのかなって・・・」
水無月 碧「多分、夢だ。寝て、起きたらここにいたんだろ?」
八神 るり(碧くんって、こんなに喋る人だっけ?)
〇土手
水無月 碧「俺は帰る。・・・えっと、名前は?」
八神 るり「や、八神 るりです」
水無月 碧「八神は・・・まだここに居るのか?」
八神 るり「ちょっと夕焼けが綺麗だから、まだここに居ることにする」
八神 るり(家なんて無いからなぁ・・・)
水無月 碧「じゃあな」
八神 るり「うん、またね」
八神 るり(今日の夕焼けはいつでも見れそうな平凡な夕焼けだけど目が離せない。なぜだろう・・・)
八神 るり(あれ? 急に眠く・・・)
〇住宅地の坂道
水無月 碧「フッ・・・」
〇女の子の部屋
八神 るり「はっ!?」
八神 るり(やっぱり夢だった。推しと会話する、よくある夢)
八神 るり(だけどリアルだったな・・・)
八神 るり「眠・・・ 結構寝たのに・・・」
もう一度、私は寝た。何事も無かったかのように。