〇病室
悠蒼「あぁー💖」
悠蒼「全身めちゃくちゃ痛いし、歯も浮いてる感じするし、お股も痛いし、お腹も痛いし、」
悠蒼「悪露（出産後股から血液出てくる）も止まらないし、身体重すぎて、絶不調だけど・・・」
悠蒼「生まれたての赤ちゃん！可愛すぎるっ！」
悠蒼「あ、そーだ！名前もう呼んでもいいよね！ （夫と話し合いしてて決めていた）」
悠蒼「君はぁー海くん💖海くんだよー！ （※仮名です）」
　　産後のホルモンがドバドバと出ており、とにかく赤ちゃん可愛い💖の状態でした。
悠蒼「はい」
産婦人科医「出産おめでとう！産まれたねー！」
悠蒼「おかげさまで！良かったです！」
産婦人科医「これ、あげるよ」
悠蒼「飴・・・？良いんですか？」
産婦人科医「いいよー！おつかれさまー！」
産婦人科医「じゃあまたねー！」
悠蒼「飴もらっちゃったー！早速舐めよーっと！」
助産師「悠蒼さん」
悠蒼「わっ！」
助産師「母子手帳に出産時間書くのですが・・・」
悠蒼「あはは！かなり長くなりますよね！」
助産師「あ・・・いえ、母子手帳に記入する時間は、陣痛の間隔が五分感覚になってから計算で──」
悠蒼「はい・・・」
助産師「悠蒼さんの場合・・・今日本陣痛が始まった時間が10時になるので──」
悠蒼「・・・」
助産師「３時間というかなり安産の時間になります！」
悠蒼「・・・」
悠蒼「・・・」
助産師「悠蒼さん？」
悠蒼「・・・やです」
悠蒼「嫌ですぅぅぅぅぅぅー!!!!!!!!」
助産師「えっ？えっ？」
悠蒼「何も知らない人が母子手帳見たら、めっちゃ短い時間で産まれたみたいですよね!?」
悠蒼「あの！あのめちゃくちゃつらかった時間が！」
悠蒼「３日かかったんですよぉぉぉぉ!!!???」
悠蒼「そんな短時間にされてしまうなんてぇ！」
悠蒼「もっと！もっと長くしてくださぃぃぃい!!」
助産師「もっと長く・・・ですか？」
助産師「ちょっと・・・待っててください・・・」
　　その後も、なんやかんやあり・・・
　　最終的には──
　　７時間14分という記載に落ち着きました。
　　（あの時の看護師さんゴメンナサイ）

〇病室
赤ちゃん「ふぇー」
悠蒼「よしよし！おっぱいのもうねー！」
赤ちゃん「んくんく・・・」
悠蒼「あぁー!!可愛いっ!!!!!」
赤ちゃん「んくんく・・・」
赤ちゃん「・・・」
悠蒼「ん？どーしたかな？」
赤ちゃん「んんんんん・・・」
悠蒼「あ・・・うんぴね・・・」
悠蒼「おむつかえよーねー！」
　　このやりとりが、繰り返し繰り返し起きます
　　そうこうしているうちに──

〇病室
　　夜になりました。
悠蒼「・・・えっ？」
悠蒼「寝る暇なくて全く寝てない！」
赤ちゃん「ふぇー」
悠蒼「ああっ！よしよし！」
助産師「こんばんはー！夜担当のものです！」
助産師「・・・お母さん眠れてる？」
悠蒼「あ・・・いや、全く・・・」
　　ホルモンの影響か、産後の１日目は寝てなくてもなんとかなってました。
　　ただ、休みたいのは確かなわけで・・・
助産師「添え乳すると、一緒に休めたりするよ！」
悠蒼「そえちち・・・？」
助産師「そう！寝っ転がった状態で授乳するの」
助産師「こんな感じに！」
　　添え乳のやり方を教えてもらい、寝た状態で授乳をすることができるようになり──
悠蒼「これは！めちゃくちゃ良いですね！」
助産師「良かったー！」
助産師「あ！赤ちゃん窒息しないように気をつけてね」
悠蒼「はい！」
助産師「じゃあまた」
悠蒼「うふふー💖おいしいでちゅかー？」
赤ちゃん「んくんく」

〇水たまり
　　添え乳もしつつ、色んな角度で授乳するのが大事な時期だったのですが──
　　海くんが添え乳で寝てくれたのを見て、
　　私は一瞬で寝落ちしていました。

〇黒
　　次のシーンは悠蒼が見た夢の話なのですが、
　　見ると心苦しくなる可能性があります。
　　大丈夫な方のみ、お進みください。
　　もしくは、途中でも無理せず、スキップするか、引き返しても大丈夫です。
　　夢の内容は、言葉として表現していますが、実際は、もっと、感覚と感情が主体でした。
　　言葉にできない激情に対して、
　　言葉を当てはめた表現になっております。

〇散らかった居間
　　・・・ごみが・・・いっぱい
　　・・・いつから、ずっと
　　てんじょう、ばかり、みてるんだっけ
　　ぼく、ずっと、ひとり・・・
　　てんじょう、ばかりみてるの、つまんない
　　おなか、へったな・・・
　　あのひと、は、どこにいったんだろう
　　さみしい、な・・・
　　さむいのか、あついのか、
　　わからない・・・な・・・
　　なんで・・・ぼくは・・・
　　こんなに、くるしくて、
　　さびしいんだ・・・ろう・・・
　　おなか・・・へったよ・・・
　　さびしい・・・よ・・・
　　あぁ・・・
　　もう・・・
　　なにも、からだは・・・かんじない
　　でも・・・
　　さびしい・・・よ・・・
　　あいされたい・・・よ・・・
　　ぼくは、なんのために・・・
　　うまれて・・・きたの・・・？
　　わから・・・ない

〇黒
　　・・・たい
　　あいされ・・・たい
　　ぼくは・・・あいされ・・・たい！