〇渋谷駅前
柊平「♪♪♪〜」
　　ピコン

〇緑（ライト）
杏珠「すみません　忘れ物しちゃって・・・ 少し遅れます」
柊平「おっけー！　慌てなくて大丈夫だよー」

〇渋谷駅前
柊平「ふぅ・・・ どうするかなー」
　　ポチポチ──シュッ
　　ポチ　シュ
　　ポチ　ポチ──
「柊平か？」

〇渋谷駅前
鉄仙「柊平・・・小山内柊平だよ　な？」
柊平「・・・ん　あぁ？　誰だっけ？」
鉄仙「テツだよテツ！ ほら大学で　承ばけ会で一緒だった」
柊平「んん？　あっ・・・あぁ」
　　ピコン

〇緑（ライト）
杏珠「ありがとうございます！ 今日すっごく楽しみです♡」
柊平「（ ´∀｀）bｸﾞｯ！」

〇渋谷駅前
鉄仙「女の子？」
柊平「ここハチ公前」
鉄仙「いや男と待ち合わせすることもあるでしょ」
柊平「待ち合わせってね　 男と女にとってしかイベントにならないの」
鉄仙「・・・イベント？」
柊平「そう　どっちが早く着いたや遅れるとか 人多すぎてなかなか会えないとかって」
柊平「待ち合わせには事件がつきものでしょ」
鉄仙「・・・事件」
柊平「事件を乗り越え出会う二人」
柊平「もうボーイミーツガールの物語ですよ　 古典ですよ」
鉄仙「・・・・・・」
柊平「ボーイミーツボーイって聞かないでしょ？」
鉄仙「ふっ　柊平変わらないなー！」
鉄仙「二人で遊びまくってデーモンズって言われてたころのまんま　なんか嬉しいよ！」
柊平「テツは？　最近何してるの？」
鉄仙「見たまんま 仕事よ　打ち合わせで」
柊平「ちゃんとしてる族のままやってんだ？」
鉄仙「そうだよ　俺は心入れ替えたからね」
　　ピコン
柊平「・・・そうかよ」
鉄仙「ほらスマホなってるよ 今日の子はどんな子？　何ちゃん？」

〇緑（ライト）
杏珠「すみません家戻ったんですけど エレベーター点検中みたいで・・・ まだかかりそうです・・・」
柊平「俺のことは気にしないで！ ゆっくりで大丈夫よー！」

〇渋谷駅前
鉄仙「で　どんな子なの？」
柊平「あんじゅちゃんって子」
鉄仙「うぇえええ　 やめてくれよ妹と同じ名前じゃないかよ」
柊平「知らねぇよ」
鉄仙「どこで知り合ったの？」
柊平「バイ・・・ あぁその子のバイト先だったカフェで」
鉄仙「・・・そか　 まぁあんじゅって名前の子には気をつけろ」
鉄仙「20年あんじゅの兄をしてきた俺が忠告するよ」
柊平「はぁ？」
鉄仙「うちの妹サタンだから 悪魔中の悪魔　最上級だから」
柊平「ひでぇな・・・」
鉄仙「まぁ聞けって　まずな　 うちの妹のいたクラスはすべて学級崩壊」
鉄仙「そんで　付き合った彼氏も 東大生だったやつが闇金に手を出し 最後には業者側になったり」
鉄仙「どっかの社長がAV男優になったりと やべぇんだよ」
柊平「・・・ひでぇな」
柊平「まぁでも今日会う子は違えよ　ちょー天使」
柊平「お前と全く似つかんし　 気遣いのできる優しい子だし」
鉄仙「そうかよ」
　　ピコン

〇緑（ライト）
杏珠「ありがとうございます♡ 優しい先輩に甘えてばっかですみません」
柊平「気にしないでー！」
杏珠「でもただ待っているだけって辛いですよね」
杏珠「そうだ！　ウミガメのスープやりません？」
柊平「ウミガメのスープ？」
杏珠「はい！　 LINE上でもできる簡単な推理ゲームです！」
杏珠「私がちょっとおかしな状況を言うので 「はい」か「いいえ」か 「関係ありません」で答えられる質問をしてきてください！」
柊平「いいね!!　楽しそう！」

〇渋谷駅前
柊平「ほらっ　ちょーいい子じゃん！」
鉄仙「なになに？」
柊平「今からあんじゅちゃんとのゲームで 忙しいから ほら仕事行った行った」
鉄仙「はいはい まぁ柊平と久々に話せてよかったよ またな！」
柊平「うぃーす」

〇緑（ライト）
杏珠「あるお店で３組のお客さんがそれぞれ 動物　海外　アイドルの話をしていました」
杏珠「お客さんが帰った後 店の男は３組とも同じ話をしていたことに気づきました どういうことでしょう？」
柊平「んーと　動画は関係しますか？」
杏珠「いいえ　しないです！」
柊平「そっかー そういや俺さ最近動物動画にハマってて これおすすめだから見てみてよー！」
柊平「https：//www.mybesttube.com/watch？v=12525411」
杏珠「答えられませんよー 「はい」か「いいえ」で答えられる質問だけです」
柊平「ごめんごめんｗ じゃあ現代日本の話ですか？」
杏珠「はい」
柊平「お店の種類は関係ありますか？」
杏珠「いいえ」
柊平「男の年齢とか役職は関係ありますか？」
杏珠「いいえ」
柊平「動物の種類や海外の場所 アイドルの名前とかは関係ありますか？」
杏珠「はい」
柊平「お客さんが帰った後だから気づいた？」
杏珠「はい」
　　・・・・・・・・・・・・

〇渋谷駅前

〇緑（ライト）
柊平「わかった！ お客さんは渋谷の待ち合わせ場所について話していたからでしょ！」
柊平「ハチ公や青ガエルとか モヤイ像やセンター街とかの どこで待ち合わせをするかについて話していたからでしょ？」
柊平「いや　ここのお店は地方にあって お客さんは雑誌を見ながらどこへ観光するか話していた」
柊平「そして店員は片付け中に雑誌を発見 折り目か付箋のページを見て気づいた！」
柊平「これでしょ？」
杏珠「正解です！　先輩さすがです！」
柊平「いやー時間を忘れて楽しめたよ!! ありがとう！」
柊平「ちなみにあとどれくらいで着きそう？」
杏珠「もう着きます！」
柊平「おっけー！ ハチ公前の交番の隣で待ってるよー」

〇渋谷駅前
　　ピコン

〇緑（ライト）
杏珠「男は後ろから掴まれ 「誰だ」と問いかけられました 男は問いかけてきた人を見ると喜びました なぜでしょう？」
柊平「また？ｗ」

〇黒
　　ガサッ
柊平「えっ　えぇえ なになに??」
「だ〜れだ？」