アンダーグランドセプト

黙々倫敦(もくもくろんろん)

エピソード2 動き出し不調(脚本)

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〇シックな玄関
二階堂不比等「ただいま」
二階堂不比等「・・・」
  返事はない

〇アパートのダイニング
二階堂不比等「げ」
二階堂嘉「遅い!!」
二階堂嘉「帰って!!」
二階堂嘉「くるのが!!」
二階堂不比等「いたなら返事しろよ」
二階堂嘉「とにかくこんな時間に帰ってくるのはやめろ!!」
二階堂不比等「はーいはい」
二階堂嘉「まった・・・誰に似たんだか・・・」
  座っている位置から少し遠くに飾ってある写真に話しかけるように言う
二階堂嘉「なぁ・・・修司」

〇男の子の一人部屋
二階堂不比等「はぁ・・・チームか・・・」
二階堂不比等「そんなことしたら・・・」
二階堂不比等「まあ悲しむのはじいちゃんくらいか・・・」
  不比等は幼い頃、物心がつく前に両親を失っている
  それからはおじいさんと2人で暮らしているらしい

〇事務所
伊吹凱「おーすお疲れ様でーす」
一帯傭平「おう!きたか!」
嶋野一輝「なんだか今日はやけにバタバタしてますね」
一帯傭平「ああ、」
一帯傭平「なんでも今日、四大ギャングの「傘」のヤクの取引現場を抑えるらしいぞ」
伊吹凱「んーカサ?」
一帯傭平「お前そんなことも知らねえのかぁ!!」
嶋野一輝「四大ギャングは「傘」と「ギャンブ」と「MARS」、あと一つは確か・・・」
一帯傭平「とにかくそうとうな力をもつギャング達、そのうちの一つの組織だ。この間話をしたマーダーラーとはわけが違う」
嶋野一輝「まあそもそもマーダーラーは薬売るだけの組織だったし、四大ギャングは普通に武力行使がエグいって噂だ」
一帯傭平「どうやら町外れの閉鎖された工場跡地で取引があるらしいな」
伊吹凱「ほへー」
伊吹凱「てかてことは俺達第1機動捜査隊も・・・」
一帯傭平「いや、お前たちは普通に当番勤務だが」
伊吹凱「ガーン!?」
嶋野一輝「現実で「ガーン」って言うやつ初めて見たわ」
一帯傭平「じゃ、そういうことだから、お前ら早く行ってこい」
嶋野一輝「了解です」

〇コンビニ
  不比等がコンビニを見つめている
  そこに1台の車が通り過ぎていく
  ブーーーーーーン
二階堂不比等「・・・やるか」

〇車内
伊吹凱「なあ嶋野はさ、今日のヤクの取引みたいなの行きたくないの?」
嶋野一輝「全然行きたくない」
伊吹凱「え─絶対楽しいのに」
嶋野一輝「お前は楽しい楽しくないで仕事してんのか!」
伊吹凱「いやそういうわけじゃ」
  凱が横の窓の外を見る
嶋野一輝「おい運転してんだからよそ見すんな」
伊吹凱「今のやつ、」
嶋野一輝「はぁ?」
  凱が道路の脇に車を止める
伊吹凱「暗いしハッキリ見えた訳じゃないけど・・・」
嶋野一輝「なんだ」
伊吹凱「この間の万引きのやつじゃない?」
嶋野一輝「いやいつの」
伊吹凱「ほらバイクで逃げられたやつ!」
嶋野一輝「まあ・・・暇だし一応見に行くか?」
伊吹凱「てかあいつ捕まったのかな」
嶋野一輝「こっちが関わった時は何かしら報告あるだろうから捕まってない」
伊吹凱「じゃ、Uターンしまーす!!」
  ブーーーーーーン!!!!!!
嶋野一輝「ちょ、急発進すんな!!」
伊吹凱「ッ!!」
  ハンドルを切り、ドリフトしながら方向転換をする
嶋野一輝「何やってんだバカ!!」
伊吹凱「もう慣れっこでしょ嶋野ちゃん!!」

〇コンビニ
嶋野一輝「・・・」
嶋野一輝「コンビニか・・・」
伊吹凱「やるな万引き」
嶋野一輝「はぁ?バカか、もう懲りただろ」
伊吹凱「いや!やるね!俺の勘がそう言ってる」
嶋野一輝「この間捕まりかけたんだぞ?」
伊吹凱「あーゆーやつはスリル求めてやってんだよ」
嶋野一輝「おい出てきたぞ」
伊吹凱「おい!!お前・・・」
二階堂不比等「!?」
二階堂不比等「なんでっ!?」
  不比等はダッシュで逃げ始めた
嶋野一輝「なーんでこんな距離あるところから声掛けちゃうかな・・・」
伊吹凱「じゃ、俺行ってくるわ」
嶋野一輝「どいつもこいつも走るの好きすぎだろ」
  嶋野が無線のマイクに向かって話す
嶋野一輝「おい伊吹!!」

〇開けた交差点
伊吹凱「ああん!?どうした!!」
嶋野一輝「俺は車で追うから絶っっっ対に見失うなよ!!」
伊吹凱「了解!!」

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