1話(脚本)
〇西洋風の受付
アイラ・ノワール「・・・」
アイラ・ノワール(今日も、ギルドは騒がしい)
アイラ・ノワール(それも、酷いくらいに)
アイラ・ノワール(・・・いけない!こんな顔してちゃ、舐められる!)
アイラ・ノワール「すみません、この、魔狼退治のクエストを受注したいのですが」
ギルド職員「はい、かしこまりました〜!」
ギルド職員「はい、どうぞお気をつけて行ってらっしゃいませ〜!」
アイラ・ノワール「・・・ありがとうございます」
アイラ・ノワール(やっぱり、人と話すのは慣れない)
アイラ・ノワール(早いところここから出よう)
「なぁなぁ、聞いたか?あの雷鎚のお嬢様の話!」
アイラ・ノワール(・・・・・・・・・雷鎚のお嬢様・・・・・・?)
アイラ・ノワール(・・・気になる。ちょっと聞いてみようかしら)
「聞いた聞いた。箱入り娘だったはずなのに次々依頼をこなしてるってやつだろ?」
「ぬくぬく家で過ごすこともできるのにわざわざ魔物退治するなんてほんとすげーよな」
「な!お嬢様だから中々会えねぇけど、超可愛いしマジで応援してるんだよな〜!」
アイラ・ノワール(・・・お嬢様、ねぇ・・・)
アイラ・ノワール(どうしてそんないい御身分なのにはたらくのかしら)
アイラ・ノワール(私とは、真逆の存在でしょうね)
アイラ・ノワール(聞いて、損した。早く討伐に出かけなきゃ)
〇森の中
アイラ・ノワール「この辺りかしら」
アイラ・ノワール「早いところ片付けておしまいにしましょう」
アイラ・ノワール「・・・ちょうど来たわね」
アイラ・ノワール「これで・・・!」
アイラ・ノワール「・・・よし、倒した」
アイラ・ノワール「早く帰って、依頼を終わらせなければ」
アイラ・ノワール「人と話すのは、嫌いだから」
〇西洋風の受付
アイラ・ノワール「すみません、魔物を討伐しました」
ギルド職員「依頼達成おめでとうございます〜!」
ギルド職員「こちら、報酬でございます〜!」
アイラ・ノワール「・・・ありがとうございます」
ギルド職員「また依頼の受注お待ちしております〜!」
〇貴族の部屋
アイラ・ノワール(やっと、帰ってこれた)
アイラ・ノワール(今日もなんとか、暮らしていけるほどのお金が稼げた)
アイラ・ノワール(あの家にいるより、ずっといい暮らしだ)
アイラ・ノワール(ゆっくり寝れて、三食ご飯も食べれる)
アイラ・ノワール(他人と話さなければいけないことが、玉にキズだけど・・・)
アイラ・ノワール(・・・皆、裏切るかもしれないんだから)
アイラ・ノワール(そろそろ寝なきゃ、明日に備えて)
アイラ・ノワール(とりあえず、生きなきゃなんだ)