軽井沢、原爆投下を阻止せよ

ルーデンス

NO1(脚本)

軽井沢、原爆投下を阻止せよ

ルーデンス

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〇シックなバー
カミーユ・ゴルジュ「スコッチ、ダブルで・・・」
カミーユ・ゴルジュ「あぁ、エミリー、ポール許しておくれ・・・」

〇田舎駅のホーム
カミーユ・ゴルジュ「済みません杉原大使、私達ユダヤ人家族なんですがパスポートを・・・」
杉原千畝「あぁ、いいよ」
カミーユ・ゴルジュ「有難う、それと妻と息子のもお願いします」
チャリー・スミス「お待ちください。既に国境を越えましたのでこれ以上のパスポートは無効です」
カミーユ・ゴルジュ「そ、そんな事言わずに・・・」
チャリー・スミス「大使もこれ以上すれば逮捕します」
杉原千畝「そうか・・・」
カミーユ・ゴルジュ「それじゃぁ私の家族が・・・」

〇シックなバー
トム・エバンズ「スイス大使館のヨセフ君だね」
カミーユ・ゴルジュ「いえ違いますカミーユです」
トム・エバンズ「まぁいい。ちょっと来てくれないか?」
カミーユ・ゴルジュ「失礼だな、誰だ」
トム・エバンズ「アメリカ大使のトム・エバンズだ」

〇おしゃれな居間
トム・エバンズ「楽にしてくれたまえヨセフ君」
カミーユ・ゴルジュ「俺はカミーユだ」
トム・エバンズ「入りたまえスミス君」
チャリー・スミス「失礼します」
カミーユ・ゴルジュ「コイツ・・・」
トム・エバンズ「止めたまえ・・・」
カミーユ・ゴルジュ「お前のせいで、俺の妻子は・・・」
チャリー・スミス「何の事だよ?・・・」
カミーユ・ゴルジュ「リトアニアでの件忘れたとは言わせないぞ」
チャリー・スミス「そうか杉原大使にパスポートを依頼してたユダヤ人の一人か、お前は」
カミーユ・ゴルジュ「何でここに・・・ドイツ兵だろお前は」
トム・エバンズ「この男はアメリカの諜報員でチャーリー・スミス君。今後君とコンビを組んで任務にあたって貰う」
カミーユ・ゴルジュ「じゃぁ何でドイツ兵だったんだ」
トム・エバンズ「彼はアメリカの諜報員だからな任務で化けたのさドイツ兵に」
カミーユ・ゴルジュ「ユダヤへのパスポートを妨害する事が?」
チャリー・スミス「あぁ、この戦争でユダヤが日本に好意的な立場を取らないようにな」
カミーユ・ゴルジュ「その為に大勢のユダヤ人が死んでもいいのか」
チャリー・スミス「当り前さ、ユダヤはキリストを密告しただろ・・・」
トム・エバンズ「ヨセフ君口を慎み給え、スミス君も任務でやった事だ」
カミーユ・ゴルジュ「僕は一生お前を許さないからな。人殺し野郎」
トム・エバンズ「過去は水に流して協力して今回の任務にあたってくれ」
カミーユ・ゴルジュ「奴を赦す?妻子が殺されたんですよ」
トム・エバンズ「そこをなんとか、この任務で多数の命が救われるんだよ」
カミーユ・ゴルジュ「赦したら、妻子が戻るとでも・・・」
カミーユ・ゴルジュ「それに私はスイス大使館員ですし・・・」
トム・エバンズ「そうか、ところで君のスイス大使は大のユダヤ嫌いだそうだね」
カミーユ・ゴルジュ「はぁ、ですから今はカミーユと・・・」
トム・エバンズ「実はヨセフだと大使に言っていいかな?」
カミーユ・ゴルジュ「そ、それは・・・」
トム・エバンズ「既にスイス大使には話をつけてある。スミス君はドイツ系アメリカ人だからドイツの技術者になってもらって」
チャリー・スミス「で、秘密の地下工場をさぐれという訳さ」
カミーユ・ゴルジュ「だったら、なにも俺が・・・」
チャリー・スミス「俺だって、ユダヤと組むのはまっぴらだぜ」
トム・エバンズ「止め給え二人共」
カミーユ・ゴルジュ「僕がコイツとコンビを組まなきゃならない理由は?」
チャリー・スミス「俺の身元保証の為さヨセフ」
トム・エバンズ「宜しくな」

〇山奥のトンネル(閉鎖中)
警察官「待ちたまえ、そこの外国人」
カミーユ・ゴルジュ「ご苦労様です、私はスイス大使館の者です」
チャリー・スミス「俺は同盟国のドイツ参謀だ、要塞の中を見たい」
警察官「ドイツ軍参謀?連絡は来てないが?」
チャリー・スミス「なんて事だ、上に報告するから君の名前と階級を言え」
警察官「あ、あぁそこまでしなくても・・・分かりました。どうぞ」
チャリー・スミス「以後気を付けたまえ・・・」
カミーユ・ゴルジュ「そこまで言わなくても・・・」
チャリー・スミス「いいか一つ教えてやる。日本人はこちらが悪くても高圧的に出れば引くんだよ」

〇地下の避難所
カミーユ・ゴルジュ「何だ、何もないじゃないか」
チャリー・スミス「そのようだな・・・さてと帰るか」

〇山奥のトンネル(閉鎖中)
警察官「ちょっと来てもらおうか・・・」
カミーユ・ゴルジュ「えっ・・・」
チャリー・スミス「同盟国のドイツ軍人に向かって何て言い草だ・・・」
警察官「いいから来い」

〇牢獄
チャリー・スミス「くそ、後で吠えずら掻くな・・・」
カミーユ・ゴルジュ「やはり素性がバレたこうなったらアメリカ大使に・・・」
チャリー・スミス「ダメだ・・・」
チャリー・スミス(待てよ、こいつを人質にすれば・・・)
カミーユ・ゴルジュ「な、何するんだ」
チャリー・スミス「悪いが人質になって貰う」
警察官「無駄なことは辞めろ・・・」
チャリー・スミス「ほら、この男を助けたければ俺をここから出せ」
チャリー・スミス「よし、ずらかるぜ」

〇枯れ井戸
チャリー・スミス「はぁはぁはぁ・・・」
カミーユ・ゴルジュ「す少し休ませて・・・」
チャリー・スミス「いいだろう・・・」
カミーユ・ゴルジュ「これからどうするんだ?」
チャリー・スミス「勿論アメリカ大使館さ」
カミーユ・ゴルジュ「いつもこんな事を・・・」
チャリー・スミス「あぁ幼い頃からね・・・」
カミーユ・ゴルジュ「幼い頃からだって?」
チャリー・スミス「あぁそうさ、俺はブロンクスで育ったんだ両親はドイツからの移民でな」
カミーユ・ゴルジュ「へぇー」
チャリー・スミス「移民の子と何時も虐められてな・・・そこから生きるすべを学んだんだぜ」
カミーユ・ゴルジュ「大変だったんだなでも家族がいれば・・・それに引き換え僕には家族はもういない」
チャリー・スミス「近所に裕福なユダヤ人家族がいてな、ある日そいつらが俺の父を盗人として訴えたのさ」
カミーユ・ゴルジュ「えぇっ」
チャリー・スミス「それで父は監獄で亡くなった」
カミーユ・ゴルジュ「訴えは?」
チャリー・スミス「盗品は後でその家で見つかって・・・父は無罪だったんだ」
カミーユ・ゴルジュ「そうか・・・」
チャリー・スミス「その後近所に住んでたエバンズ大使が俺達を何かと助けてくれてな」
カミーユ・ゴルジュ「恩義があると・・・」
チャリー・スミス「まぁな情報局へも口きいてくれたし・・・ 一つ聞いてもいいか?」
カミーユ・ゴルジュ「何だい?」
チャリー・スミス「南樺太をどうして受け取らなかったんだいユダヤは?」
カミーユ・ゴルジュ「あぁ、ユダヤはテルアビブに還るのが希望だったからな」
チャリー・スミス「勿体ない・・・アメリカはユダヤが受け取るとばかり」
カミーユ・ゴルジュ「日本はドイツと同盟してたしね、だから何か裏があるのかと」
チャリー・スミス「裏の思惑の無い情けなんてないぜ・・・お前だって今回のパスポートだって杉浦の情けに・・・」
カミーユ・ゴルジュ「たしかにドイツの同盟国領事にすがった・・・」
チャリー・スミス「まぁ家族の件は残念だったな」
カミーユ・ゴルジュ「じゃぁそろそろアメリカ大使館へ・・・」
チャリー・スミス「あぁ・・・」

〇おしゃれな居間
チャリー・スミス「只今戻りました大使」
トム・エバンズ「うんご苦労、写真は・・・」
チャリー・スミス「はい、ここに・・・」
トム・エバンズ「でかした。それを予定通りにな」
チャリー・スミス「ハイ」
カミーユ・ゴルジュ「何が撮りたかったんですか?大使」
トム・エバンズ「いやご苦労様・・・もう帰っていいよ」
チャリー・スミス「出来ました」
トム・エバンズ「よし、これを画像に入れて・・・」
チャリー・スミス「はい、戦闘機の秘密工場に加工します」
カミーユ・ゴルジュ「待ってください。空の部屋でしたよ、あそこは・・・」
トム・エバンズ「これからは、アメリカの仕事だから立ち入らない事だ」
カミーユ・ゴルジュ「待ってください。この仕事の目的は一体?」
トム・エバンズ「この戦争を終わらせる為の極秘任務さ」
カミーユ・ゴルジュ「写真を偽造してですか?」
チャリー・スミス「汚い仕事だから聞かない方がいい」
カミーユ・ゴルジュ「僕にも聞く権利があるはず」
トム・エバンズ「わかった、戦争終結する為の爆撃計画だ」
カミーユ・ゴルジュ「何もない地下空間を爆撃する?」
チャリー・スミス「今はな」
トム・エバンズ「重要人物の避難所なのさ」
カミーユ・ゴルジュ「でもあんな地下深く・・・届きませんよ」
チャリー・スミス「それが、新型爆弾では届くんだ」
カミーユ・ゴルジュ「でも何で写真を偽造・・・」
トム・エバンズ「我々は秘密工場を爆撃しただけという口実がな」
カミーユ・ゴルジュ「つまり、ある人物を殺す為の口実作りですか? この偽造写真は」
チャリー・スミス「そうだ」
カミーユ・ゴルジュ「その人物を殺す事で戦争を終わらせると?」
チャリー・スミス「あぁ・・・」
カミーユ・ゴルジュ「誰なんですその人?」
トム・エバンズ「あの部屋は皇太子の避難所なんだ」
カミーユ・ゴルジュ「なんですって・・・」
トム・エバンズ「大統領の計画はこうだ。新型爆弾、原爆というそうだがその威力を見せつけると共に皇太子を殺害する事で終結させる」
カミーユ・ゴルジュ「しかし・・・」
トム・エバンズ「これによりアメリカの何十万の若者の命が救えるからな」
カミーユ・ゴルジュ「もうすぐ終わりなのに・・・僕は反対です」
チャリー・スミス「じゃぁどうする」
???「大使「軽井沢を爆撃するな」との電文がここから発信され続けています」
トム・エバンズ「なんだと・・・」

〇荒廃した教会
  戦後、広島爆心地
カミーユ・ゴルジュ「あぁ、神よ・・・」
チャリー・スミス「アウシュビッツの所長になった気分はどうだ」
カミーユ・ゴルジュ「広島がこんな事になるなんて・・・俺は」
チャリー・スミス「人は強い力を持つと試したくなるのさ」
カミーユ・ゴルジュ「僕の判断は正しかったんだろうか?」
チャリー・スミス「それは、神の思し召しだろ」

コメント

  • で、出た❣️杉原千畝❣️😍
    ルーデンス様ありがとうございます❣️
    その他の登場人物については、
    私はあまり(全然w)分からないですね💦
    ポーランドや東欧についても、
    ドイツのバウハウスやライン河沿いの古城伝説や詩人ハイネは
    好きなんですが、ポーランドは
    愛しのマイキャラショパン君から最近入ったので、
    まだまだ勉強中です❣️これからも
    タプノベの歴史ジャンルを盛り上げて下さい❣️ではまた❣️

  • 大作ですね!!
    夏はやはり、終戦がらみの話が良いですね!
    意外な関係のバディが魅力的です。
    謎の電文など、ミステリー感が良いです。
    最近はガンダムもifの世界に走ってるそうで…架空戦記物もやってみたいですね😃

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