旨みじゅわ!な焼き蟹(脚本)
〇おしゃれな受付
小豆「えっ!? まちさん風邪ですか?」
和彰「うん。悪いけど今日 少し長くいられない?」
小豆「大丈夫ですよ〜」
和彰「あ、じゃあ仕事終わりに皆で軽く 飲みに行こうか」
和彰「島崎君の店、行ってみたいって 言ってたじゃん!」
小豆(よし! 夜の宴を楽しみに頑張るぞ!)
小豆「さて、 いつものご依頼メールの処理・・・」
〇音楽スタジオ
弊社は作曲家、和田和彰の
個人事務所だが
〇テレビスタジオ
別会社でタレント業もしていて
メディア露出があるので
〇SNSの画面
「和彰さーん! 俺にタダで曲作ってくださーい!」
「当方yeahtubeで活動している歌い手です 和田さんにぜひ無償で楽曲を・・・」
〇おしゃれな受付
小豆「馬鹿なのかこいつら!!」
小豆「かと言ってきちんとした会社の依頼も あるから見逃せない・・・」
小豆「さて、まちさんの分の仕事」
小豆「こっちは誰でも見れるHPの アドレスじゃなく」
〇高級料亭
和彰さんが自ら渡した名刺にだけ
記されたアドレスから来る依頼
〇おしゃれな受付
日本人はまだ楽なんだけど・・・
小豆「何語だこれ! せめて英語で送ってこいやー!!」
小豆「疲れた・・・」
Kira「どう?終わった?」
Kira「そろそろ予約の時間だけど」
和彰「ごめん!kira君来て!」
〇音楽スタジオ
和彰「駄目だ。 やっぱりここのフレーズ変える」
和彰「生音で肉感確かめたいから ちょっと残って貰っていい?」
〇おしゃれな受付
和彰「安達君と小豆ちゃん先に行ってて 貰っていいかな?」
小豆「・・・」
〇立ち飲み屋
島崎「いらっしゃーい!」
「・・・」
小豆(あんまり安達さんと話した事 無いんだよなぁ・・・)
〇豪華な社長室
会社いちイケメンだし、
真面目で優しい人だけど・・・
〇店の休憩室
小豆「安達さん休憩ですか?」
安達「うん。でも 和彰さんが帰るまで進めておきたいから」
小豆(寡黙と言うか・・・暗いというか・・・)
〇立ち飲み屋
島崎「はい、お通しのチーズと蒸し野菜」
「・・・」
安達「えっと、先頼んでてって言ってたから」
安達「・・・えっと 何食べようか」
小豆「と、とりあえず枝豆とか・・・」
島崎「・・・。 今日蒸し蟹あるんス」
島崎「紅ズワイですけど、 質の良いもの仕入れまして」
島崎「少量ですがどうすか? 炭火で焼いてお出しします」
〇立ち飲み屋
島崎「はい、焼きたて。 熱いんで軍手どーぞ」
小豆(焦げめのついた蟹!じゅわじゅわだ!)
(カニフォークで・・・)
小豆(むむ・・・結構難しい)
小豆(やった!身が取れた!)
小豆(あつあつ!最高!)
小豆(蟹の旨みじゅわ〜! 身がホックホクだ〜!)
小豆「うっまーい!!!!」
小豆「美味しいですねー! 安達さ・・・」
〇黒
すげー蟹取るのに真剣だ・・・
〇立ち飲み屋
安達「・・・」
安達「あっ!? ご、ごめん、集中しちゃって!」
小豆「いえ、 蟹って集中しちゃいますよね」
小豆「あっ!」
もうすぐ着く
小豆(ほぼ無言だったけど 気まずい雰囲気は避けられた)
小豆(店長さん・・・ 察して蟹すすめてくれたのかな)
小豆「2人が来るまで和彰さんの話でも 聞かせてもらえますか?」
安達「楽曲に対してあんなに真摯に向き合う人を 俺は他に知らない」
安達「ボンボンの道楽だなんて揶揄する 馬鹿もいるけどさ」
安達「あんなに泥臭く生きてるのを 皆わかって無いから」
小豆(和彰さんの話になるとすっげー 喋るな、この人・・・)
小豆(共通点、会社の事だけだし 気を遣ってくれてるのかな)
〇大衆食堂
「いらっしゃーい!」
〇立ち飲み屋
和彰「お待たせー」
Kira「2人で何の話してたの?」
Kira「この人和彰さんの話しか しないでしょ!」
小豆(あ、気遣いとかじゃ無く デフォなのか・・・)
2人の距離感と「焼き蟹」との取り合わせが絶妙ですね✨
お恥ずかしながら紅ズワイはあまり食べてこなかったので(実家では毛蟹とタラバばかりで…)、シーンから食欲とヨダレを刺激されてしまいました🤤 カニ味噌はその後に争奪戦になったのかなぁと想像したくなります😊
和彰さん、お仕事がらみのメールは全て事務所スタッフにチェックさせ、龍之介くんなど個人的なアレなメールは自己管理、イロイロと有能ですね😂