そのチャレンジの名は渋谷

要 九十九

渋谷とはどんな街か?(脚本)

そのチャレンジの名は渋谷

要 九十九

今すぐ読む

そのチャレンジの名は渋谷
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇電車の中
  まもなく~
  お出口は右側です
???「タクヤこれ見てみろよ」
タクヤ「なんだよカズマ?」
タクヤ「広告?」
タクヤ「えーっと TapNovelのひと駅Novelコンテスト?」
カズマ「テーマは渋谷だって」
タクヤ「渋谷かぁ」
タクヤ「街には行ったことないな」
カズマ「俺はよく行くから 今度一緒に行ってみるか?」
タクヤ「えぇー、いいって 怖いし」
カズマ「怖い?」
カズマ「お前渋谷に どんなイメージ持ってるんだ?」
カズマ「渋谷常連の 俺が聞くから言ってみ?」
タクヤ「マジかよ」
タクヤ「まぁ乗り換え駅に着くまで 暇だしいいか」
タクヤ「渋谷ねぇ」

〇渋谷駅前
タクヤ「まず、そうだなぁ」
タクヤ「人が多くて」
タクヤ「賑わってる」
カズマ「なるほど 確かにそうかもな」
タクヤ「あとは」
タクヤ「若者が多い」
カズマ「小学校かな?」
カズマ「確かに若者だけど 幼すぎるのよ」
タクヤ「他には~ あっ!」

〇ハチ公前
タクヤ「待ち合わせに 分かりやすい場所がある」
Z子「ごめーん! 待った?」
C男「いや、今来たとこだよ」
Z子「やっぱりここが一番 待ち合わせで分かりやすいね」
Z子「渋谷ハチ公前」
カズマ「ハチの意味が違うのよ」
カズマ「百歩譲ってハチが鉢植えの事だとしても 公を付けては呼ばないだろ」
カズマ「というか さっきから気になってたんだけど」
タクヤ「何だ?」
カズマ「未来人おらん?」
タクヤ「えっ? でも渋谷って流行の最先端じゃ?」
カズマ「最先端は最先端だけど」
カズマ「この子は尖りすぎて 現代を突き破ってるのよ」

〇電車の中
タクヤ「街には行ったことないんだから 仕方ないだろ」
カズマ「そうだとしても こんなイメージにはならないだろ」
カズマ「というか今の中に 怖い要素あったか?」
タクヤ「うるさいなぁ」
タクヤ「じゃあ何度も行ったことあるお前が 渋谷の街がどんなのか説明してくれよ」
カズマ「任せろ!」
カズマ「まずは」
  まもなく自由が丘~
  自由が丘を出ますと
  中目黒に止まります

〇ハチ公前
カズマ「カップルが多い」
タクヤ「あれ? 何か見覚えある光景だな」
???「ごめーん! 待った?」
C男「いや、今来たとこだよ」
タクヤ「俺の未来人じゃねーか!!」
タクヤ「何で俺のイメージの中のキャラが お前の所に出てきてるんだよ!」
カズマ「た、ただの偶然だよ たまたま!」
Z子「やっぱりここが一番 待ち合わせで分かりやすいね」
Z子「渋谷ハチ公前」
タクヤ「さっき見たんだよ!」
タクヤ「何でツッコんでたお前の中でも 鉢植え前待ち合わせになってんだよ!」
タクヤ「背景にある本物の前で 待ち合わせろよ!!」
カズマ「じょ、冗談だよ 冗談!」
タクヤ「お前もしかして渋谷の街 行ったことないんじゃ?」
カズマ「そ、そんなわけないだろ」

〇電車の中
カズマ「渋谷の街はなぁ」
カズマ「・・・」
カズマ「・・・」
カズマ「楽しい場所が多い!」
タクヤ「今の間で確信した お前絶対行ったことないだろ」

〇SHIBUYA109
Z子「やっぱり渋谷の街って楽しいね」
C男「そうだね」
タクヤ「話進めるのね」
悪そうな人「おいおい兄ちゃん 可愛い女連れてるじゃねーか」
タクヤ「なんだなんだ? 何が始まった?」
C男「止めろ! 彼女に触わるな!」
悪そうな人「うるせーんだよ!」
C男「ぐっ」
タクヤ「彼氏ボコボコじゃねーか! 楽しい場所って話何処いったんだよ!!」
悪そうな人「邪魔な奴も消えたし 2人でどっか行こーぜ」
タクヤ「彼女早く逃げて! というか この茶番まだ続くの?」
Z子「私の」
Z子「私の彼に」
Z子「何するのよーーー!!」
悪そうな人「ま、マジかよ」
タクヤ「こっちの台詞だよ!!」
タクヤ「何処の現代に 怒ってビーム撃つ奴がいるんだよ!!」
タクヤ「これが渋谷じゃないって 誰でも分かるわ!」
カズマ「・・・」

〇電車の中
タクヤ「お前が掘り下げたの 渋谷じゃなくて 未来人の話じゃねーか!」
タクヤ「やっぱりお前 渋谷の街に行ったことないだろ?」
カズマ「・・・」
カズマ「すみません ないです」
カズマ「つい見栄を張りました」
タクヤ「はぁ・・・」
タクヤ「結局渋谷じゃなくて ヤバい奴の妄想をただ聞かされただけか」
カズマ「今ヤバい奴って言った?」
タクヤ「こんな調子じゃ 渋谷の街に繰り出すなんて 夢のまた夢だな」
カズマ「あのさぁ」
タクヤ「何だ?」
カズマ「結局何で渋谷の街が怖いんだ?」
カズマ「お前が語ったイメージに 怖そうな物はなかったけど」
タクヤ「いや別に 大した話ではないけど」

〇渋谷駅前
タクヤ「人が多いのも」
タクヤ「苦手だし」
タクヤ「若者が多いのも」
タクヤ「気後れする」
カズマ「うん。とりあえず その若者像だけは修正しような」
タクヤ「何より大きいのは」

〇電車の中
  まもなく中目黒~
  中目黒を出ますと~
タクヤ「新しい事にチャレンジするのって やっぱり怖いじゃん」
タクヤ「新しく何かをしたり 何処かに行くのも」
タクヤ「俺は物怖じするんだよ」
カズマ「なるほど」
カズマ「まぁ俺も新しい事にチャレンジするのは 怖いし気持ちは分かる」
カズマ「多分だけど世の中の人も そういう人は多いんじゃないか?」
タクヤ「だよな」
カズマ「でも」
カズマ「新しいって何だ?」
タクヤ「そりゃいつもと同じじゃないって事だろ」
カズマ「例えば」
カズマ「サッカーで1対0という結果が 2回続いたとしたらそれは同じか?」
タクヤ「まぁ数字だけ見れば同じだな」
カズマ「結果は同じだとしても」
カズマ「点数を入れた人間が違う場合もある」
カズマ「選手の動きだって試合ごとに違う」
カズマ「結局世の中 同じように見えていても」
カズマ「全く同じ事なんて殆どないんだよ」
タクヤ「そうなのか?」
カズマ「あぁ。その違いを認識してるか してないかの差はあるけどな」
カズマ「俺らだってそうだぞ」
タクヤ「えっ?」
カズマ「大学の帰りに昨日と同じ時間 同じ車両に2人で乗ってるよな?」
タクヤ「確かに」
カズマ「でもお前は昨日と違う格好だけど 俺は変わらない」
タクヤ「本当だ」
カズマ「俺だけ見れば 全部昨日と同じように見える」
タクヤ「そうだな」
カズマ「だけどな」
カズマ「昨日は赤のTバックだけど 今日は豹柄のを穿いてるんだぜ」
タクヤ「今現世で最もいらない情報を挟むなよ!!」
タクヤ「あと下着替えたなら 服も着替えろ!」
カズマ「まぁ結局自分が認識してないだけで 目の前には新しい事が広がってるって事だ」
カズマ「そういう意味で人は」
カズマ「いつも新しいことに チャレンジし続けてるとも言えるな」
カズマ「で、どうする?」
タクヤ「何が?」
カズマ「いつもみたいに乗り換えずに 街に行ってみるか?」
タクヤ「あー分かったよ 行けばいいんだろ」
カズマ「丁度着いたしな」
  まもなく渋谷~
  渋谷
  終点です

〇渋谷駅前
カズマ「じゃ行くか」
タクヤ「おぅ」
タクヤ「未来人いるかな?」
カズマ「いるかもな」
  おしまい

コメント

  • 渋谷確かに憧れを持ちつつも怖いイメージはあります。
    わたしもあまり行ったことがないので共感しました。チャレンジが実際にその地に行ってみるというのも面白いなと思いました。

  • 『百聞は一見に如かず』ということわざがある様に、実際自分の目でみることが大事ですね。こんなに有名な渋谷の情報は莫大で、印象が独り歩きしている感じはあると思いますが、やっと彼らもチャレンジする時がきましたね。二人のかけあいも楽しかったです。

  • 面白かったです。渋谷に行けば必ず人が居るけれど、もしかするとそれは未来の自分なのかも!?と思うと胸がわくわくしてきます♪

コメントをもっと見る(5件)

成分キーワード

ページTOPへ