読切(脚本)
〇名門の学校
花柳香織「オイこら!! テメェ今ウチの事見て笑ったろ!?」
悪魔のロシェル「いえそんな事は・・・」
花柳香織「ウソをつけ!絶対ウチを見て笑ったって!!」
悪魔のロシェル「失礼します」
小野寺翔馬「やぁ元気どうしてた?高校が違うから会えなかったけど」
花柳香織「よ、よぉ、久しぶり。今暇か?」
小野寺翔馬「大学受験で忙しいけど、どうしたの?」
花柳香織「ちょっと話があるんだけどな・・・そうだウチ来ねぇか?」
小野寺翔馬「えっ、何で?」
花柳香織「べ、別にいいじゃねぇか。たまには付き合えよ」
小野寺翔馬「勉強が・・・」
花柳香織「お前さ、何処に行くんだよ?」
小野寺翔馬「うんまぁな・・・東京の大学目指してる」
花柳香織「スゲ~よな翔馬は」
小野寺翔馬「涼子はどうするんだい?」
花柳香織「へっ、私なんか聞いてもしょうがねぇだろヤンキーだぜ私」
小野寺翔馬「そう卑下すんなよ」
花柳香織「ただ、もしかしたら翔馬みたいに東京へ行くかも・・・」
小野寺翔馬「じゃぁまた会えるね東京で」
花柳香織「バ、バカ言うな!誰が会いたがってると言ってるんだよ」
花柳香織「つーかそれより今日こそ決着つけようぜ!いつも逃げやがって」
小野寺翔馬「何をだい?」
花柳香織「フン、忘れたとは言わせねぇぞこの間の喧嘩だよ」
小野寺翔馬「そんな事あったか?」
花柳香織「今度は、ちゃんと覚悟しとけよ」
小野寺翔馬「喧嘩?僕が告って香織を怒らした?」
花柳香織「ちげぇよ、逆だろ!うちが告って・・・あっ、なんでもねぇし、勘違いすんじゃねぇぞテメェ」
小野寺翔馬「あっ、あれが告りだったのか」
花柳香織「うるせぇ、もう忘れろよなそんな事」
小野寺翔馬「そんな事よりさぁ、熱いから何処か日陰で話そう」
花柳香織「おぅ、逃げんなよコラ~」
〇グラウンドの隅
花柳香織「何処まで行くんだよ」
小野寺翔馬「日陰なら涼しいだろ・・・で、どうしたんだよ」
花柳香織「べ、別に大した用じゃぁねぇ~けどさ」
小野寺翔馬「そうか、じゃぁな」
花柳香織「コラ待て、話は終わってねぇぞ」
小野寺翔馬「何だよ・・・」
花柳香織「これからはあまり会えないだろうし・・・最近会ってないし・・・その・・・寂しいんだよ判ったかボケ」
小野寺翔馬「ゴメン学校が違うし香織にヤンキー仲間の彼氏がいたら悪いし」
花柳香織「えっ、彼氏なんかいね~よ当り前だろ!し翔馬こそ彼女いるだろう」
小野寺翔馬「あぁ居るよ」
花柳香織「えっ、誰なんだよ、そいつは名前を教えろ」
小野寺翔馬「目の前にいるだろ」
花柳香織「誰もいねぇ~ぞ」
小野寺翔馬「僕の目の前にいるだろ」
花柳香織「この野郎」
小野寺翔馬「痛てぇな」
花柳香織「意味わかんねぇ・・・それどういう意味だよ?答えろよ」
小野寺翔馬「それは僕はずっと香織と・・・」
花柳香織「ば、バカやろう何言い出すんだよ急に、俺の事どう思ってんだよ・・・はっきり言えよ」
小野寺翔馬「昔に戻って・・・」
花柳香織「何だ幼馴染としてか・・・なめてんじゃねぇぞコラ」
小野寺翔馬「いや、その・・・そうだ今度公園散歩しない?」
花柳香織(そうか、まっ散歩もデートだしな・・・昔のように手を繋いでだろうな)
小野寺翔馬「うん連休だし」
花柳香織「わかった、明日、散歩で決着をつけてやる」
〇林道
花柳香織「はぁ、はぁ・・・何が公園で散歩だよランニングじゃぁねぇか」
小野寺翔馬「香織もう少しだ頑張れ」
花柳香織「す、少し休もうぜ翔馬」
小野寺翔馬「あぁストレッチするか香織」
小野寺翔馬「汗拭きなよ香織」
花柳香織「有難う翔馬」
〇公園のベンチ
小野寺翔馬「じゃぁベンチでうつ伏せになって香織」
花柳香織「え?や、やめろって!くすぐったいじゃんもー変な奴め・・・どこを伸ばすつもり?」
小野寺翔馬「先ずは、腹筋。僕が足首を掴んであげるから、ほら1,2,3・・・」
花柳香織「ちょ、やめてってば!そこ弱いんだって、よ~し反撃、どうだ翔馬参ったか」
小野寺翔馬「あと10回ね」
花柳香織「無理だってばギブアップ!もう動けねぇ、ほらみろこんな汗かいて・・・」
小野寺翔馬「飲む?」
花柳香織「有難う」
小野寺翔馬「僕にも・・・」
花柳香織「ハイ、どうぞ」
小野寺翔馬「有難う」
花柳香織(あぁ、俺が触れた飲み口・・・きゃぁやだ間接キス)
小野寺翔馬「今度は僕の背中押して」
花柳香織「え~っ、めんどくせぇな・・・ほら、こうか? うわ、意外とマッチョだな翔馬」
小野寺翔馬「よし、じゃぁ今度は僕の足裏に手を置いて体重をかけてくれる?」
花柳香織「はぁどんなプレイだよ、まぁいいか、いくぞ」
小野寺翔馬「うんいいね、あと20回」
花柳香織「20回!ふざけんな殺す気か・・・あーイテテ明日筋肉痛確定だわ」
小野寺翔馬「マッサージしてやろうか?」
花柳香織「えっ、マジで?頼むわうつ伏せになるから肩から腰に」
花柳香織「あー気持ちいいー・・・チョット何処触ってんだよ、そこはダメだってば!」
小野寺翔馬「じゃぁ何処を揉んで欲しいんだ」
花柳香織「チョット変な事考えるなよ・・・全く」
小野寺翔馬「さてと、歩こう」
花柳香織「ねぇ、腹すかねぇか?ラーメン食いに行こうぜ」
小野寺翔馬「いいなぁ行こう」
花柳香織「よしゃー俺の一番に連れてってやるよバイクで」
〇ラーメン屋のカウンター
岩崎省吾「ヨッ、香織じゃねぇか」
花柳香織「ゲッ、省吾の野郎」
岩崎省吾「今度、映画に行こうぜ」
花柳香織「チッ、お断りだねナンパ男、トットと消えな」
小野寺翔馬「誰だい?」
岩崎省吾「テメェ、人の彼女に手を出しやがって」
小野寺翔馬「な、何を藪から棒に・・・」
花柳香織「大丈夫?翔馬」
岩崎省吾「トットと消え失せろ」
花柳香織「何するんだい」
岩崎省吾「イテテ、何もそんなに怒らなくてもいいだろ・・・俺はお前の彼氏なんだし」
花柳香織「ウルサイね、彼氏面すんじゃねぇよ浮気男明子や友子から聞いたよ浮気しまくってるって・・・」
岩崎省吾「ご、誤解だって、なっ静かな所でよじっくり話そうじゃねぇか久しぶりに」
花柳香織「ウルサイ、消えな」
悪魔のロシェル「ゲッ、まずい。またあの子だ」
花柳香織「あぁ、折角翔馬とうまく行きそうだったのに・・・ついてない」
悪魔のロシェル「さっきの男、消してあげましょうか?」
花柳香織「またアンタかい・・・どうするんだい?」
悪魔のロシェル「ワテは恋愛専門の悪魔だす・・・いかようにもできまっせ」
花柳香織「それじゃぁ、俺に対する好意を他の奴に振り替えさせてくれ」
悪魔のロシェル「へぇ、お安い御用だす」
悪魔のロシェル(フン、それじゃぁ一文の得にもなりゃしない、あの男の恋する人を翔馬にしてやれウッヒヒ!!)
悪魔のロシェル「ホナ、さいなら」
花柳香織「どうせガセだろうけど」
〇林道
岩崎省吾「お~い待ってくれ~」
小野寺翔馬「何しに来た」
岩崎省吾「誤解を解きたくてな」
小野寺翔馬「はぁ?」
岩崎省吾「俺と付き合ってほしい・・・そうだ今度俺のバイクに載せてやるぜ」
小野寺翔馬「別に乗りたくないし」
岩崎省吾「そう言わずによ~」
花柳香織「まだ翔馬にガンとばしやがっていい加減におし浮気男」
岩崎省吾「今度は浮気じゃァねぇ本気だ・・・だから俺と付き合ってくれ翔馬」
小野寺翔馬「何言ってるんだコイツ・・・俺の彼女は香織だけさ」
岩崎省吾「何だとう、このアマつけあがりやがって俺の恋人を奪おうって気か?」
花柳香織「イタタタ・・・やったわねぇ」
小野寺翔馬「よくも彼女を殴ったな」
岩崎省吾「うぅ止めて翔馬俺はアナタを傷つけるつもりはないの・・・でも私の気持ちを」
小野寺翔馬「ウルサイ、僕は香織一筋さ」
花柳香織「翔馬・・・」
岩崎省吾「諦めないわよ・・・」
小野寺翔馬「怪我はないかい?香織」
花柳香織「ウン大丈夫、でも嬉しい、ちゃんと言ってくれて」
小野寺翔馬「さぁ、帰ろうか」
花柳香織「ハイ、ダーリン。手を繋いでいいかな?」