とある王国の異世界難民問題3 〜大いなる負の遺産〜

ぽんたろう

第6話『旅立つ前に』(脚本)

とある王国の異世界難民問題3 〜大いなる負の遺産〜

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〇レンガ造りの家
リーリン「ついに旅立つ時が来たのね」
アストピア「まだ一人前とは認めてもらえてないけど」
アストピア「認めてもらえるように頑張るよ」
リーリン「頑張りなさい」
シャルティア「私たちが責任持って旅に同行するので ご安心を」
リーリン「王国の騎士様が仰るなら安心です」
リーリン「そういえば」
リーリン「他の方々の姿が見えないようですが」
シャルティア「みんな、あるところに寄ってます」

〇お化け屋敷
ユーリ「着いたぞ」
北川「ここは何ですか?」
ユーリ「お前ら、前に魔法を使いたいとか何とか 言ってただろ?」
いのうえ「言ってましたね」
ユーリ「エルフの里の近くにあるこの施設は」
ユーリ「精霊と契約を結ばせることによって」
ユーリ「魔法を使えない人間にも 魔法を使えるようにしてくれる場所なんだ」
北川「マジですか!?」
いのうえ「すげえ!」
ユーリ「せっかく来たんだから ここで魔法使えるようになれよ」
いのうえ「ついに俺たちも魔法を使えるようになるのか」
北川「今まで何の役に立つこともできなかったけど」
北川「これで冒険者らしくなれる」
ユーリ「とりあえず、中に入るぞ」
「はい!」

〇レンガ造りの家
リーリン「なるほど」
リーリン「あそこに行っているのですね」
アストピア「上手くマッチング出来るといいね」
アストピア「魔法職業安定所で」

〇お化け屋敷
  魔法職業安定所

〇応接スペース
職員「君、今まで何やってきたの?」
岩本「あ、はじまりの村で同人誌描いて 生計を立ててました」
職員「その前は?」
岩本「あ、日本って国にある実家で 10年ぐらい引きこもってました」
職員「つまり、無職と?」
岩本「あ、そうなりますね」
職員「親御さん、困ってたんじゃない?」
岩本「あ、夜中母親が1人で泣いてるところを 何回か見ました」
職員「だろうね」
職員「それで、今回マッチングしたいと?」
岩本「あ、はい」
岩本「あ、同人誌の売り上げも いつ落ちるか分からないので」
岩本「安定した魔法を使えるようになりたいなと」
職員「なるほど」
職員「魔法を使えるようになれば 職業の幅は拡がるからね」
職員「ただ、無職の期間が長すぎたかな」
職員「先方に印象悪いかもね」
岩本「はあ」
職員「でも、やってみましょ」

〇応接スペース
担当官b「学費を使ってギャンブル」
担当官b「君、相当やばいね」
佐々木「重々承知しております」
佐々木「そこを何とか」
担当官b「ギャンブルは印象悪いからなぁ」
担当官b「とりあえず条件と合致するか探してみるよ」

〇応接スペース
担当官C「1人でボールを的当てしすぎて」
担当官C「硬式球を時速150キロで 投げることができる?」
担当官C「ちょっと弱いですね」
担当官C「せめて、最低でも時速190キロじゃないと プロだときついですね」
山田「あ、はい」
山田(この世界厳しいな)
担当官C「他になんかないですか?」
担当官C「二刀流で剣を扱えるとか 岩石を一撃で斬れるとか」
山田「あ、よく影が薄いって言われて 『いたの?』ってよく驚かれるので 隠密行動が得意かもしれません」
担当官C「そっかぁ」
担当官C「まだ弱いけど、ちょっと探してみますね」

〇応接スペース
担当官D「ほほう」
担当官D「今まで喧嘩では負けたことがないと」
いのうえ「はい」
いのうえ(SNSの話だけど)
担当官D「他には?」
いのうえ「いちゃもんをつけて、何でもない話題を 炎上させることができます」
いのうえ(SNSの話だけど)
担当官D「なるほど。工作活動が得意と」
いのうえ「はい」
担当官D「クズですね」
いのうえ「あ、いえ、そんなことありません」
担当官D「今の発言にも簡単に動揺」
担当官D「工作活動は得意なようだが打たれ弱いと」
いのうえ「あ、えっと」
担当官D「正々堂々としてる人の方が この界隈では喜ばれますからね」
担当官D「とりあえず、候補を探してみましょう」

〇小さい会議室
ユーリ「あいつら、上手くやってるかな」
ユーリ「さすがに、何かしらとは契約できるだろ」
ユーリ「戻ってきたな」
ユーリ「どうだった?」
岩本「ちょっと時間かかるみたいで待機です」
佐々木「ユーリさん」
ユーリ「どうした?」
佐々木「こんな風に魔法精霊と契約するなんて 聞いてませんよ」
ユーリ「そうなのか?」
ユーリ「この世界だとポピュラーだぞ」
岩本「ハローワークのときから おかしいなと思ってました」
ユーリ「たまたまだろ」
岩本「日本を思い出して ひっくり返りそうになりました」
ユーリ「故郷を思い出せて良かったじゃん」
佐々木「思い出したくないことなんですよ」
ユーリ「どうぞ」
職員「結果が出たのでこちらのフロアへどうぞ」
ユーリ「いよいよだな」

〇豪華な部屋
アストピア「みんな契約できればいいですね」
シャルティア「そうだね」
リーリン「契約率99.9%ですから多分大丈夫ですよ」

〇空きフロア
職員「それでは、これより結果を 発表させていただきます」
いのうえ「余裕でしょ」
岩本「一体何と契約できるんだろ」
佐々木「楽しみですね」
職員「・・・・・・」
「・・・・・・」
職員「この度、ご希望に お応えすることができませんでした!」
職員「みなさまの今後のご活躍を お祈り申し上げます」
職員「それでは失礼します」
いのうえ「夢かな?」
岩本「お祈り文言、口頭で言うことあるんだ」
佐々木「いっそのこと清々しいですね」
「ちくしょおおお」

〇お化け屋敷
ユーリ「虹がかかったな」
ユーリ「きっと上手くいったってことだよな」
「ユーリさん」
ユーリ「お前ら」
ユーリ「おめでとう」

〇空

〇レンガ造りの家
ユーリ「まさか、契約できないなんて思わなかったぞ」
いのうえ「俺たちだって、同じ意見ですよ」
佐々木「はい」
佐々木「もう諦めるしかないんですかね」
ユーリ「そうだな、諦めろ」
いのうえ「そんなぁ」
伊藤  「上杉さん見ててください」
伊藤  「典型的な魔法障壁です」
伊藤  「これぐらいなら出来るようになりました」
上杉「やるじゃない」
上杉「普通なら精霊と契約しないといけないのに 少し教えただけで魔法が使えるなんて」
上杉「才能があったのね。凄いわよ」
伊藤  「そんなに褒めないでくださいよ」
上杉「いやいや、凄いって」
「・・・・・・」
  自分たちの不甲斐なさと
  伊藤の才能に驚きを隠せない一同であった

〇森の中
伊藤  「そういえば、このまま帰るんですか?」
ユーリ「そのはずだったんだけど 国王陛下から呼び出されてるんだ」
ユーリ「目指すは王都のグレンシア」
アストピア「やったー」

次のエピソード:第7話『不穏な影』

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