灰の空に咲く花

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【第1話|空が落ちた日】(脚本)

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〇空
  ・・・・・・この世界は、かつて空を飛んでいた。
  いや、“空に都市があった”と言えばいいのか。
  それはもう、信じられないほど美しかったよ。
  光で満ちていて、誰もが笑っていて──

〇空
  ・・・・・・それが、すべて幻想だったと知るまでは。

〇炎
  あの日、俺たちは墜ちた。
クラフター「おい、そこのガキ! 生きてるのか!?」
エル「・・・・・・っ、は・・・・・・?」
クラフター「生きてたか! よくこの辺りで生き残れたな。貴族共のガラクタに突っ込まれて生きてるなんて...相当な奇跡だな!」
クラフター「ま、運がいいな。こっち来い」

〇空
  俺は生き延びた。
  本名を捨て、“エル”と名乗って──
  かつて自分が空の住人だったことも、貴族だったことも、誰にも言わなかった。

〇ヨーロッパの街並み
クラフター「おい、エル。こっち手伝え!」
クラフター「今日は“塔の方”で化け物が出たってよ。気をつけな」
エル(・・・・・・あそこには、全部詰まってるんだ)
エル「この世界を壊した、すべてが──」

〇ヨーロッパの街並み
エル「すっかり暗くなってしまったな...」
「アンタが、例の“外れの子”かい?」
エル「?」
エル「誰、だ・・・・・・?」
ルミナ「ルミナ。クラフター戦術師団、第一斥候小隊。・・・・・・ま、ただの兵士さ」
ルミナ「ここらで“空の残骸”漁ってるって聞いたんでね。アンタ、ガキのくせに随分タフだな」
エル「・・・・・・ああ、まあ。なんとなく、慣れただけ」
ルミナ「ふぅん・・・・・・。あんた、どっか貴族っぽい喋りするね」
ルミナ「ま、気のせいか」
ルミナ「お前も、“塔の中”に興味があるのか?」
エル「・・・・・・あるよ。どうしても、見ておきたいものがあるんだ」

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