エピソード3、平和な日常なんて、うちには存在しないのですっ!!(脚本)
〇可愛い部屋
幽狐 燈(ゆうこ あかり)「...むり。起きない。ずっとここ」
焔音 稀那(ほむね きな)「ちょ、何この丸まり方!?猫すぎでしょ!!引っ張るよ!?って、全然動かないんだけど!!」
幽狐 燈(ゆうこ あかり)「ぬくい。冬ごもり...してないけど、したい...」
その隣では、朱音が朝から全開。
宵森 朱音(よいもり あかね)「やっほー!今日もいい天気ーっ!!耳も絶好調〜っ♪」
耳飾りを選びながら、ウサ耳をパタパタさせてご機嫌。
一方で──
〇白い玄関
宵森 珠璃(よいもり しゅり)「儀式用の服がっ!!見つからないのですっ!!このままでは神の光が失われるのですっ!!」
〇女の子の一人部屋
白銀 葛葉(しろがね くずは)「...神は、朝が弱いのである」
〇一軒家の玄関扉
玄関に届いた謎の大きな箱。
宵森 朱音(よいもり あかね)「子届いたよーっ!!あけよーっ!!」
出てきたのは、庭用の鉄製ベンチ
焔音 稀那(ほむね きな)「おっきすぎるだろ!!玄関通れないってば!!」
宵森 朱音(よいもり あかね)「ちがったー!?サイズ間違えたーっ!!」
さらに、珠璃が注文した“神具型ヘッドホン”が届く。
宵森 珠璃(よいもり しゅり)「このイヤホン...大きすぎて、肩に乗ってるのですっ!!」
焔音 稀那(ほむね きな)「神の罰...?」
〇システムキッチン
落ち込む彼女たちの前に、冷蔵庫の奥から一つのプリンが現れる。
プリン(高級):1
姉妹:5人
宵森 朱音(よいもり あかね)「食べたーいっ!!」
宵森 珠璃(よいもり しゅり)「神の口に入れるのが筋なのですっ!!」
焔音 稀那(ほむね きな)「公平にじゃんけん!」
焔音 稀那(ほむね きな)「いや待って、姉さますでに呪文唱えようとしてない!?」
白銀 葛葉(しろがね くずは)「我、神威によりこのプリンを──」
幽狐 燈(ゆうこ あかり)「もう、食べた」
全員「えええええーーーっ!!??」
幽狐 燈(ゆうこ あかり)「おいしかった」
白銀 葛葉(しろがね くずは)「あら...そうですか...」
〇公園のベンチ
「今日は何もしない!外でまったりしよう!!」と宣言し、近所の公園へ。
――が。
宵森 朱音(よいもり あかね)「わぁっ、すずめがめっちゃこっち見てる!...ついておいでって言ってる気がするーっ!!」
〇住宅街の公園
宵森 珠璃(よいもり しゅり)「このベンチ...人が集まるのですっ!歌って踊って、わたしの信仰を増やすのですっ!!」
〇公園のベンチ
焔音 稀那(ほむね きな)「いやいやいや!?日常どこいった!?なんで野生+アイドル活動!??」
幽狐 燈(ゆうこ あかり)「もう...帰る。ひとりで」
〇街中の公園
怪しい行商人「神の娘よ...この巻物、神力で読むと本物の地図に──」
白銀 葛葉(しろがね くずは)「た異界の扉が開くパターンじゃん!!絶対イヤだ!!」
〇白い玄関
宵森 朱音(よいもり あかね)「いっぱい走ったぁ〜〜っ!!!」
宵森 珠璃(よいもり しゅり)「今日は、信仰者が3人は増えたのですっ!」
幽狐 燈(ゆうこ あかり)「無事、帰宅。平和」
焔音 稀那(ほむね きな)「いやほんとに?全員ちょっとずつ事件起こしてない!?」
白銀 葛葉(しろがね くずは)「これが...うちの日常...か...神様でも胃が痛い...」
こうして獣耳☆シスターズの一日は、何事もなく...終わらないのだった。