100万ドルの心臓を持つ美少女(脚本)
〇牢屋の扉
死刑囚、宮茸健児は、かつてシザーマン
と呼ばれた、不死身の大泥棒だ。今は捉えられて、死刑を待つだけの身であった!!
シザーマンは、自ら作った、機械の心臓持つ、不死身の男だった!!
宮茸健児「ちーーーーーーす!」
宮茸健児「ハラ減ったー、死刑の前に、石油ストーブの上で焼いた、椎茸食べてえ」
ガンマン「宮茸健児出ろ、お前にチャンスをやる、仕事だ」
ガンマン「この女から、100万ドルの価値があるお宝のありかを書いた地図を奪うのだ!」
宮茸健児「なめんじゃねえ、そんなつまんない仕事するくらいなら今すぐ絞首刑で結構!」
ガンマン「この仕事受けないと、お前の大切なものを、痛めつけてやる!」
ガンマン「お前の娘が大切に持っていた、ぬいぐるみだ!」
宮茸健児「そりあああ、やめてくれい〜 せこいよ、やることが〜」
ガンマン「だったら、この女の心臓に埋め込まれた、お宝のありかが書かれたマイクロチップを奪い出すんだな!」
宮茸健児「心臓!?そんな無茶な!?」
ガンマン「できるさ、大泥棒にして、神の指先をもつ外科医、シザーマンのお前ならな!」
ガンマン「わっはっはっはっは!!」
宮茸健児「知らねえ女の健康な心臓いじくるなんて、変態じゃん!!めんどくせえ仕事受けちまったぜ・・・」
〇教室の外
コードネーム、シザーマンのターゲットは、神城令美という少女だった。
宮茸健児「気がすすまねえな」
〇ハチ公前
渋谷、ハチ公前
神城令美は、木の下珠希と、ハチ公前で待ち合わせをしていた。
神城令美「珠希遅いな・・・」
ごめん・・・令美待ち合わせ遅れそう!!
神城令美「まじ!?」
〇渋谷のスクランブル交差点
宮茸健児「お嬢さん、渋谷ロフトはどこでしょうか??」
神城令美(このひと、すっごい怪しい!無視しよう!)
宮茸健児「あっ、無視っすか、ですよね〜」
神城令美「この人怪しいけど、ほっといたらそれもやばい、どうしよう!?」
〇センター街
神城令美「案内します!渋谷ロフト!!」
宮茸健児「あっ、お願いします!!めっちゃ困ってたんっす!!」
神城令美「渋谷ロフトで何買うんですか?」
宮茸健児「あっ、彼女の誕生プレゼントすっ!!」
神城令美「へえ〜じゃあ行きましょう!!」
神城令美(やっぱり、怪しい、強盗でもするのかしら、私が阻止しないと!)
宮茸健児「あざーす!!」
〇宝石店
きらら「いらっしゃいませ〜」
神城令美「彼女にどんなアクセサリーをがいいの?」
宮茸健児「どんなのがいいっすか??」
神城令美(泥棒する前に絶対止めなきゃ!!)
きらら「まあ、お二人はどのようなご関係?親子?それとも歳の離れた恋びとかしら?」
神城令美「私は、単なる通りすがりの者ですわ、おばさん。迷子のおじさんがいたので道案内してきただけですわ!」
きらら「まあ、怖いもの知らずのお嬢さん、この手の男はすぐ野獣に変わるから用心なさってね!」
神城令美「女ざかりもとうにすぎて、気がついたら人生に枯れて仕事しかないおばさま、ご忠告ありがとうございます〜」
きらら(この小娘〜どうしてくれよう!!)
宮茸健児(ちょう怖い〜やめてほしい〜)
〇地下街
神城令美「あっ!珠希から電話だっ!ちょっと行きます!」
〇宝石店
きらら「健児〜、あんなのが好みなんだ〜趣味わる〜はやく死刑になっちゃえばいいのに〜」
宮茸健児「きらら!あの子の心臓には100万ドルの価値があるんだぜ仕事だよ」
きらら「じゃあ、今からお楽しみなのね、この獣くん〜」
宮茸健児「ばかやろ、あんな素直な子どうにかするわけないだろ、お前に会いたくてきたんだ」
宮茸健児「きらら、もうすぐ誕生日だろ」
きらら「あんたからプレゼントもらうほど落ちぶれちゃいないさ、舐めんなよ!」
宮茸健児「じゃあ、持って帰る」
きらら「誰がいらないって言った!?コードネーム、スナイパーの私をなめんなよ!!死刑になる前に撃ち殺すぞ!!」
宮茸健児(こわ〜)
きらら「心の声、聞こえてるから」
宮茸健児「まじ!?」
宮茸健児「おばさん、この腕輪ください」
きらら「200万円になります〜おじさん」
宮茸健児「じゃあ、カードで」
きらら「うそよ、2万円」
きらら「いっぺんに出せよ!万札そんな名残惜しいか??」
宮茸健児「ああ、名残おしい、きらら、愛してるよ!」
きらら「きも!!」
〇SHIBUYA SKY
神城令美「彼女へのプレゼント買えたの?」
宮茸健児「君がいないうちに買えましたっす!」
宮茸健児「これ、今日付き合ってくれたお礼っす!楽しかったっす!」
神城令美「ありがとう、私もスリリングでたのしかったわ!」
〇SHIBUYA109
ガンマン「健児、あいつ、裏切りやがったな!」
ガンマン「くらえ!!」
〇血しぶき
ガンマンの投げたナイフは真っ直ぐ飛んで行った!
神城令美「ああっ!」
令美の心臓は行方不明の父から移植されたものだった
〇血しぶき
健児が令美をかばって令美の前に出た!
宮茸健児「ガンマンやろう!俺を怒らすなよな!」
〇SHIBUYA SKY
きらら「健児のやつ何気取ってんのよ!いつも尻拭いは私や!」
きらら「ガンマンやろう!私の矢を受けてみろ!」
〇血しぶき
ガンマン「ううっ!俺の心臓を矢が!?」
きららがはなった恋の矢はガンマンの胸を貫いた!
ガンマン「これは、愛の矢!?痛いけど幸せ〜」
〇ハチ公前
神城令美「子供の頃パパがお誕生日に買ってくれたぬいぐるみ?」
神城令美「長い夢見てたみたい・寝てたかな?」
木の下珠希「令美ごめーん、渋谷HUMAXで映画見よう!」
神城令美「映画楽しみ〜」
〇牢屋の扉
宮茸健児「トイレおねがしまーす!」
ガンマン「それよりあの美人の名前教えてくれよ〜」
宮茸健児「トイレが先っす〜漏れまーす!」
宮茸健児は相変わらず牢屋の中にいた!
ガンマン「だから、名前と連絡先な!」
〇マンション群
きらら「ビールはやっぱ最高だな〜」
きらら「ちょう幸せ〜」
ピンポーン!お荷物お届けにあがりました〜
きらら「こんな時間に荷物ってなんだろ〜」
宮茸健児「ちーす」
きらら「なんだ!牢屋じゃないんかい!」
宮茸健児「あ!今トイレ休憩〜」
宮茸健児「きらら、誕生日おめでとう!」
きらら「私を巻き込むな〜」
宮茸健児「きららあばよ!」
きらら「めんどくせ〜」
宮茸健児はめんどくさい男だった
きらら「でもありがとよ!」
終わり
色々なところで話が繋がっていて読んでいて楽しかったです。
いざ困った時に助けてくれる仲間がいてなんだか羨ましいしかっこいいなぁとも感じました。
出てくる人たちみんなちゃらんぽらんな感じが読んでて面白かったです。こういう発想ができるのはすごいなあと思います。
次回作も楽しみにしてます。
ツッコミどころが満載で超面白かったです。シザーマンは面倒くさい性格。娘は毒舌。スナイパーは冷徹マシン。それぞれのキャラが光っていました。