スクランブル♡タップ

法橋行遍

エピソード1(脚本)

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法橋行遍

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〇渋谷駅前
まりまり「ねえ、きみ。 この画面、3秒見つめただけで 飛べるんだってさ」
うっくん「どこへ?」
まりまり「3か所限定!!」
まりまり「原宿、それに、恵比寿」
うっくん「隣りの駅じゃん」

〇渋谷駅前
まりまり「もう1か所は、海王星!」
うっくん「ネプチューン?  急に、遠いね」
うっくん「でも、このご時世だし、 遠くまで行けるなら、どこでもいいよ」

〇地球
うっくん「もう、飛んだの?」
まりまり「もう、飛んだ」

〇渋谷駅前
うっくん「あれ、やっぱり、ここ、 渋谷のままじゃん。 あっちが、セルリアンタワーで、 あっちがBunkamuraのある方向」
まりまり「でも、もう一つの渋谷」
うっくん「なんで、わかるの?」

〇地図
まりまり「地図上の通りを タップすれば、きみが 人生でこれから出会う 運命の人の顔が、 順番に見られるんだ。 さあ、行っておいで!」
うっくん「ええっ! ぼく一人で?」

〇黒背景
「もう、行った?」
「もう、行ったよ!」

〇繁華街の大通り
うっくん「こっちは......おっ! 宮益坂! よし、タップ!」
親友「よおっ!」
うっくん「こいつが、ぼくのキャンパス・ライフの 親友ってわけか...... ぼく、ヘヴィメタ・バンド やるのかな。 ま、いいけどさ」

〇大きい交差点
うっくん「こっちは...... 明治通り! タップ!」
上司「おうっ、 うっくん! プレゼンの準備は 進んでるかね?」
うっくん「ぼくのこと、うっくん だってさ。 でも、これが ぼくの将来の上司 ってわけか........」

〇道玄坂
うっくん「今度は、道玄坂!」

〇シックなバー
うっくん「うわー、 大人っぽいバーだな....... こういうお店の常連に なってみたかったんだ」
バーテンダー「おっ、 いらっしゃい! アイリッシュ・ウイスキー のロックでいいかい?」

〇マンション前の大通り
うっくん「もう、すっかり 夜になっちゃった。 今度は、文化村通りを タップ!」

〇シックなリビング
うっくん「ずっと歩いて来たら こんな家に たどり着いた。 これが、ぼくの将来の家? でも、恋人とか奥さんは?」
まりまり「とうとう、来てくれたのね!」
うっくん「ってか、なんで おまえが、 ここにいんの?」
まりまり「実は、わたし 女の子なの。 宇宙人のテスト、 不合格だったの。 それで、こんな姿に!」
うっくん「そういうことか...... つまり、きみがふつうの 女の子に戻らないと ぼくたちは恋人同士になれないって ことなんだね?」
まりまり「そうなの.......」
うっくん「どうすれば、いいのかな?」
まりまり「公園通りの カフェに行って! そして、謎を解いてほしいの!」
うっくん「喫茶店?」

〇ヨーロッパの街並み
  そこで、ぼくは
  教えられた場所へ.......
うっくん「公園通りに、こんな木造の 喫茶店あったっけかな? 「カフェ映画村」か...... とりあえず、入ってみよう」

〇映画館のロビー
うっくん「中は、映画館だ! シネマ1と シネマ2 どっちを選べばいいんだろ?」

〇競馬場の払い戻し機
うっくん「なんか、焦るなぁ! 映画始まっちゃいそうだし。 ええいっ! 目をつぶって、券売機の 画面をタップ!」

〇魔界
  重い扉を開けると、
  そこは.....
うっくん「映画、始まってる! 地獄そのものの景色じゃないか! 魔界へ来ちゃった!」
宇宙人デビル「おまえも、不合格のようだな。 はっはっはっ! シネマ1、シネマ2 どっちも同じ映画なのだ!」
うっくん「それって、詐欺じゃん! 入り口は男女別々で 中は、露天風呂ひとつの混浴 みたいな......」
宇宙人デビル「よけいなことを しゃべってる時間はないぞ。 それでは、ほんとうの 正解は なーんだ?」
うっくん「うーん。 宇宙人デビルのくせに こいつ、カルいなぁ。 でも、答えはわからない。 コーヒーでも飲んでブレイクしたい....」

〇魔界
  その時、激しい稲妻が!

〇レトロ喫茶
  気がついたら、
  ぼくは喫茶店のソファに
  腰を下ろしていた。
  テーブルには、
  温かいコーヒーが......
カフェの主人「さっきは、 あわてふためいていて カフェだということすら 忘れていたようだね、 うっくん」
うっくん「あっ! 気がつかなかった! こんなお店があったなんて!」
うっくん「コーヒー、どうも ありがとう! いただきます! 温かくて、うまいっ!」
カフェの主人「人生の各ポイント、ポイントでは 結論を急がないことだ。 ゆっくり、くつろぐのも 人生の選択 だよ」
うっくん「もしかして、 それが、 正解の答え?」
カフェの主人「そうだとも。 そして、もう一つ教えておこう。 恐ろしいデビルは、 いつもすぐ近くにいる。 けっして 油断しないことだ」
  その瞬間.......

〇レトロ喫茶

〇魔界
  またしても、
  激しい稲妻が!

〇沖合(穴あり)
  そして
  謎の宇宙人デビルも
  立ち去って行ってしまったらしい。
  次の瞬間.....

〇渋谷駅前
  耳元に、
  いつもの渋谷の
  にぎわいの音が......
うっくん「あっ! 交差点に戻ってる! 向こうから走ってくるのは.....」
まりまりちゃん「待ったでしょ? ごめんね! うちの犬が、 どういうわけか、スネちゃって 家出るのが遅くなっちゃった!」
うっくん「人間に戻れたんだね! まりまり!」
まりまりちゃん「何のこと?」
うっくん「いいや、いいんだ。 何でもないよ。 人生の正解なんて、 きっと急がなくても いいんだ!」

〇ローズピンク

〇渋谷の雑踏
  スクランブル交差点
  それは、
  運命の分岐点
まりまり「かもしれないよ!」

〇ローズピンク
  おしまい
宇宙人デビル「くそぉー ヌンチャクの 使い道、なかったぜ........」

コメント

  • 未来のことって知らない方がいい気がする私です。
    楽しみがなくなるような気がするんですよね。
    最後のオチ良かったです!
    まさかの彼女とは!

  • 不思議な、でも楽しいストーリーでした。個人的には最後のひと言がツボに入りました。

  • まさかの結果でびっくりしました、彼女だったとは。
    楽しいっストーリーでした、時間はとても大事ですよね、焦らず待つのが一番。

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