上司さんと部下ちゃん(屍鬼もいます)

内田 今日―

エピソード28 一人の陰陽師が日照りに立向かうようです 前編(脚本)

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〇田んぼ
  満津戸郊外の
  農地にて
地元農家の方A「今年の日照りはひどいぞ 雨が一滴も降らない 何とかならないか」
地元農家の方B「ダメ元で『雨乞い』をしてみようぜ」
地元農家の方A「効果あるのか? 雨乞いなんて」
地元農家の方B「人事を尽くして天命をまつ やれることは何でもやろうぜ」
地元農家の方A「うーむ、それもそうだな」
  こうして
  『雨乞い』の儀式が
  行われることになりました

〇個別オフィス
  始業のベルが鳴りましたが
  部下ちゃんが見あたりません
上司さん「一名ほど見当たりませんが 朝礼を始めます」
上司さん「休み明けですので 気を引き締めてください それと」
上司さん「今日はセンターのグラウンドは 使用禁止となります」
守信寺さん「工事ですか?」
上司さん「なんでも『雨乞い』の儀式を するとのことです」
守信寺さん「そう言えば この頃は雨がふりませんよね」
  こうして休み明け
  53調査チームの仕事は始まりました

〇女性の部屋
  満津戸リサーチセンター
  女子寮にて
部下ちゃん「うるさいなあ(怒)」
部下ちゃん「何だっつーの! ん、8/18? だから何!」
部下ちゃん「ったく・・・」
部下ちゃん「ヤバい! 仕事の日だった!」
部下ちゃん「マズイ! と、とにかく着替えて」
部下ちゃん「ゲッ! 白衣がない! 洗濯機に入れっぱなしだ――!」
部下ちゃん「どーしよー 上司さんに怒れちゃう」
  そのとき
  部下ちゃんの脳内に
  あるひらめきが
部下ちゃん「どうせ怒られるなら 派手にやって『ギャグでした』の方が ダメージ少ないかも!」
部下ちゃん「よーし」
部下ちゃん「陰陽師 安倍可和持(かわもち) 参上💗」
部下ちゃん「レッツラゴー」
  どう考えても悪手ですね

〇個別オフィス
上司さん「おや グラウンドで雨乞いが 始まるみたいですよ」
守信寺さん「上手く雨がふると良いですね (私の霊力なら楽勝ですけど・・・)」
  たしかに屍鬼である
  守信寺さんの霊力は
  強力ですが
  彼女は法律上
  「行方不明+横領容疑の女性」
  となっているため
  公の場は避けるように
  しているのです
上司さん「ん、何だか神主さんの挙動が 変ですね」
守信寺さん「おまけに 水色の長髪ですよ」
「部下ちゃんだ!」
  案の定
  トラブル発生です

〇田舎の学校
  農家の方々が集まっています
  その表情は真剣そのもの
若い神主さん「何だかものすごく プレッシャーを感じる」
「早く降らせろ!」
「失敗したら 許さねーぞ!」
若い神主さん「そ、そんな・・・」
  凄まじいプレッシャーが
  若い神主さんにのしかかった結果
  若い神主さんは
  倒れてしまいました
「おい! 神主がたおれたぞ!」
「代わりの神主を 捜してこい!」
「お集まりの中に 神主様はいらっしゃいませんか?」
  グラウンドが騒然となるなか
「いるさっ ここにひとりな!!」
部下ちゃん「陰陽師 安倍可和持(かわもち) 参上!」
  満を持しての
  部下ちゃん登場
  が、雨はふるのでしょうか?
  
  つづく

コメント

  • 安倍可和持さんの再登場回ですね✨
    いつ見ても、部下ちゃんの脳内論理の組み立てがステキすぎます😂

    この深刻な時事ネタ、後編でどうなってしまうのか楽しみです😊

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